9月13日

トウモロコシ市場

 米農務省から昨夜発表された需給報告では、2018~2019年度の米国産トウモロコシの単収予想が前月発表値の178.4ブッシェルから181.3ブッシェルに引き上げられました。それにより過去最高の単収となった昨年の176.6ブッシェルを上回りました。そして、生産高予想も前月発表値の145億8648万ブッシェルから148億8266万ブッシェルにまで引き上げられ、昨年の146億6040万ブッシェルを上回りました。米国産大豆の生産高見通しも前月発表値の45億8591万ブッシェルから46億3135万ブッシェルに引き上げられ、昨年の43億9155万ブッシェルを上回りました。

 昨夜発表された需給報告では、米国産トウモロコシの単収予想が181.3ブッシェルにまで引き上げられたことはインパクトがかなり大きかったようです。今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷181.3ブッシェル=約377セントとなります。現在のシカゴコーンの電子取引が354セント付近で推移しておりますので、生産コスト(約377セント)まで上昇したとしても23セントしかありません。シカゴコーンが23セント上昇すれば、米国産トウモロコシが1520円ほど上昇する計算となります。

昨年まで4年連続で豊作となり、それと共に4年連続で秋の呼び出し相場に発展しました。しかし、今年の生産コストが377セント付近となると、シカゴコーンが380セント付近まで上昇すれば、生産者のヘッジ売りを大量に浴びることになります。これからシカゴコーンが豊作時特有の秋高相場となる現物呼び出し相場に発展したとしても、昨年や一昨年程のスケールは望めそうもありません。

ハリケーン・フローレンスは、勢力をカテゴリー4からカテゴリー3に落とし、中心気圧は956ヘクトパスカルとなっております。ちなみに現在発生している台風22号の中心気圧は905ヘクトパスカルです。