世界最大の生産国であるタイとインドネシアの天然ゴムの複数の大手運送業者は、安値の為にシンガポールゴム市場に天然ゴムを届けるディーラーとの契約の更新を行わないことを表明しております。また、インドネシアの商務省によれば、同国の大手ゴムメーカー6社が昨日、トレーダーへの販売を一時停止したことも伝わっております。その6社によるゴム加工能力が年間225万4000トンもあり、インドネシアの年間生産量の73%を占めております。
スリトラン・アグロインダストリーなどアジアの大手ゴムメーカーは先週、シンガポールゴム取引所(SICOM)の指標価格付近での価格設定をやめ、大幅な値上げを行う計画を表明しました。世界でもトップクラスの天然ゴム輸出業者であるハルシオン・アグリとスリトラン・アグロインダストリーが価格引き上げや出荷制御の方針を表明しており、この2社の輸出高は世界全体の2割ほどを占めます。またこれら2社以外にも8社の大手輸出業者が同様の方針をとることを表明しております。インドネシを中心として天然ゴムの価格てこ入れの動きが拡大しているようです。
上海ゴムの日足
東京ゴムの日足
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