10月12日

後場市況1

 NYダウ先物は、9時頃に180ドル高付近まで上昇しましたが、その後は横ばいを続けております。12時半時点で日経平均株価が54円安、上海総合株価指数が0.1%安です。ドル円は、今朝から20銭ほど円安に進みました。12時半時点で、東京金が106円高、東京白金が84円高、東京ドバイ原油が530円安となっており、リスクヘッジ志向の金相場が買われ、リスク志向の原油相場が売られる展開が続いております。

トランプ大統領が2日連続でFRBの利上げペースが速すぎと批判して話題となっております。それに対して、米投資会社ダブルライン・キャピタルのガンドラック最高経営責任者CEOは昨夜、「トランプ大統領について言えば、自分が責任を負うことを望まないFED(連邦準備制度)に関する言葉遣いを使い、キツネのようにずる賢いことは、私の目には明らかだ。」と述べております。米中間選挙を前にして米国株が急落したことをFRBの利上げペースが原因とするトランプ大統領発言に対する批判的なコメントが目立っております。

米国株が急落した10月10日にS&P500種株価指数に連動する最大のETF「SPDR・S&P500ETFトラスト」に25億ドルが資金流入したようです。そうした株価急落に対する「押し目買い」の姿勢に対して、米大手銀行であるウェルズ・ファーゴの株式戦略責任者は昨夜、「株式市場の痛みが終わったとは思わない。相場は回復へ向かう前に恐らく一段と悪化するため、それに備えた方がいい。その先には、より良い買い場があると考えている。」と述べております。「下げ相場は警戒・悲観・失望・絶望の心理過程を経て底を打つ」という相場格言があるように、強気投資家が積極的に押し目買いに動いている間は、調整安局面の底入れはまだ先と考えることも一考かもしれません。そして、NYダウが今月3日に最高値を記録した直後であり、米国が急落に転じて2日目であることから、「天井の翌日が底値でない」や「値幅より日柄」、「天井3日、底値100日」という相場格言もるように、ある程度の日柄をかけて調整安局面を形成すると考えるべきかもしれません。