10月15日

天然ゴム市場

 先週末のロンドンゴムTSR20(12月限)を円換算すれば、1.235ユーロ×129.277円=約159.6円となり、それに対して東京ゴムTSR20(12月限)が10.5円も下回っております。そして、ロンドンゴムTSR20(4月限)を円換算すれば、1.2475ユーロ×129.277円=約161.2円となり、それに対して東京ゴムTSR20(4月限)が8.3円も下回っております。一方、先週末のタイ・バンコクのTSR20現物価格を円換算すれば、44.65バーツ×3.41557円=約152.5円となり、それに対して東京ゴムTSR20の当限価格が4.8円も下回っております。タイの現物価格やロンドン市場での価格と比べても、東京ゴムTSR20の安さが際立ちます。しかし、あと10日もすると納会を迎えることになります。

 東京ゴムTSR20の当限(11月限)の納会は今月25日であり、納会での現物受け渡し条件は、タイとマレーシアの港受け渡しとなります。しかも受け渡し共用品は、「生産から3カ月以内」というかなりフレッシュな現物に限定されます。それにより、今は、東京ゴムTSR20が産地現物価格を大きく下回っているものの、今月納会では、産地現物価格にかなり近い水準で納会を迎える可能性があります。

それに対して東京ゴムRRSの納会での受け渡し条件は、「国内に入庫されてから1年間以内」ですから、産地で生産されてからでは1年半前後も経過した現物が受け渡しされることもあります。期限切れ寸前の品質の悪い現物が多く渡し物に出てくれば、東京ゴムRSS3の当限が他限月に対して大きく下落することもあります。しかし、新しく上場された東京ゴムTSR20では、TOCOMで初めてとなる「海外受け渡し」です。ここは、納会に向けて東京ゴムTSR20を強気することも一考かもしれません