2月15日

原油市場

 ゴールドマン・サックスは昨夜、昨年の下げからの回復ペースが少なくとも過去70年で最速となったことを受けて、株価が失速する可能性が高まったことを警告しております。さすがにNYダウが2カ月弱で3800ドルも上昇したのですから、そろそろ下落に転じる時期に来たのかもしれません。ゴールドマン・サックスによると、S&P500種株価指数が第2次世界大戦以降で約20%下落後に反発した過去10回のケースを上回る急ピッチな回復を見せているそうです。そして、「昨年10~12月に投資家を悩ませた景気後退や米金融引き締めへの懸念が後退した半面、安定成長や中央銀行のハト派姿勢への信頼感が広がっているため、予想外の好材料が生じる余地はほとんど残されていない。」と指摘しております。また、ゴールドマン・サックスの12日付けのレポートでは、「S&P500種のリターンは、目先はさらに控えめになるだろう。株式のリターンは一段とミクロの材料に動かされる。と指摘しております。

 2016年秋からのトランプ相場により2年間でNYダウが9千ドルほど上昇した間に、NY原油も35ドルほど上昇しました。そして、NYダウが昨年秋から昨年末にかけて5千ドルほど下落した間に、NY原油も30ドルほど下落しました。その後、NYダウが昨年末から3800ドルほど上昇した間にNY原油も12ドルほど上昇しました。こうしてNYダウとNY原油の値動きを見比べると、連動性がよく解ります。しかし、ここで米国株が下落に転じると、原油市場も追随して下落する可能性も高まります。