1月10日

原油市場パート2

サウジアラビアのハリファ・エネルギー相は9日、同国原油生産が日量1020万バレルとなった事を発表しました。OPECの協調減産によるサウジアラビアの1月1日以降からの生産目標が日量1031万1000バレルですから、協調減産で定められた減産量よりも日量11万1000バレルも多く減産していることになります。更に同相は、2月の同国原油輸出を日量710万バレル(1月は日量720万バレル)に引き下げる計画を明らかとしました。サウジアラビアは、更なる減産を実施するようです。

 前回のOPEC加盟国と非加盟国による協調減産では、減産順守率が2017年8月から100%を上回り、2018年5月に147%まで上昇しました。それによりブレント原油が80ドル付近まで上昇した経緯があります。すでにサウジアラビアが協調減産による減産目標を上回る減産を実施しており、OPEC加盟国と非加盟国による協調減産の減産順守率が100%を上回るのも時間の問題かもしれません。

 ベネズエラ国会は1月8日、同国の2018年のインフレ率が170万%に達したことを発表しました。IMFによるベネズエラの今年のインフレ率見通しが1000万%ですから、ベネズエラのインフレ率の上昇はしばらく止まりそうもありません。米国がベネズエラに対して2017年8月より経済制裁を実施し、同国原油生産が1年間で日量100万バレルほど減少したことは、昨年の原油価格の大きな上昇要因となりました。現在のベネズエラの原油生産が日量150万バレルほどありますが、更に減少することは避けられそうもありません。しかも、反米主義とされるマトゥド大統領の2期目の大統領就任式が本日ですので、米国によるベネズエラへの経済制裁が強化される可能性もあります。ベネズエラの民主化を迫る13カ国からなる「リマ・グループ」は1月4日、ペルーのリマで外相会合を開催し、「ベネズエラのマトゥド大統領の2期目の大統領就任は正当性がない。」との声明を発表しました。南米諸国の多くがマトゥド大統領政権に対する否定的な姿勢を改めて示したことにより、悪化を続けるベネズエラ経済に対する周辺諸国の支援もあまり望めそうもありません。ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量を誇りますが、インフレ率が170万%に達するほど経済が悪化しており、更なる原油生産の減少が懸念されております。