最近の東京ゴムと上海ゴムの値動きの違いに疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。上海ゴムの下落幅ほど東京ゴムが下落しないという場面が最近目立っているようです。本日も上海ゴムが2.6%安まで下落して取引を終えたものの、東京ゴムは、0.6%安(日中取引の2円安と夜間取引の1円高で計1円安=約0.6%安)程度の下落に留まっております。
以前は東京ゴムが天然ゴムの中心的市場であったものの、今では上海ゴムが中心的市場となっております。天然ゴムの約9割が自動車などのタイヤに加工されます。国内タイヤメーカーの多くが中国生産に切り替え、中国の自動車販売台数が米国を抜いて世界一となり、中国の天然ゴム需要が世界全体の約35%まで拡大しました。一方、日本の天然ゴム需要は、世界全体の約6%まで縮小しました。そして、昨年のチャイナ・ショックとそれに対する中国株式市場への規制強化を受けて中国の株式投資人気が急低下し、その受け皿として中国の商品先物市場の人気が高まりました。今年の4月下旬には、中国の商品先物市場の1日当たりの売買高が1830億ドル(約19兆8000億円)相当にまで膨らみ、昨年の中国の株式バブルの絶頂期の売買高を上回ったことも報告されました。上海鉄筋(上海螺子鋼)と大連鉄鉱石の1日の売買高が3000万枚に達したこともありました。1日の売買高を比べると、東京ゴムが0.6万枚程度なのに対して上海ゴムが40~80万枚程度です。
上海ゴムの取引中心限月と東京ゴム先限の価格差は、6~7月頃は東京ゴム先限が割高換算となっていたものの、8月上旬から上海ゴムの取引中心限月が割高換算となっております。上海ゴムの取引中心限月が8月上旬より9月限から1月限に移動し、それに伴い取引中心限月の水準が2000元(1kgあたり約30円)ほど変化しました。本日の終値では、前取引中心限月である9月限が1万150元、現取引中心限月である1月限が1万2380元であり、その差は1トン当たり2230元(1kgあたり約34円換算)です。それにより、取引中心限月が1月限に移動してから上海ゴムの軟調地合いが目立ちます。
現取引中心限月である上海ゴム1月限(本日の終値は1万2380元)から高率関税を差し引いて1kgあたりの円換算にすると、(1万2380元-900元)÷1000kg×15.45円=約177円となります。これでは、東京ゴム先限より24円ほど割高換算です。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております
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