シンガポールゴムRSS3号の現在の当限価格は1kg=1.725ドル付近で推移。これを円換算すれば、1.725ドル×104.8円=約180.8円となります。これに輸入諸経費を1kg=8円で計算すれば、1kgあたりの輸入採算価格が約188.8円となります。
本日のタイ・バンコクの天然ゴムRSS3号オフィシャル価格(国際価格)は、1kg=61.1バーツです。これを円換算すれば、61.1バーツ×2.9934円=約184.4円となります。これに輸入諸経費を1kg=8円で計算すれば、1kgあたりの輸入採算価格が約192.4円となります。それに対して東京ゴム先限は、輸入採算価格を9円ほど下回っている計算となります。
タイとインドネシア、マレーシアによる天然ゴムの輸出規制が3月から継続されております。そうした主生産国による価格テコ入れ策の影響で天然ゴム価格が上昇しやすい環境にあることは注目でしょう。
中国は、非鉄金属や鉄鋼、天然ゴムなどの3~4割を消費します。それにより、中国の製造業が低迷すると、非鉄金属銘柄や鉄関連銘柄、天然ゴムなどが下落基調を強める傾向もあります。財新製造業PMIが16カ月も景気分岐点とされる50ポイントを割り込んだ時は、中国の非鉄金属銘柄や鉄関連銘柄、上海ゴムなどの多くが下落基調を強いられました。しかし、7月になって財新製造業PMIが景気分岐点とされる50ポイントを上回ると、中国の資源銘柄全体が上昇基調に転じました。こうして中国の財新製造業PMIと資源銘柄の値動きを見比べると、資源銘柄全体がここにきて上昇力を強めている理由も理解出来るのではないでしょうか。そして、中国人民銀行が元安誘導を強めていることから、中国の資源銘柄の上昇基調はまだ続くと考えるべきかもしれません。