10月12日

原油市場パート2

 OPECが11日に公表した月報では、2019年の世界の原油需要の伸びが日量136万バレル増見通しとなり、前月発表した見通しから日量5万バレル引き下げました。2019年のOPEC産原油の需要見通しは、前月発表した見通しから30万バレル引き下げて日量3180万バレルとしました。そしてOPECのバーキンド議長は、「2019年の原油市場は、十分な供給が見込まれており、再び供給過剰に転じることになる。」との見通しを発表しました。

  ゴールドマン・サックスの4日付けレポートによると、「2019年序盤にかけて若干の供給余剰が出る可能性がある。余剰生産能力が新たに活用される。当面は価格上昇リスクが優勢となるが、イラン以外の基礎データは強気に転じていないというのが我々の見方だ。余剰生産能力を使った新たな生産を背景に、2019年序盤までに基礎的条件が徐々に相場を動かす要因となると見込まれる。11月4日に再発動されるイラン産原油への米制裁が適応除外となる可能性については、米国の姿勢の変化を示すだけではなく、現在の好ましくない価格上昇を抑える手段として講じられることになる。制裁再発動に伴うイランの生産量への影響は基本シナリオが日量150万バレルの減少との予想を維持した。」と説明しております。

 これまでは、米国によるイラン産原油輸出に対する制裁が始まれば、世界の原油需給が供給不足に陥ると見られてきましたので、原油価格も上昇基調を続けてきました。しかし、ゴールドマン・サックスの10月4日付けのレポートで、「2019年序盤にかけて若干の供給余剰が出る可能性がある。」と指摘しており、OPEC議長も昨夜、「2019年の原油市場は、十分な供給が見込まれており、再び供給過剰に転じることになる。」と指摘しております。

 ゴールドマン・サックスやOPECの見通しを参考にすると、「米国によるイラン産原油輸出に対する経済制裁が始まれば、今年の11~12月の世界の原油需給が一時的に供給不足に転じる可能性があるものの、2019年序盤にかけて若干の供給余剰となり、2019年全体では供給過剰となる。」となります。ゴールドマン・サックスやOPECの見通し通りの展開となれば、現在80.5ドル付近で推移しているブレント原油が、来年前半で60ドルを割り込む可能性もありそうです。