下記の2つのコメントは、昨日配信しました過去記事です。参考にどうぞ。


8月7日
メキシコペソ
 メキシコペソ・円は、6月15日に1ペソ=5.26円付近まで下落しましたが、8月6日時点で1ペソ=6.03円付近まで上昇し、4月中旬からの下落基調に対する「V字回復」となりました。しかし、ここにきて7営業日連続で高止まりしており、2カ月弱続いた上昇トレンドが終了する可能性も出てきました。 ゴールドマン・サックスのレポートでは、メキシコペソに対して「上昇後もまだ過小評価されている。」と指摘し、「慎重な中央銀行の下で収まりつつあるインフレ、ロペスオブラドール次期大統領の抑制の効いた論調、NAFTA交渉の進展」などを理由に、今年の11月には1ドル=18.5ペソを目指すと指摘し、メキシコペソに対する強気推奨しております。 一方、モルガン・スタンレーのレポートでは、メキシコペソのコロンビア・ペソやインド・ルピーに対する売りを推奨しております。そして、メキシコペソに対して、「当社のモデルはペソの売りシグナルを出す段階に極めて近い。NAFTAに関する良いニュースはおおむね織り込み済みで、現時点でリスクはアンダーパフォームの方に傾いている。」と指摘しております。 メキシコの経済相は今月3日、NAFTA再交渉の閣僚協議を8月8日か9日に再開することを明らかにしました。明後日から始まるNATFA再交渉を控えて、メキシコペソの強気ポジションを利食いするべきか、強気継続すべきか迷うところにきているように感じられます。 ゴールドマン・サックスのレポートでは、「今年の11月には1ドル=18.5ペソを目指す」と指摘しておりますが、昨日時点で1ドル=18.46ペソまでペソ高が進んでいることを考えると、ゴールドマン・サックスの目標値段の水準までペソ高が進んだことになります。それならば、モルガン・スタンレーのレポートを参考に、そろそろメキシコペソに対する利益確定のタイミングを探すべきかもしれません。



8月7日
トルコリラ
 エルドアン大統領が4日、米国人牧師の拘束を巡って米国が打ち出した制裁と同種の対応を講じると表明したのを受け、トルコリラは6日にドルに対して一時6.3%下落しました。それに対してトルコ中銀が市中銀行の外貨流動性を高めるために準備預金のルールを変更しましたが、それでは不十分と受け止められ、トルコリラ売りが進みました。 しかし、トルコ当局が2日以内にワシントンを訪問し、トルコと米国との対立について協議することをCNNが先ほど報道しておりました。CNNの報道では、米国とトルコの両政府は、一部の問題について事前合意に達したと伝えております。しかし、その詳細は伝えられておりません。 米国人のアンドリュー・ブランソン牧師を巡って両国間の関係が悪化し、自国通貨急落によるトルコ経済への悪影響を考えると、トルコとしてもアンドリュー・ブランソン牧師の開放に動くしかないのかもしれません。ここでトルコがアンドリュー・ブランソン牧師の開放に動くと、トルコリラが急反発する可能性もあります。ここは、トルコリラ・円に対して「押し目買い」も一考かもしれません。