10月12日

天然ゴム市場

 昨日は、上海総合株価指数が5%ほどの大幅下落となり、上海ゴムも3%ほど下落し、中国の資源銘柄全体が下落しました。本日は、10:50時点で上海総合株指数が前日比変わらず、上海ゴムが0.5%安となり、中国の資源銘柄が全体的に小動きです。ようやく中国市場が落ち着きを取り戻したようです。

 東京ゴムTSR20の当限が10:50時点で2.3円安の146.5円です。これをバーツ換算すれば、42.7バーツとなります。しかし、昨日のタイ・バンコクのTSR20現物価格がキロ当たり44.8バーツであり、本日の産地現物価格が42.7バーツまで下落するのはかなり難しいように感じられますし、そのような安値は昨年も今年も記録しておりません。それにより、東京ゴムTSR20が下げ過ぎていると考え、東京ゴムTSR20に対して買い出動も一考かもしれません。

 今週末にタイ北部で天然ゴム生産国協会(ANRPC)の会合が開催されます。この会合は、毎年1回開催される重要な生産国会合です。産地天然ゴム価格が生産コストとされる水準を1割ほど下回っており、近年で最も安くなっているだけに、何らかの価格テコ入れ策が講じられる可能性もあります。そして、年末までにマレーシアで国際三国協議会(ITRC)の会合が開催され、世界の天然ゴム輸出国のトップ会談が行われ、天然ゴムの価格問題が話し合われます。ANRPCの会合かITRCの会合のどちらかで価格テコ入れ策が講じられる可能性があります。まずは、今週末に開催される天然ゴム生産国協会(ANRPC)の会合結果に注目でしょう。