3月18日

後場市況1

 16日のNYダウが2997ドル安(12.93%安)となり、17日の日本市場取引時間でNYダウ先物が5%高付近まで上昇しました。そして、昨夜のNYダウが1048ドル高となり、本日15時時点でNYダウ先物が833ドル安(4%安)です。NYダウは、3月9日が大幅下落、10日が大幅上昇、11日が大幅下落、12日が大幅下落、13日が大幅上昇、16日が大幅下となり、急落や急騰を繰り返しながら2週間で7000ドル近く下落しました。

新型ウイルスによる累積感染者数は、17日時点で中国が8万881人、イタリアが3万1506人、イランが1万6169人、スペインが1万1409人、ドイツが8604人、韓国が8320人、米国が5600人となりました。ドイツでの新型ウイルスによる感染者数が、ここ数日間で一日約1000人ずつ増えております。イタリアの感染者数は、12.6%増の3万1506人となり、1日あたり4000人ほど増加しました。米国では、これから2週間ほどで新型ウイルスの感染チェックが大きく進むので、それを受けて感染者数が急増する見通しです。一方、韓国の感染者数の増加ペースは、4日連続で100人増を下回っており、外出禁止などの感染拡大防止への政策が効果を示し始めております。新型ウイルスの感染拡大に関する注目は、「中国・武漢市→日本の横浜港→韓国→イタリア・ドイツ・米国などの欧米諸国」へと移りました。

ドイツでは、医療施設が充実しているので、新型ウイルスによる致死率が他国より低めです。その反面、イタリアでは、財政難を理由に過去5年間で病院など758か所の医療機関が閉鎖されたので、医療施設&医師の不足により、新型ウイルスによる致死率が7%台にまで上昇しております。一方、米国では、保険未加入者が多いことや、風邪程度で病院に行く習慣がないこと、治療費の高さなどが原因となって感染拡大を加速させる可能性もあります。米国に限らず欧州でも風邪程度で病院に行く人は少ないそうです。また、欧米では、「マスクをつけるのは重病人だけ」と考えている人が多いことも、感染拡大要因となりそうです。マスク着用で新型コロナウイルスは防げないとの見方もありますが、発病者がマスク着用でウイルスの飛散を削減することは出来ます。中国や日本、韓国で感染拡大がかなり沈静化してきましたので、あとは欧米諸国での感染拡大ペースがどこで沈静化に向かうかに注目でしょう。