11月6日

金市場

 ゴールドマン・サックスのエコノミストらは昨日、来年の成長軌道を絶対的なベースで予想するのは難しいとした上で、「当社の分析は2019年の成長が2018年より幾分軟調になることを示唆している。」との見方を発表しました。ゴールドマン・サックスによれば、米国の経済成長は2018年がピークとなり、来年は幾分成長鈍化すると見ているようです。

 世界最大の消費大国である米国と中国の成長鈍化は、世界経済全体の重しとなりそうです。米国株がピークアウトした可能性も高まってきただけに、来年に向けて「リスクヘッジの金相場」に注目することも一考かもしれません。

 戦後の歴代米大統領のうち、1期目の中間選挙で議席数を減らさなかったのは2002年のブッシュ政権だけです。ただ、その時は、9.11テロの直後という特殊要因がありましたので例外と考えるべきかもしれません。オバマ政権は、2008年の大統領選で大勝利しましたが、その2年後の中間選挙の下院選で過半数議席割れとなりました。更にオバマ政権は、2012年の大統領選でも大勝利しましたが、その2年後の中間選挙で上下両院において過半数議席割れという大敗となりました。今回のトランプ政権も議席数を減少させると見られております。現在の議席数は、上院は共和党51議席、民主党47議席であり、下院は共和党235議席、民主党193議席です。

 大半の世論調査通りに下院選で民主党が過半数議席を獲得して米国議会が「ねじれ議会」となれば、これまでのようにトランプ大統領の政策がスムーズに進まなくなります。ましてや共和党が上下両院で過半数議席割れとなれば、トランプ大統領に対する「弾劾」が実施される可能性も高まります。しかも、与党が中間選挙の下院選で過半数議席割れとなれば、その後2年間の米国株の上げ幅が小さくなるという傾向もあります。リーマンショック後にNYダウが6千ドル付近から2万7千ドル附近まで4.5倍となりましたが、オバマ政権が2010年の中間選挙の下院選で大敗すると、その後2年間でNYダウは17%しか上昇しません。そして、オバマ政権が2014年の中間選挙で上下両院において過半数議席割れの大敗となると、その後2年間でNYダウが4%程度しか上昇しませんでした。しかも現在のNYダウが2年7か月間で1万200ドルほど上昇しましたが、先月高値から1460ドル程度しか下落しておりません。ここは、米国株の急落に備えてリスクヘッジ志向の金相場に注目するところかもしれません。