3月25日

白金市場

南アフリカのラマポーザ大統領は23日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにスーパーや薬局、ガソリンスタンドなど生活に必要な一部業種を除く施設を4月16日まで閉鎖することを発表し、3月26日~4月16日の間の外出禁止令も発表しました。それにより、発電所に燃料を供給するための石炭鉱山を除くすべての鉱山が現地時間で26日深夜より4月16日まで閉鎖されます。それに対して南アフリカ鉱物評議会のロジャー・バクスターCEOは、「これは南アフリカの鉱業史上、前例のないことです。第二次世界大戦中に閉鎖された特定の時期がありましたが、それを除けば前例のないことです。」と述べております。

南アフリカの金や白金の鉱山は、米国や中国、オーストラリア、カナダなどの露天掘り鉱山と違って、採掘現場が地下1500~2500メートルにあります。それにより労働者が定期的に一緒に狭いエレベーターに入り、地下を移動することになります。そして、操業停止の影響を受ける数千人の労働者の多くは、操業周辺の鉱山コミュニティーで互いに近接して住んでいます。そうした感染拡大を招きやすい環境にある南アフリカの金や白金の鉱山を閉鎖し、それらの鉱山労働者に対して外出禁止令を発表することは、当然の流れかもしれません。

ラマフォサ大統領は23日、「製錬炉や地下鉱山などの継続的なプロセスを必要とする鉱山会社は、損傷を回避するために、メンテナンスの手配を行う必要がある。」と述べております。それに対して南ア鉱山労働者グループは、「メンテナンスなしに完全に閉鎖する必要がある場合、再開することができない可能性が高く、損失をもたらす鉱山もあります。」と指摘しております。世界生産に対する南アフリカの生産量は、白金で75%、パラジウムで38%を占めます。そして、白金鉱石採掘の副産物としてパラジウムが採掘されます。

現時点では、南アフリカの金や白金の鉱山が26日深夜より21日間の閉山となる予定ですが、新型コロナウイルスの感染拡大の状況によっては、鉱山の閉山や外出禁止令が長期化する可能性もあります

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