5月22日

天然ゴム市場パート4「今後も東南アジア周辺の天候に警戒が必要」

北朝鮮の中央テレビは5月11日、「今年の1~5月の北朝鮮の平均降水量が観測史上最低を記録した。」と報道しました。それにより北朝鮮の食糧事情が過去10年間で最も悪化すると指摘しております。同中央テレビによると、1~5月の降水量が前年同期を42.3%も下回ったそうです。一方、西日本と東日本は、エルニーニョ現象の影響を受けて共に観測史上2番目となる暖冬となりました。しかも、冬場の降水量が西日本と東日本が共に観測史上最低を記録しました。オーストラリアは世界第4位の小麦輸出国ですが、昨年秋からの大干ばつの影響を受けて、12年ぶりに小麦の輸入再開を5月11日に決定しました。そして、中国の天然ゴムの主生産地となる雲南省でも4月から干ばつが続いております。また、世界最大の天然ゴムの生産国であるタイでは、同国の気象庁が5月17日、「今年の雨季の降雨量は、例年を5~10%下回る。それにより灌漑設備の整っていないエリアでは、6月末から7月初めにかけて水不足問題に直面する可能性がある。」との見通しを示しております。タイでは、雨季入りしても干ばつへの警戒が必要となりそうです。こうした東南アジア周辺の天候への警戒が今後も必要となるだけに、天然ゴム価格が今後も堅調地合いを続ける可能性は高そうです。