6月21日

原油市場パート2

 昨夜のNY原油は、中東の地政学的リスクの高まりを受けて一時3ドルほど急騰しました。NYタイムズは、「トランプ大統領は21日、イランが米軍の無人偵察機を撃墜したことを受け、報復措置として同国への軍事攻撃を承認したが、発動は撤回した。」と報じております。同紙によると、トランプ大統領が当初、一部施設に対する軍事攻撃を承認し、攻撃はイラン軍や民間人への影響を最小限に抑えるために21日未明に予定されていたそうです。しかし、航空機が発進し、艦隊も態勢を取っていたが、攻撃指令はギリギリで撤回されたそうです。そして同紙は、「イランへの攻撃が今後行われるかどうかは明確でない。攻撃指令の撤回が、大統領の方針の変更、または兵站や戦略に関する政権の懸念によるものなのかも明らかではない。」ともコメントしておりました。

 米国がイランに対する戦闘攻撃を開始する可能性が一時はかなり高まったようです。しかし、トランプ大統領は、「おそらく間違いをやらかしたのだと思う。将校か誰かが誤ってドローンを撃ち落してしまったのだろう。ドローンには誰も乗っていなかった。もし誰かが乗っていたら状況は大分違っていたと言っておきたい。正直なところイランが意図的にやったとは到底思えない。」と述べております。このトランプ大統領発言からは、無人探索機が撃墜されたことに対する報復攻撃を実施する可能性は低そうです。それにより急激に高まった「中東の地政学的リスク」がこれから急速に沈静化する可能性も高いだけに、原油市場に対する新規売りも一考かもしれません。



6月21日

金市場パート2

 NY金の電子取引は、利下げを示唆したFOMC声明を受けて大きく上昇し、その後も中東の地政学的リスクの高まりを受けて大きく上昇しました。本日の東京金は、11時ごろに一時81円高の4846円まで急騰して「2連騰」となりましたが、14:45ごろから急落し、20円高の4795円で取引を終えました。

 NYタイムズは、「トランプ大統領は21日、イランが米軍の無人偵察機を撃墜したことを受け、報復措置として同国への軍事攻撃を承認したが、発動は撤回した。」と報じております。同紙によると、トランプ大統領が当初、一部施設に対する軍事攻撃を承認し、攻撃はイラン軍や民間人への影響を最小限に抑えるために21日未明に予定されていたそうです。しかし、航空機が発進し、艦隊も態勢を取っていたが、攻撃指令はギリギリで撤回されたそうです。その後、トランプ大統領は、「おそらく間違いをやらかしたのだと思う。将校か誰かが誤ってドローンを撃ち落してしまったのだろう。ドローンには誰も乗っていなかった。もし誰かが乗っていたら状況は大分違っていたと言っておきたい。正直なところイランが意図的にやったとは到底思えない。」と述べております。このトランプ大統領発言からは、無人探索機が撃墜されたことに対する報復攻撃を実施する可能性は低そうです。それを受けてこれから中東の地政学的リスクが急速に沈静化する可能性もあります。更に、現在の米10年債利回りは、FOMC声明が発表される前の水準とほぼ同水準です。こうした米10年債利回りの動きやトランプ大統領発言を受けて、金相場に対する弱気な見方も一考かもしれません。