10月12日

トウモロコシ市場

 米農務省から昨夜発表された10月の需給報告を受けて昨夜のシカゴコーンとシカゴ大豆が上昇し、シカゴ小麦が下落しました。今年の米国産トウモロコシの単収見通しは1エーカーあたり180.7ブッシェルとなり、前月発表値(181.3ブッシェル)から少し引き下げられました。それにより生産高見通しが147億7800万ブッシェルとなり、前月発表値(148億7200万ブッシェル)から引き下げられました。しかし、期末在庫見通しが18億1300万ブッシェルとなり、前月発表値(19億1900万ブッシェル)から引き下げ更田ことを好感し、昨夜のシカゴコーンが上昇しました。一方、米国産大豆の単見通しは53.1ブッシェルとなり、前月発表値(52.8ブッシェル)から引き上げられ、期末在庫見通しも引き上げられました。

 今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷180.7ブッシェル(今月の需給報告の発表値)=約378セントとなります。それに対して現在のシカゴコーンの電子取引が370セント付近で推移しておりますので、あと20~30セント程度上昇して生産コストを少し上回れば、生産農家の売りつなぎが急増することも考えられます。

 気象庁が昨日発表しましたエルニーニョ監視速報では、今年の秋にエルニーニョ現象が発生する確率を70%と指摘しており、先月発表値より発生確率が10%引き上げられました。気象庁によるエルニーニョ現象発生の定義は、「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(前年までの30年間の各月の平均値)との差の5か月移動平均値が+0.5℃以上となった場合」です。「5か月移動平均値が+0.5℃以上」という条件があるので、ペルー沖のエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より一時的に1~2℃上昇しても、「5か月移動平均値が+0.5℃以上」という条件が満たされなければ、気象庁はエルニーニョ現象の発生は宣言しません。このあたりの発生条件は、その国の気象庁によって微妙に違います。日本の気象庁よりオーストラリアの気象庁の方が早めにエルニーニョ現象の発生を宣言することも何度かありました。そして、今月中に監視海域の海面温度が基準値を0.7℃ほど上回る見通しですので、エルニーニョ現象特有の気候変動がこれから作付けを始めるブラジルやペルーなど南半球の農産物生産に悪影響を与える可能性もあり、今後の農産物銘柄の取引で注意する必要があります。