松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

2015年04月

ゴム市場パート2

 最近の中国の複数のサイトでは、「アジアインフラ投資銀行設立」に向けた非鉄金属や天然ゴムへの投資人気が高まりつつあることを指摘しております。日米が主導するアジア開発銀行では賄いきれない増大するアジアにおけるインフラ整備のための資金ニーズに、代替・補完的に応えるということを目的として、2013年10月に中国がアジアインフラ投資銀行の設立を提唱しました。そして中国政府は今月15日、アジアインフラ投資銀行の創設メンバーの57カ国を発表しました。当初の資本金を500億ドルとし、最終的に1000億ドルとする計画であり、出資の75%をアジア地域、残り25%をアジア地域以外から調達し、年内開設の計画となっております。

「アジアインフラ投資銀行設立」に向けて上海非鉄金属銘柄や上海ゴムなどが上昇基調を鮮明にしてきたようです。上海銅はこの3ヶ月間で約14%の上昇です。また、この1ヶ月間で上海亜鉛が約13%、上海鉛が約10%の上昇となり、共に今月になってから上昇基調を鮮明にしております。上海ゴムは、上海非鉄金属銘柄全体の上昇基調開始から一歩遅れる形となり、1週間ほど前から上昇基調を鮮明にしてきました。アジアインフラ投資銀行の設立により、アジア地域でのインフラ工事が増加するとの思惑から、インフラ建材料への投機人気が中国で高まり始めているようです。

中国人民銀行が昨年末より2回にわたる利下げを実施し、中国政府が全人代後に新たな政策が発表されたこにより、中国金融市場全体が活性化し始めたように感じられます。そして、先月30日に中国の住宅購入規制が緩和されたことや、先月31日に中国の新たな預金保険制度により50万元(約980万円)までの預金を保護する方針が発表されたことを受けて、中国金融市場全体が更に堅調さを増していることも、同国でのコモディティー投資を後押ししているようです。それに加えてスリトラン・アグロインダストリーなどアジアの大手ゴムメーカーがシンガポールゴム取引所(SICOM)の指標価格付近での価格設定をやめ、大幅な値上げを行う計画を表明したことを受けて上海ゴム市場への投機人気が高まり始めたようです。

中国金融市場では、上海総合株価指数がこの8ヶ月間で約2倍強にまで急騰していることにより、株式市場に対する高値警戒感もかなり高まっていることから、投機人気が株式市場からコモディティー市場に向い始めているようです。それにより非鉄金属銘柄や天然ゴムなど中国のコモディティー銘柄全体が上昇基調を鮮明にしてきたようです。

ゴム市場

4月28日

ゴム市場

 昨日の上海ゴムの取引中心限月となる9月限の日中取引は、後場から終始ストップ高となり、5.96%高で取引を終えました。そして、昨夜の夜間取引では、3%高付近で寄付き、その後もじり高を続けて5.06%高まで上昇して取引を終えました。上海ゴム市場では、取引中心限月に売買高の9割ほどが集中します。そして、昨夜の急騰により9月限が一代の最高値を更新したことから、取引中心限月の買い玉が全て値荒いプラスという状態になりました。

 中国では、アジアインフラ投資銀行の設立に向けて、インフラ建材料となる非鉄金属や天然ゴムへの投機人気が高まりつつあるようです。それを受けて上海機貨交易所の銅や亜鉛、鉛などの非鉄金属銘柄も上昇基調を鮮明にしており、上海ゴムもインフラ建材料としての投機人気が高まりつつあるようです。

ゴム市場パート8「上海ゴムが強気相場入り」

 本日の上海ゴムの日中取引が5.97%高となる今年最大の上げ幅を記録し、保合い上放れの様相を呈してきました。「大上放れ、大下放れは相場に付け」や「保合い放れにつけ」という相場格言もある事から、本日の上海ゴムの保合い上放れは注目でしょう。また、上海ゴムが今月9日の安値から約16.3%の上昇となり、強気相場入りとされる「安値から20%以上の上昇」まであと3.7%に迫りました。しかし、昨年12月9日に記録した安値(9月限で1万1620元)から本日の急騰により約23.6%の上昇となり、上海ゴムの取引中心限月がテクニカル的に強気相場入りしたことになります。「上昇に転じた相場は上昇を続け、下落に転じた相場は下落を続ける」という格言もあり、強気相場入りした上海ゴム市場に追随することも一考でしょう。

 最近のゴム市場に対し、アナリストによる弱気コメントも目立つように感じます。先週20日の東京ゴムが年初来安値に迫ったことで、市場の雰囲気が弱気一色に変化したのかもしれません。しかし、「千人が千人ながら弱き日には買え、万人強き日には売るべし」という相場格言もあり、「買いにくい相場は高い、買いやすい相場は安い」という相場格言もあり、多くのアナリストが弱気に傾いた時は、相場上昇のサインかもしれません。「強気相場は、悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成長し、幸福の中で消えていく」という相場格言があるように、強気相場の初期は、弱気一色で悲観に包まれている雰囲気の時ではないでしょうか。

 上海ゴムが本日の急騰により、昨年12月の安値から23.6%上昇となる強気相場入りとなったものの、東京ゴムは昨年12月の安値から13%ほどしか上昇しておりません。また、上海ゴムが本日の急騰により、2月下旬や昨年末の高値を上回り、昨年9月以来の高値まで上昇しました。しかし東京ゴムは、2月下旬の高値を13円ほど下回っているようです。また東京ゴムのテクニカルでは、昨年11月頃から190~195円付近で4回も下げ止まりとなり、底固めを繰り返してきたようにも感じられます。相場は、需給関係だけで動くわけではありません。相場は、時としてテクニカルを優先し、時として人気が優先される時もあります。そして今の上海ゴムのテクニカルや人気が大きく変化し始めていることに注目ではないでしょうか。相場を需給面でしか判断しないようでは、見えてこないことも多いように思います。

東京ゴムの日足

東京ゴムの日足

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ゴム市場パート7

 東京ゴムの日中取引は、本日高値となる7.4円高の213円50銭で取引を終えました。上海ゴムの日中取引は、後場から終始ストップ高となり、後場からの出来高がほとんど出来ずにストップ高のまま取引を終えました。それにより夜間取引での更なる上昇が予想されます。

本日の夜間取引で上海ゴムが更なる上昇となれば、明日の東京ゴムが上昇する可能性も高まります。本日の注目は、上海ゴムが今年最大の上昇を記録し、保合い上放れの様相を呈してきたことでしょう。「相場は人気7分に材料3分」という相場格言があり、細かな材料に惑わされるよりも、ここでは人気化した流れに追随する必要があるのではないでしょうか。


上海ゴム9月限の日足
上海ゴム9月限の一代足

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原油市場パート3

 全米原油生産は、2012年ごろから安定した増加傾向を続け、3月20日に日量942万バレルまで増加しました。しかし、その後から減少傾向に転じていることが注目されております。また、製油所の定期保守点検により米製油所稼働率が1月に85.5%まで低下したものの、定期保守点検が一巡したことや、春のドライブシーズンに向けての石油製品需要の増加に反応して製油所稼働率が上昇を続けております。

 これまでの原油市場では、「供給過剰」ばかりがクローズアップされましたが、ここに来て全米原油生産が減少傾向に転じており、需要増加を反映して製油所稼働率が上昇基調に転じていることから、原油の需給関係に変化が生じ始めているようです。そうしたことに反応してNY原油が1ヶ月ほど前から上昇基調を続けているようです。


全米原油生産
全米原油生産

全米原油生産と米製油所稼働率
原油生産と稼働率

ゴム市場パート6

 東京ゴムは、先週20日に年初来安値に迫る水準まで下落したものの、翌21日に急騰となり、22日と23日が小幅高となり、本日27日に再び急騰しました。最近のゴム市場に対し、「タイ政府の買い上げにも限界」とか、「供給過剰だから上がれない」というコメントを多く見かけます。しかしこうした弱気一色な雰囲気だからこそ上昇に転じたのかもしれません。

NY原油が40ドル前半にまで下落した今年1月や3月の時は、ゴールドマンサックスやシティバンクなど多くの金融機関から弱気見通しが発表されました。それを受けて多くのアナリストからも原油に対する弱気コメントが多く発表されたものの、その時の水準が底値となり、その後、NY原油は安値から20%以上の上昇となる強気相場入りとなりました。ゴム市場においても今年1月頃から需給面での弱気コメントが多く見られました。東京ゴムは、この1年間で50円ほど下落しており、この2年間で130円ほど下落しております。こまでの下落要因が「供給過剰」によるものであり、もはや現水準では「供給過剰」も既に織り込み済みということではないでしょうか。また、NY原油に対するアナリストコメントの大半がそうであったように、ゴム市場においてもアナリストの弱気コメントが多い時ほど、その後の反発に注意すべきかもしれません。そして、NY原油がこの1ヶ月ほどで安値から約36%も上昇しており、それに伴い石油から精製される合成ゴム価格も大幅上昇となりました。合成ゴムの大幅上昇により、天然ゴムの割安感が高まっていることも注目でしょう。また、上海ゴムが年初来高値を更新し、昨年9月以来の高値まで上昇したものの、東京ゴムは、まだ年初来高値を10円ほど下回っていることも注目でしょう。


東京ゴムの日足
東京ゴムの日足

上海ゴム9月限一代足の日足
上海ゴムの日足

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ゴム市場パート5

 上海ゴムは、前場の引け際でストップ高から下落し、5.75%高で前場を終えました。しかし、後場寄りから再びストップ高(5.94%)高となり、後場寄付き後からストップ高張り付きとなっております。上海ゴムの5.94%高を東京ゴムに換算すると「約12円20銭高」となります。現在の東京ゴムは7,2円高の213円20銭付近で推移しております。

 上海ゴムの取引中心限月である9月限が一代の高値付近まで上昇しており、買い方のほとんどが値洗いプラスとなっていることから、当面は買い方主導の値動きとなりそうです。また、本日の上海ゴムは、今年最大の上げ幅を記録しており、保合い上放れの様相を呈しております。こうしたテクニカルの変化も注目でしょう。

上海ゴム9月限一代足の日足
上海ゴム9月限の一代足

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ゴム市場パート4

 上海ゴムの取引中心限月である9月限が5.97%高のストップ高となり、80分ほど前からストップ高張り付きが続いております。

 上海ゴムの9月限は、2月末頃から取引中心限月となり、1万2200~1万3600元付近の範囲内での値動きを続けておりました。しかし本日の急騰により1万4195元まで上昇して昨年9月以来の高値となり、一代の最高値である発会日に記録した1万4470円に迫りました。現在値より高い値段が付いたのは、9月限の発会日からの3日間だけです。本日の急騰により買い方のほとんどが値洗いプラスとなり、値洗い的にマーケットの主導権を握ったことになります。また、本日の急騰により売り方のほとんどが値洗いマイナスとなったことで売り方の手仕舞いの買戻しが活発化し、上海ゴムの急騰に繋がった模様。

 スリトラン・アグロインダストリーなどアジアの大手ゴムメーカーは、シンガポールゴム取引所(SICOM)の指標価格付近での価格設定をやめ、大幅な値上げを行う計画があるそうです。そして、今年下半期からシンガポールゴム取引所の先物相場に大幅なプレミアムを乗せた価格を求める予定だそうです。スリトラン・アグロインダストリーの広報担当者は、「シンガポールゴム取引所の相場はもはやゴム生産の実際のコストを反映していない。」と述べ、シンガポールゴム取引所への受け渡しをやめるとも述べております。また、大手ゴムメーカーのハルシオン・アグリもアグロインダストリーと同様の方針をとることを表明しており、他のインドネシアの生産者も両者に足並みを揃えているそうです。この2社で世界のゴム生産の20%近くを占めます。それだけに、この2社に販売価格の大幅な上方修正をされると、世界の天然ゴム市場が大幅高する可能性もあります。


上海ゴム9月限の一代足
上海ゴム9月限の一代足

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みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

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