10月1日

トウモロコシ市場

 先週末のシカゴコーンとシカゴ大豆は、四半期在庫発表を嫌気して下落しました。シカゴコーンは、9月14日頃からジリ高基調を続けておりましたが、先週末の急落で前日までのじり高基調が変化したようです。

 米農務省から先週末に発表された9月1日時点での米国産トウモロコシの四半期在庫は、市場予想を6%下回る21億4000万ブッシェルとなりました。トレーダーによると、6~8月のトウモロコシの飼料用需要が予想を下回ったことが原因となったようです。米農務省から先週末に発表された9月1日時点での米国産大豆の四半期在庫は、市場予想を0.5%上回る44億3800万ブッシェルとなりました。それにより先週末のシカゴ大豆の下げ幅も限定的でした。

今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷181.3ブッシェル(今月の需給報告の発表値)=約377セントとなります。それに対して先週末のシカゴコーンが一時366セントまで上昇しておりましたので、農家のヘッジ売り圧力も気になる水準となっていたのかもしれません。今年の米国産トウモロコシが過去最高の単収見通しとなっており、現在のシカゴコーンが生産コストを少し下回る水準となっているので、「値ごろ買いへの魅力は小さく、値ごろ売りへの魅力も小さい水準」といえるのかもしれません。