本日午前に配信しましたコメントの一部をご紹介します。参考にどうぞ。

3月19日

金市場

東京京金は、今朝3時頃に一時66円安まで下落しましたが、本日の日中取引は7円高で寄り付きました。東京白金も、今朝3時頃に一時161円安まで下落しましたが、本日の日中取引は42円安で寄り付きました。東京ドバイ原油も、今朝3時頃に一時2000円安まで下落しましたが、本日の日中取引は100円高で寄り付きました。投資家の不安心理の変化を反映するとされるシカゴVIX指数が今週になって3日連続で80ポイント台を記録し、リーマンショック時のピークと同水準まで上昇しており、投資家の不安心理がピークに達したことで、株安の時に買われる傾向があるリスクヘッジ銘柄である金相場にまでパニック売りが強まったようです。

シカゴVIX指数は、今週16日に一時83.56ポイントまで上昇し、82.69ポイントで取引を終えました。翌17日は、一時84.83ポイントまで上昇しましたが、75.91ポイントまで下落して取引を終えました。18日も一時85.47ポイントまで上昇しましたが、76.45ポイントまで下落して取引を終えました。こうした動きからも、シカゴVIX指数が上値の限界に達しているようにも感じられます。リーマンショック時のピークでさえ、シカゴVIX指数が80ポイント台を2日連続が上限となったほどです。

リーマンショックの時は、2008年10月にVIX指数が2日連続で80ポイント台にまで上昇しましたが、その6営業日後に53ポイントまで下落しております。また、2008年11月にも2日連続で80ポイント台まで上昇しましたが、その時も4営業日後に56ポイントまで下落しております。

今回のVIX指数は、2月下旬から急上昇し、今週16日から3日連続で80ポイント台を記録しているので、今週になって投資家の不安心理がピークに達した可能性も高そうです。そして、リーマンショック時のNY金は、月間ベースでみると、米国株が暴落してVIX指数が80ポイント台まで上昇した2008年10月は下落しましたが、その翌月から3年間に及ぶ長期上昇トレンドに突入しております。リーマンショック時も、VIX指数が2日連続で80ポイント台を記録したところが金相場の底値となっただけに、今回も同じパターンとなる可能性が出てきました。
VIX指数(2008~2020年)
VIX指数(2008年9~12月)
NY金の月足(2008年1月~)
VIX指数(2020年2~3月)