11月6日

金市場パート2

SPDRゴールド・シェアの金現物保有量は、2016年7月5日に982.72トンまで増加しましたが、2018年10月9日時点で730.17トンまで減少し、現在は757.29トンです。2016年7月5日から2018年10月9日にかけて金現物保有量が252トンほど放出された計算となります。世界の金生産が年間3000トン程度ですので、「252トンほどの放出」の影響は大きなものがあります。金現物保有量が2年間ほど減少傾向を続けましたが、1カ月ほど前から増加傾向に転じております。これまで2年間続いたトランプ相場によるリスクオンの流れが金投資を後退させたようですが、その流れも1カ月ほど前から変化し始めていることは注目でしょう。この金現物保有量は、「最も増えたところが金相場の天井圏」や「最も減少したところが金相場の底値圏」となる傾向もあるようです。そして、金現物保有量が近年最低水準まで減少したことに対して、「投資家が金相場を近年で最も弱気したタイミング」と考えて、金相場への強気な見方も一考かもしれません。

NY金におけるファンドポジションは、8月14日~10月9日終了週に売り越しに転じ、「16年ぶりの売り越し」を記録しました。しかし、10月16日終了週から買い越しに転じ、NY金もじり高基調となってきました。ファンドポジションが「16年ぶりの売り越し」を記録するほどの歴史的な局面を迎えたことは、「ファンドが過去16年間で最も弱気に傾いたタイミング」と考えるべきかもしれません。

ファンドの多くが「上がれば上がるだけ買い進む」という特性があるので、「ファンドの買い越し枚数のピーク=天井圏」や「ファンドの売り越し枚数のピーク又はファンドの買い越し枚数が最も減少したタイミング=底値圏」となる特性もあります。テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を多少無視しても、「ファンドポジションの変化」に追随することに注目するべきかもしれません。NY金における現在のファンドポジションは、「16年ぶりの売り越し」から買い越しに転じて3週間しか経過しておりません。しかも買い越し枚数が10月30日終了週で1万3194枚しかなので、この買い越し枚数が昨年春の30万枚や昨年秋の25万枚付近まで増加することになれば、NY金も大幅上昇することになります。そうしたNY金のファンドポジションの伸びしろを考えれば、金相場に対して中長期的な強気ポジションも一考かもしれません。
金ETFの現物保有量
ファンドポジション