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4月2日

原油市場

米シェールオイル生産のホワイティング・ペトロリアムは1日、米連邦破産法第11条(民事再生法に相当)の適用を申請しました。今回の原油価格の暴落で初めてとなる原油生産に関する上場企業の経営破たんです。ホワイティングはかつて、ノースダコタ州バッケン地域で最大のシェールオイル生産業者でしたが、保有現金残高は5億8500万ドル強に対して、負債総額が28億ドルとなり、経営破たんとなりました。

トランプ大統領は3月31日、ロシアのプーチン大統領とサウジアラビアのサルマン皇太子に対して、「ロシアとサウジアラビアとの増産合戦」を停戦するようにテレビ会談を行いました。それを終えてプーチン大統領は昨夜、「原油生産者と消費者はともに、世界の原油市場の厳しい状況を改善するための解決策を見つけなければならない。」と述べております。そして、トランプ大統領は昨夜、「ロシアとサウジアラビアの双方の首脳と最近話し合った。価格戦争を締結させるために両国が数日以内に合意できるだろう。」と述べました。それを受けてブレント原油が今朝から1ドルほど上昇しました。一方、ロシアのぺスコフ大統領報道官は昨夜、「原油市場の動向をめぐり、ロシアとサウジアラビアは現時点で協議を行っていない。」と述べております。トランプ大統領は、プーチン大統領とサルマン皇太子に対して別々にテレビ会談を行ったようです。

米シェールオイル生産大手のホワイティング・ペトロリアムの経営破たんは、米シェール油田が集中する米南部や米中部が支持基盤であるトランプ大統領の再選に影響します。そして、サウジアラビアは、米国を含む世界の主要産油国すべてが減産に同意しない限り、世界市場を供給であふれさせる方針は撤回しないと主張しております。それを受けてトランプ大統領は昨夜、米大手石油会社の首脳陣と3日に会談を行い、独立系石油会社の幹部とも3日か4日に会談することを明らかとしました。これで米国も減産に参加を表明することになれば、OPECプラスによる協調減産が復活する可能性も高まります。

ロシアやサウジアラビアでは、国営石油会社が原油を生産しているので、国のトップが減産を決定すれば、減産が実施されます。しかし、米国では、民間企業が原油を生産しているので、どこまで米国政府が民間企業に対して減産を徹底させることが出来るかが焦点となりそうです。



4月2日

原油市場パート2

 イタリア政府は、4月3日で終了する封鎖措置を4月13日まで延長することを決定しました。それに続いてドイツも封鎖措置を4月19日まで延長することを決定しました。イタリアでの死者数の増加ペースは、今週になって頭打ちとなってきましたが、米国では、3日間で死者数が2000人付近から4000人付近まで急増しました。そして、アメリカ政府とイギリス政府は、新型ウイルスによる死者数の増加ペースが2週間後にピークに達するとの見通しを伝えております。

 投資家の心理変化を示すとされるシカゴVIX指数は、2月18日時点で一時85.47ポイントまで上昇しましたが、昨日まで3日連続で50ポイント台まで低下しております。一時はシカゴVIX指数の急上昇と共に株式市場や原油市場などが急落しましたが、シカゴVIX指数が低下に転じたと共に株式市場や原油市場の下値追いが止まりました。特にNY原油に関しては、20ドル付近での下値抵抗が強まってきたようです。

明日予定されているトランプ大統領と米大手石油会社の首脳陣との会談で、米国も減産威参加することが決定すれば、OPECプラスによる協調減産が復活する可能性も出てきました。最近のTYニュースは「新型コロナ問題一色」となり、加速度的に増加する世界的な感染者数や死者数の増加に驚愕します。その反面、シカゴVIX指数は、かなり大きく低下し、それと共に原油市場が底堅くなってきたことは注目でしょう。ここは、米国を新たに含めたOPECプラスによる協調減産が復活する可能性に注目することも一考かもしれません。


4月2日

原油市場パート3

 サウジアラビア政府の見解に詳しい産油国高官は本日、「サウジアラビアは原油市場の安定化を目的とした産油国間の協力を支持している。」と伝えております。それを受けて14時ごろからブレント原油が急伸しました。更に、「ロシアが3月に協調減産の拡大に反対したことが市場の動揺を引き起こした。サウジアラビアは、現在の危機局面で公平性の原則に基づき原油市場に安定をもたらす為の取り組みにおいて、常に産油国間の協力を歓迎してきたし、支持してきた。」と伝えております。

トランプ大統領は3月31日、ロシアのプーチン大統領とサウジアラビアのサルマン皇太子に対して、「ロシアとサウジアラビアとの増産合戦」を停戦するようにテレビ会談を行いました。それを終えてプーチン大統領は昨夜、「原油生産者と消費者はともに、世界の原油市場の厳しい状況を改善するための解決策を見つけなければならない。」と述べております。そして、サウジアラビア側も「原油市場の安定化を目的とした産油国間の協力を支持している。」との姿勢を示してきたことで、OPECプラスによる協調減産が復活する可能性も高まってきたようです。