10月23日

トウモロコシ市場

 米農務省が昨夜発表した米国産トウモロコシの週間作柄・育生進展状況は、10月22日時点での優と良の占める割合は、前週比1%上昇の56%となり、過去5年平均の68%を下回りました。成熟率は、前週比13%上昇の86%となり、過去5年平均の97%を下回りました。収穫率は、前週比8%上昇の30%となり、過去5年平均の47%を下回りました。一方、米国産大豆の収穫率は、前週比18%上昇の46%となり、過去5年平均の64%を下回りました。

 米国産トウモロコシの収穫作業は、水分含有量が18%以下にまで乾燥していることが望ましく、成熟してから2週間後あたりから収穫作業を行います。

低温警戒が続いているミネソタ州の10月22日時点での成熟率は89%(過去5年平均は97%)、収穫率は11%(過去5年平均は35%)です。ACCUウエザーによるネソタ州の最低気温予報は、本日23日が0℃、明日24日が-2℃、25~31日が-3℃~+3℃、11月1日~15日が-2℃~+4℃です。米穀倉地帯北部は、「収穫遅れ+低温警戒」により、生産量の減少が予想されます。

 米農務省は10月16日、「ミネソタ州とサウスダコタ州で雪が降ったことを受けて、それら2州のトウモロコシと大豆の収穫面積に関する追加情報をまとめる。」と発表しました。それにより農務省から発表される「11月の需給報告」で、米国産トウモロコシの収穫面積見通しが下方修正され、それに伴って今年の生産高見通しも下方修正される可能性が高まってきました。

シカゴコーンは、10月14日時点で一時401.5セントまで上昇しましたが、現在は388セント付近まで下落しております。400セントの大台乗せにより、「テクニカル的な達成感」が高まったようです。しかし、9月上旬からの上昇トレンドが、「豊作相場特有の秋の現物呼び出し相場」であれば、10月14日の高値でも生産コストを上回らなかったので、「農家の売りつなぎがまだ不十分」であり、更なる高値に注目するべきかもしれません。ただ、現在の単収見通しによる米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストが410セントあたりですから、「シカゴコーンの上値も限定的」と考えるべきかもしれません。