11月27日

天然ゴム市場パート3

上海ゴムは、今朝から小動きを続け、0.7%安で前場を終えました。一方、東京ゴムRSS3は、12:15頃に2.6円高の190.8円まで上昇し、113時時点で1.8円高の190.0円です。上海ゴムと東京ゴムRSS3の価格差がキロ当たり10円ほどにまで拡大しているので、上海ゴムに比べて大幅割安市場である東京ゴムRSS3が上昇しやすくなってきたのかもしれません。

 上海ゴム1月限(取引中心限月)が1万2590元で前場を終えており、これから高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、約179.3円となります。それに対して東京ゴムRSS3の1月限が9円ほど下回っている計算となります。

昨日のタイ・バンコクのRSS3現物価格がキロ当たり46.85バーツ(約169.1円)ですので、キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格が177.1円となります。それに対して東京ゴムの期近2限月(12月限と1月限)が7円ほど下回っている計算となります。

 東京ゴムRSS3は、10月3日の安値(154.3円)から昨日の高値(192.5円)まで38.2円幅も上昇し、週足チャートでは「8週連続の陽線」となっております。それにより、6月からの下落に対する「3分の2戻し」となりました。そうした大幅上昇を受けて値ごろ感を優先する傾向が強い東京ゴムRSS3における投資家ポジションが昨日時点で「1771枚の売り越し」にまで膨らんでおり、「8カ月ぶりとなる大幅売り越しポジション」となりました。

東京ゴムRSS3が6月からの下落の「3分の2戻し」となりましたが、それに対してシンガポールゴムRSS3は、6月からの下落の「3分の1戻し」にも達しておりません。円建て市場の東京ゴムのチャート分析も大切ですが、日本の天然ゴム使用量は世界全体の4%程度しかないので、ドル建て市場であるシンガポールゴムのチャート分析の重要性を理解する必要もあります。

 

シンガポールゴムRSS3の月足
東京ゴムRSS3の月足
東京ゴムRSS3の週足
東京ゴムRSS3の月足



 

 

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