6月17日

トウモロコシ市場

 先週末のシカゴコーンが天候不安を背景に453セントまで上昇しました。そして。シカゴコーンの電子取引が本日16時時点で462セントまで上昇しております。今年の米国産トウモロコシの作付けが歴史的な遅れとなった事を背景に買い人気が高まっているようです。

 米農務省が今月発表した需給報告では、シカゴコーンの単収予想を前回の176ブッシェルから172.4ブッシェルに下方修正しました。それにより1ブッシュエル当たりの生産コストが396セントまで上昇しました。しかし、現在のシカゴコーンの電子取引が462セントまで上昇しておりますので、生産コストを上回る投機プレミアムが66セントとなりました。

 歴史的な作付け遅れを受けて、不作への期待が高まっているようです。しかし、今月11日に米農務省から発表された単収見通しが172.4ブッシェルであり、大豊作となった昨年の単収が179.8ブッシェル、不作となった2012年の単収が123.4ブッシェルですから、現在の単収見通しは、不作となった2012年より49ブッシェルも高く、大豊作となった昨年より7.4ブッシェル低いのですから、今年の米国産トウモロコシが不作となる確率より豊作となる確率の方がはるかに高いと言えそうです。現在の単収見通しがあと2%改善されて昨年同様の単収見通しとなれば、豊作観測が高まることになります。それだけに、トウモロコシ市場に対する高値追いは避けるべきかもしれません。