8月31日
天然ゴム市場パート3
上海ゴムは、昨日の夜間取引の流れを引き継いで0.3%高で寄り付き、1.6%高で前場を終えました。中国の商品先物市場で最大の売買高を誇る上海鉄筋は、寄付き直後に1.7%安まで下落しましたが、0.5%高まで上昇して前場を終えました。本日の中国の資源銘柄は、全体的に小幅安で寄り付きましたが、中国製造業PMI(8月)の発表を受けてプラス転換となる銘柄が続出しました。中国製造業の堅調さが示されたことを受けて、中国の資源銘柄はしばらく堅調地合いを続けるのかもしれません。
中国の秋の党大会(第19回中国共産党全国代表大会)が10月下旬ごろに迫っており、それに向けて中国当局による経済刺激策の更なる強化が予想されます。中国共産党全国代表大会は、5年に1回のペースで開催される最も重要な党大会とされております。
秋の党大会では、68歳以上の幹部は引退するという現行の定年ルールを見直し、習近平国家主席の3期続投が可能となることで習近平国家主席への権力集中が一段と進むと見られております。秋の党大会を前に習近平国家主席に関する自伝書などの書物が数多く発行されており、習近平国家主席への権力集中の土台作りも進んでいるようです。5年ごとに開催される今回の中国共産党全国代表大会と毎年開催される全人代(全国人民代表大会)とでは、中国当局の力の入れ方も違ってきます。中国当局がプライドをかけて秋の党大会に向けて中国経済成長の堅調さを維持させることも考えられることから、鉄鋼や天然ゴム、非鉄金属といった中国の資源銘柄の多くは、秋の党大会に向けて堅調地合いを続けると考えるべきかもしれません。