10月22日

天然ゴム市場

天然ゴム生産国連合(ANRPC)が先週末に発表した「天然ゴムの動向と統計」によると、天然ゴムの1~9月の世界消費が前年同期比6.6%増の1065万トン、1~9月の世界の天然ゴム生産が前年同期比1.5%増の977万9000トンとなり、1~9月の世界需給が87万1000トンの供給不足となった事が報告されております。

1~9月の世界の天然ゴム需給が87万1000トンもの供給不足となったものの、上海や青島の天然ゴム在庫の増加や米中貿易摩擦などが天然ゴム価格を圧迫しているようです。天然ゴムの産地現物価格が生産コストを10%ほど割り込んでいることにより、天然ゴム生産は今後更に減少することが見込まれております。「相場は人気7分に材料3分」という相場格言もあるように、米中貿易摩擦の長期化懸念が天然ゴム価格を圧迫しているようですが、「需給はすべてを優先する」という商品相場特有の相場格言もあるように、供給不足を背景としてどこかで天然ゴム価格が上昇に転じると考えるべきかもしれません。