6月11日

トウモロコシ市場

 米農務省が昨夜発表した週間作柄・育成進展状況では、米国産トウモロコシの作付けは、先週比16%上昇の83%となり、平年の99%を下回りました。発芽は、前週比前週比16%上昇の62%となり、平年の93%を下回りました。優と良の占める割合は59%となり、前年同期の69%を下回りました。米国産大豆の作付けは、前週比21%上昇の60%となり、平年の88%を下回りました。発芽は、前週比15%上昇の34%となり、平年の73%を下回りました。

 昨夜発表された週間作柄・育成進展状況ではでは、米国産トウモロコシの優と良の占める割合が市場予想を5%上回り、作付け進捗率は市場予想を一致しました。米国産大豆の作付け進捗率は、市場予想を4%上回りました。

 今年の米国産トウモロコシの作付け遅れを取り戻すには、かなりの時間が必要となりそうです。米イリノイ大学は5月24日、2019~2010年度の米国産トウモロコシの単収が1エーカーあたり170.0ブッシェルにまで落ち込むとの見通しを示しました。

一方、不作となった2012年の単収は1エーカーあたり123.4ブッシェルまで落ち込み、シカゴコーンが8ドル台にまで高騰しました。しかし、今年の米国産トウモロコシの単収が170万ブッシェル程度でしたら、1エーカー当たりの維持コストを過去5年平均の683.88ドルで計算すれば、1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷170ブッシェル=約402セントとなります。それに対して現在のシカゴコーンが413セント付近で推移しているので、今年の作付け遅れを反映させた価格水準にあるようです。それにより今後のトウモロコシ市場に対しては、天候が悪化すると考えれば強気し、天候が改善すると考えれば弱気するというような、「天候次第の展開」といったところかもしれません。