1月11日

天然ゴム市場

 タイのグリサダ農務大臣は1月10日、バンコクでの記者会見で、「ゴムの古い木を伐採し、他の作物と交換して供給過剰に取り組む。目標は、天然ゴム生産量を現在の年間450万トンから300万トンに減らし、栽培面積を現在の420万ヘクタールから240万ヘクタールに減らすことだ。目標に達するまで、樹齢25年以上の樹木を年間30万ヘクタール以上伐採する予定だ。」と述べました。更に、「ワンビレッジ・ワンキロメートル(1村・1キロメートル)・プログラムは、7万5000以上の小さな村で砂利道を天然ゴム配合道路に置き換えることを推奨している。ゴム配合道路は、荒候でもより耐久性が高い。」と述べ、12のパイロット・プロジェクトを1月11日にすべての州の道路建設の代表者に説明する。このプロジェクトは、タイの天然ゴムの年間生産高の約4分の1を占める100万トン以上の天然ゴムを使用することが予想される。」と述べました。

 グリサダ農務大臣が「天然ゴム生産量を年間450万トンから300万トンに減らす。」や「栽培面積を現在の420万ヘクタールから240万ヘクタールに減らす。」と述べたことにはかなり驚かされました。実現不可能な夢物語のようにも感じられますが、これが実際に実行されたら、世界の天然ゴム生産が12~13%ほど減少する計算となります。しかも、道路建設に100万トン以上の天然ゴムを使用するなど、現実離れしているようにも感じられます。価格テコ入れ策として「天然ゴムの古い木の伐採」という計画は過去にも何度が実行されてきましたが、「栽培面積を現在の420万ヘクタールから240万ヘクタールに減らす。」というような壮大なスケールの伐採計画など聞いたこともありません。タイ政府がこれほど大規模な減産計画を表明したことは初めての事であり、実現不可能に感じられますが、それだけタイ政府が価格テコ入れに対して真剣だと考えるべきかもしれません。そして、タイ政府が本日、「1村・1キロメートル・プロジェクト」をすべての州の道路建設の代表者に説明することにより、産地天然ゴム現物価格が堅調地合いを取り戻す可能性も高まりそうです。ここは、これまでにない壮大な規模の減産計画を表明したタイ政府の意向を考慮し、東京ゴム市場に対して強気な見方も一考ではないでしょうか。