昨夜発表されたEIA週間石油在庫統計は、原油が170万バレル増予想に対して60万バレル減、ガソリンが100万バレル減予想に対して200万バレル減、ディスティレートが140万バレル減予想に対して340万バレル減となりました。米原油生産は4万バレル増の日量850.4万バレル、製油所稼働率は0.6%上昇の85.6%となりました。
昨日早朝に発表されたAPI週間石油在庫統計で原油は480万バレル増となりましたが、昨夜発表されたEIA週間石油在庫統計では、原油は60万バレル減となりました。その発表を受けて原油価格が急伸する場面もありましたが、前日や前々日にロシアやイラクの要人から減産に対して否定的な発言もあったことが上値を抑えた模様。明日からウィーンで産油国会合が開催される予定です。
サウジアラビアは19日、新興国としては過去最大規模となる175億ドル規模の国債を発行しました。OPEC加盟国の中では財政的に余力が大きいとされるサウジアラビアでさえ、昨年8月に63億ドル規模の国債を発行し、ここにきて175億ドル規模の国債を発行しました。サウジアラビアの財政均等価格とされる水準(106ドル)を現在の原油価格が大幅に下回っていることで、サウジアラビアの財政がひっ迫しているようです。サウジアラビア政府の歳入に占める原油収入の割合は、2012年が91.8%、2013年が89.5%、2014年が87.5%、2015年が72.5%となっており、歳入の多角化を進めているものの、それでも財政は原油収入に依存しております。一方、ロシア政府の歳入に占める原油収入の割合は40%程度とされております。
(IMFが昨年末に発表した財政均等原油価格)
アルジェリア:96ドル
アンゴラ:90ドル
エクアドル:120ドル
イラン:87ドル
イラク:81ドル
クウェート:67ドル
リビア:269ドル
ナイジェリア:120ドル
カタール:55.5ドル
サウジアラビア:106ドル
アラブ首長国連邦(UAE):73ドル
ベネズエラ:125ドル
長引く原油価格の低迷を受けてOPEC加盟国やロシアの財政が圧迫されております。ここにきてサウジアラビアが新興国としては過去最大規模となる国債を発行したことからも、「そろそろOPEC加盟国の財政は限界に近いのでは?」と考えるべきかもしれません。原油価格の低迷で財政が圧迫されているOPEC加盟国としては、ウィーンで明日から開催される産油国会合にて、。。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております
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