メール情報会員に先週末配信しました週間レポートの一部をご紹介します。参考にどうぞ。


天然ゴム市場の総括

 上海ゴムの当限価格は、4月2日の朝方に一時8935元まで下落して上場来安値を記録しました。そして、上海ゴムの取引中心限月は、3月23日9300元まで下落して上場来安値を記録し、4月2日朝方にも一時9360元まで下落し、上場来安値まであと60元に迫りました。

ここにきて上海ゴムが記録的な安値を記録しており、値ごろ的にも注目でしょう。

 新型ウイルスの世界的な感染拡大を受けて、4~6月期にマイナス経済成長に陥る国が続出することが予想されます。それを受けて、世界的な自動車販売台数の大幅減少も予想されます。しかし、既に上海ゴムがリーマンショック時の安値を下回ってきたので、そうした「新型ウイルスの世界的な感染拡大による深刻な影響」を現在の天然ゴム価格が織り込んでいると考える必要もありそうです。

ゴールドマン・サックスの3月31日付けのレポートでは、「新型コロナウイルスのパンデミックが企業に打撃を与え大量の失業を引き起こし、米経済は4~6月期にこれまでの想定よりもはるかに深く落ち込むだろう。」と指摘しており、4~6月期の米国経済成長率がマイナス34%となり、米失業率が15%に達するという見通しを発表しました。そして、7~9月期の米国経済成長率はプラス19%となり、従来予想(プラス9%)より引き上げました。今回は、経済封鎖される都市が急増しましたので、それに伴って世界経済が大きく悪化しました。しかし、新型ウイルスの感染拡大が沈静化することになれば、経済封鎖が解除され、今回の世界的な大規模緩和策の影響を受けて、7~9月頃に急速な経済成長に転じる可能性もあるだけに、そうした動きを相場が先取りする可能性は高そうです。

 合成ゴムは原油から生成されるので、原油価格が天然ゴム価格に与える影響も大きくなります。米シェールオイル生産のホワイティング・ペトロリアムは1日、米連邦破産法第11条(民事再生法に相当)の適用を申請しました。今回の原油価格の暴落で初めてとなる原油生産に関する上場企業の経営破たんです。ホワイティング・ペトロリアムの経営破たんは、米シェール油田が集中する米南部や米中部が支持基盤であるトランプ大統領の再選に影響します。そうしたことを背景としてトランプ大統領は3月31日、ロシアのプーチン大統領とサウジアラビアのサルマン皇太子に対して、「ロシアとサウジアラビアとの増産合戦」を停戦するようにテレビ会談を行ったようです。そして、トランプ大統領は昨夜、自身のツイッターで「ロシアのプーチン大統領と会談した。そして、サウジアラビアのサルマン皇太子に話を聞いたところである。彼らは1000万バレル、もしくはそれ以上の減産をするというし、期待している。実現すれば石油・ガス業界に朗報だ。」とコメントしました。また、サウジアラビアとロシアが原油価格の安定化への協調に前向きな見方を示し始めており、サウジアラビアがOPECプラスによる緊急会合を呼びかけていることも伝わっておりますので、ここにきて「OPECプラスによる協調減産」が復活する可能性も高まってきました。それに反応して今朝から東京ドバイ原油が上昇し、それに東京ゴムRSS3も追随しました。

 東京ゴムRSS3におけるファンドポジションは、1月頃は2000枚程度の買い越しでしたが、3月5日から売り越しに転じ、昨日時点で「3724枚の売り越し」となりました。一方、当業者ポジションは、1~2月頃は1000枚程度の売り越しでしたが、3月6日から買い越しに転じ、昨日時点で「2450枚の買い越し」となりました。ヘッジャーである立場の当業者がここにきて今年最大の買い越しポジションを形成したことは注目でしょう。そして、ファンドポジションがここにきて今年最大の売り越しポジションを形成したことも注目でしょう。ファンドの多くがトレンドフォローを重視するので、「ファンドの買い越し枚数が最も増加したところ」が天井圏となり、「ファンドの売り越し枚数が最も増加したところ」が底値圏となる傾向もあります。2222

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