12月6日

天然ゴム市場

 今月の天然ゴム市場の最大の注目は、12月16日にマレーシアで開催される国際3カ国協議会(ITRC)となりそうです。タイとインドネシアとマレーシアの代表が集まり、天然ゴム価格に対して話し合われます。この3カ国の天然ゴム生産量は世界生産の7割を占めるだけに、国際3カ国協議会の天然ゴム価格に与える影響は絶大です。

タイ政府は11月20日、天然ゴム価格の低迷による影響を緩和する為に180億バーツ(約615億円)の助成金を承認しました。これにより100万人の天然ゴム農家と30万人のラバータッパー(タッピング作業者)が恩恵を受けるそうです。タイの農業大臣は、「数週間後に予定されている閣議後から天然ゴム農家約100万人が助成金プログラムを受けることが出来る。」と述べました。1ライは1600㎡です。そして、大手ゴム輸出業者5社は、1キログラムにつき37バーツで天然ゴム価格を保証することによってゴム栽培者を助けるために政府と協力することに同意しました。燻製シートゴム(RSSゴム)に関しては、キロ当たり40バーツを保証することに合意しました。

タイゴム委員会の天然ゴム価格テコ入れ策がタイ議会で11月30日に承認されました。タイの農業省と陸軍工学部、土木工学都市計画部、高速道路部、農村部、地方行政部が合同で「One Village One Kilometerプログラム」という道路建設マニュアルを作成しました。これにより計画的に天然ゴムが道路建設で使用されることになります。このマニュアルでは、道路1km当たり10~12kgの天然ゴムが使用されることになるそうです。

インドネシア政府は11月26日、市場価格より高い値段で天然ゴムを農家から買い取り、買い上げた天然ゴムを道路建設に使用することを発表しました。インドネシアのウィドド大統領は、現在キロ当たり6000ルピアしている天然ゴムを7500~8000ルピアで買い上げ、買い上げ開始を12月からとする方針を公共事業・国民住宅省に提案しております。アスファルトに天然ゴムを混入すると、アスファルトの寿命が延びるとされております。

 インドネシア貿易省のパンバゴ国際貿易交渉担当部長は、12月16日に開催される国際3カ国協議会に対して、「我々は、天然ゴムの価格低迷問題を検討することに集中します。」と述べ、天然ゴム価格を上昇させるために供給量を減少させる方法として、「輸出削減策」や「ゴムの木の伐採」なども検討する予定であることを明らかとしました。そして、過剰な供給を吸収する手法として、道路建設の際にアスファルトに天然ゴムを混入させる手法を広めることも重要だと述べております。先月よりタイ政府とインドネシア政府が共に天然ゴム価格テコ入れ策を積極的に投入してきただけに、今月16日に開催される国際3カ国協議会で3カ国共同の価格テコ入れ策が合意される可能性も高そうです。3カ国共同の価格テコ入れ策が合意されることになれば、天然ゴム価格が大きく上昇する可能性も高まります。ここは、東京ゴムの強気な見方に注目かもしれません。