松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

2017年10月

天然ゴム市場パート3

10月27日

天然ゴム市場パート3

 上海ゴムは、15:15時点で1.6%安となり、引け際で一時2.7%安まで下落しましたが、1.4%安で日中取引を終えました。後場のラスト10分間は、「急落→急騰」と値動きが激しくなりました。

上海総合株価指数は、党大会終了日から4日続伸となり、本日の取引で年初来高値を更新すると共に1年9カ月ぶりの高値水準となりました。

格付け会社のムーディーズは、今回の党大会で経済成長を「スピードより質重視」と決定したことで生産性は向上し、中国の信用格付けにプラスとの見方を示しました。そして、「共産党大会の閉幕に伴い習近平国家主席への権力集中が一段と進み、経済改革が加速する」との見通しも示しました。また、ムーディーズのシニアアナリストは、「2020年までに1人当たりの国民所得を2010年の2倍にするという中国政府の目標は達成できる」と述べております。

 中国国家統計局が本日発表した9月の工業利益は、前年同月比27.7%増の6622億元となり、5年ぶりの大幅な伸びとなりました。中国の工業利益は、8月も前年同月比24%増と好調であり、1~9月でも前年同期比22.8%増と好調です。中国政府が過剰生産の削減に注力しておりますが、それでも工業利益が5年ぶり伸びを記録したのですから、中国経済の力強さを再認識させられる発表となりました。それに加えて、習近平国家主席への権力集中が経済改革を加速させる可能性も高まってきただけに、中国の資源銘柄全体が上昇基調を強めるのは時間の問題かもしれません。

天然ゴム市場パート2

10月27日

天然ゴム市場パート2

 タイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、10月12日にキロあたり49.2バーツまで下落し、昨年2月以来の安値となりました。その後は上昇に転じ、本日時点で55.98バーツまで上昇しております。本日値段を円換算すると、55.98バーツ×3.43バーツ=約192円となります。これにキロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格は約200円となります。それに対して東京ゴム当限が5円ほど下回っております。東京ゴムの期近限月が輸入採算価格を割り込んでいることから、「東京ゴムの下値は限定的」と考えるべきかもしれません。

 上海ゴムは、0.9%安の1万3400元で前場を終えました。これから高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3400元-900元)÷1000kg×17.16円=約214.5円となります。それに対して東京ゴム1月限が16円ほど下回っております。一時は両市場間のキロ当たりの価格差が22円まで拡大しましたが、現時点で16円にまで縮小しておりますが、それでもまだ上海ゴムに対して東京ゴムが大幅割安換算です。

 東京ゴムにおける商社など当業者の売り越し枚数は、この1か月半で6割近く減少しました。その反面、ファンドなど海外商品先物取引業者経由のポジションは、東京ゴムが210円付近まで下落した9月21日から売り越しに転じ、昨日時点で6147枚の売り越しとなりました。ファンドがここまで売り越し枚数を増やしたのは、東京ゴムが185円まで下落した6月19日以来であり、その後の東京ゴムは、3カ月間で40円ほど上昇しました。さすがにファンドの売り越し枚数が6千枚を超えれば、突っ込み警戒を高める必要があります。そして今回のファンドは、東京ゴムが210円付近まで下落した9月21日から売り越しに転じたのですから、東京ゴムがあと8円ほど上昇すれば、9月21日以降に構築されたファンドの売りがすべて値洗いマイナスとなる計算です。
タイの現物価格
東京ゴムのファンドポジション

とうもろこし市場

10月27日

とうもろこし市場

 昨年のシカゴコーンは、8月末に3.01ドルまで下落して年初来安値を記録しましたが、その後はじり高基調を続け、12月15日に363ドルまで上昇しました。その間に東京トウモロコシは、1万8920円から2万2090円まで3170円幅の上昇となりました。昨年の米国産トウモロコシは過去最高の豊作となりましたが、収穫を終えた農家の売り渋りが強まり、昨年末にかけて現物呼び出し相場に発展しました。そして、シカゴコーンは、昨年の8月末と今年の8月末に共に年初来安値を付けております。今年は、昨年同様に豊作となったので、昨年との共通点が多いようです。

 

下記の記事は、昨年10月17日と昨年10月27日に制作した過去記事です。参考にどうぞ。

2016年10月17日

トウモロコシ市場パート2

 シカゴコーンは、9月の米農務省による需給報告後からじり高基調が続いており、豊作相場特有の現物呼び出し相場の様相を呈しているようです。9月の米農務省による需給報告までの天候相場では、シカゴコーンが下落基調を強めたものの、その後の需給相場でじり高基調に転じたことは注目でしょう。天候相場では、「豊作=売り」という発想となっても、需給相場になると、「安値=農家の売り渋り」や「安値=消費者の消費意欲を刺激する」などと受け止められることも多く、天候相場と需給相場の考え方の違いに注意する必要もありそうです。

米国立観測所(NWS)内の気象予報センター(CPC)は13日、「赤道付近の太平洋で海面温度が低下するラニーニャ現象が数カ月以内に発生し、北半球で今秋から冬にかけて同現象が持続する可能性が高まった。」との見方を公表し、ラニーニャ現象の発生確率を50%から70%に引き上げました。一方、日本の気象庁が10月11日に発表したエルニーニョ監視速報では、「ラニーニャ現象が発生しているとみられる。今後冬にかけては、平常の状態になる可能性もある(40%)が、ラニーニャ現象が続く可能性の方がより高い(60%)。」との見方を公表しております。ラニーニャ現象が発生すると、南米で干ばつ被害が多発する傾向もあります。

米農務省が発表した10月9日時点での収穫率は、トウモロコシが前週比11%上昇の35%、大豆が前週比18%上昇の44%となりました。そして、ここにきてCPCがラニーニャ現象の発生確率を大幅に引き上げたことは注目でしょう。また、東京とうもろこしが2か月半ぶりに2万円の大台乗せとなっており、2か月半続いた狭い範囲でのボックス圏相場から保合い上放れとなってきたことは注目でしょう。シカゴコーンが生産コスト付近まで上昇して農家の売りつなぎが本格化するまでは、シカゴコーンや東京とうもろこしに対して強気な見方も一考ではないでしょうか。

 

2016年10月27日

トウモロコシ市場「当業者の売りつなぎ状況は?」

CFTCから先週末に発表されたシカゴコーンにおけるファンドポジションは、8週間ぶりに買い越しに転じて5万2533枚となりました。シカゴコーンにおけるファンドポジションが売り越しに転じた時に、シカゴコーンが安値形成し、ファンドの買い越し枚数が28~30万枚付近まで膨らんだ時に、シカゴコーンが高値形成する傾向もあるようです。今回は、8月16日から10月11日にかけて売り越しとなり、それと共にシカゴコーンが2009年以来の安値を形成しました。

 9月の米農務省による需給報告では、米国産トウモロコシが過去最高の豊作見通しとなりました。それを受けてハーベスト・プレッシャーの高まりでトウモロコシ価格が下落するとの見方もかなり増えましたが、それでもシカゴコーンが2カ月ほど前からじり高基調を続けております。豊作見通しの高まりでシカゴコーンが生産コストを大きく割り込むと、農家の売り渋りにより「現物呼び出し相場」に発展し、シカゴコーンが9月ごろからじり高基調に転じる傾向もあります。その反面、不作見通しの高まりでシカゴコーンが生産コストを大きく上回ると、農家の売り急ぎによりハーベスト・プレッシャーが高まり、シカゴコーンが9月ごろから急落する傾向もあります。

今年の米国産トウモロコシが過去最高の豊作見通しとなっているものの、それでもハーベスト・プレッシャーが高まらずに、シカゴコーンがじり高基調を続けております。実際にシカゴコーンにおける商業玉(当業者)のポジションは、9月27日時点で買い越し枚数が8万7984枚にまで膨らみました。シカゴコーンにおける商業玉(当業者)のポジションが買い越しに転じることは、極めて稀なことなのであり、それだけ当業者が売り渋りを行っていることを示しているようです。

CFTCから先週末に発表された10月18日時点でのシカゴコーンにおける商業玉(当業者)のポジションが「1万580枚の売り越し」となり、前週の「3万8326枚の買い越し」から変化しました。2カ月ぶりに商業玉(当業者)のポジションが売り越しへと変化しましたが、過去のパターンを参考にすると、現在の「1万580枚の売り越し」が30万枚付近まで増加すれば、「当業者の売りつなぎが膨らみ過ぎた」として、ハーベスト・プレシャーへの警戒を強める必要もあります。しかし、商業玉(当業者)のポジションが2カ月ぶりに売り越しに転じた直後であり、現時点では売り越し枚数が極めて少ないことから、しばらくはハーベスト・プレッシャーよりも農家の売り渋りに注目する必要もありそうです。

天然ゴム市場「11~12月相場の見通し

10月7日

天然ゴム市場「11~12月相場の見通し」

タイでは、北部や中部、東部で深刻な洪水被害が続いております。タイ中部のチャオプラヤ川やパーサック川、北部のピン川、東北部のチー川などが氾濫し、洪水被害が拡大しました。タイ内務省によると、10月17日時点で、中部アユタヤ県で2万6000世帯、ロッブリ県で約8000世帯、北部ピジット県で約7000世帯が被災したそうです。しかし、天然ゴムの主生産地は南部ですから、天然ゴム相場にはほとんど関係ありません。タイ中部の雨季は6~10月ですが、タイ南部の雨季は10~12月です。

タイでは、昨年12月上旬と今年の1月上旬に大規模な洪水が発生し、天然ゴム価格が高騰しました。ラニーニャ現象によりモンスーンの勢力が強まったことを受けて洪水被害が拡大しました。東南アジアでは、エルニーニョ現象が発生すれば干ばつ被害が多発し、ラニーニャ現象が発生すれば洪水被害が多発するとされております。

気象庁では、「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(30年間の各月の平均値)と5か月移動平均値の差」が6か月以上続けて+0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象、0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象と定義しています。「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(30年間の各月の平均値)との差」は、5月+0.4℃、6月+0.2℃、7月+0.1℃、8月-0.2℃、9月-0.8℃です。

「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(30年間の各月の平均値)との差」は、昨年12月でも-0.5℃でしたが、今年の9月に-0.8℃まで低下しております。気象庁の見通しでは、「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(30年間の各月の平均値)と5か月移動平均値の差」は、これから年末にかけて更に低下する見通しとなっております。タイ南部の雨季にラニーニャ現象が活発化することになれば、昨年以上の洪水被害が発生する可能性もあります。東京ゴムに対しては、「11~12月頃の洪水期待」により強気継続することも一考ではないでしょうか。

 エルニーニョ監視海域の海面温度

 

下記の記事は、昨年10月5日の過去記事です。参考にどうぞ。

2016年10月5日

天然ゴム市場

世界最大の天然ゴム生産国であるタイでは、首都バンコクの複数の主要幹線道路が冠水し、首都の交通がマヒしている模様。バンコク都庁は、「10月半ばに北部からチャオプラヤ川を流れ下ってくる水量の増加、豪雨、大潮」により、10月中旬にバンコクの洪水被害が拡大するとの見通しを発表。タイ北部での降雨は、チャオプラヤ川を通って海に流れ出るのですが、この時期の大潮の影響で海への排水が滞っているようです。そして、タイでは10~12月が雨季の中でも多雨期となります。更に、ラニーニャ現象の発生に伴って東南アジア周辺の海面温度が上昇していることで積乱雲の発生量が増加しております。タイの北部や中部で洪水被害が拡大しているものの、天然ゴムの主生産地となるタイ南部では洪水被害はまだ見受けられません。

最近の衛星写真では、東南アジア周辺での積乱雲の発生がかなり目立ちます。タイ南部がこれから多雨期の本番を迎えることから、洪水被害がタイ南部にまで拡大するのも時間の問題かも知れません。しかもラニーニャ現象は、東南アジア周辺で洪水被害を招くとされております。洪水被害がタイ南部にまで拡大すれば、天然ゴムのタッピング障害を招く可能性もあります。また、最近の原油価格の上昇に伴って石油から生成される合成ゴム価格が上昇しております。そうした合成ゴム価格の上昇に天然ゴム価格も反応し始めている模様。










原油市場

10月27日

原油市場

 昨夜のNY原油は、サウジアラビアのサルマン皇太子発言に反応して上昇しました。サルマン皇太子昨夜は、協調減産を2018年末まで延長することを支持するかという質問に対し、「我々はOPEC加盟国と非加盟国の全ての産油国と共に取り組んでいくことをコミットしている。我々は原油需要の安定化に向けたあらゆる措置を支持する。」と述べました。これに原油価格が反応し、先月下旬の高値水準まで上昇しました。それによりNY原油は、9月29日の高値(52.86ドル)と10月26日の高値(52.86ドル)でダブルトップを形成する可能性が高まりました。そして、ブレン後原油も9月26日の高値(59.49ドル)と10月26日の高値(59.55ドル)でダブルトップを形成する可能性が高まりました。

東京ドバイ原油は、10:07時点で870円高です。ドル円は、昨日15:15比で70銭の円安です。ブレント原油は、今朝5時半ごろに59.55ドルまで上昇し、現在は59.40ドル付近で推移しております。ブレント原油とNY原油は、昨夜のサルマン皇太子の「リップサービス」を受けて共に先月29日の高値まで上昇しましたので、今月上旬から上昇トレンドに対して達成感が高まることも考えられます
NY原油の日足
ブレント原油の日足

 

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トウモロコシ市場パート1~2

10月26日

東京トウモロコシ「豊作相場のアノマリー」

昨年は、米国産トウモロコシが過去最高の豊作となり、東京トウモロコシが9月末に1万9000円付近まで下落しました。そして、過去最高の豊作を受けて、「保管サイロが足りなくなる」と騒がれ、ハーベスト・プレッシャーが強まることも警戒されました。しかし、結果的には、東京トウモロコシが昨年10~12月で3000円ほど上昇し、「豊作に売り無し」という展開となりました。

東京トウモロコシは、2016年10~12月に3000円ほど上昇、2015年10~11月に2000円ほど上昇、2014年10~12月に4000円ほど上昇しました。米国産トウモロコシは、昨年まで3年連続で豊作となりましたが、それに反して3年連続で秋高相場となりました。過去3年間のパターンを参考にすると、今年も秋高相場で生産コスト付近まで上昇する可能性があります。こうした豊作相場のアノマリーに注目することも一考かもしれません。

過去の豊作時のパターンを参考にすると、秋高相場で生産コスト付近まで上昇しても、生産コストを大幅に上回る水準までの上昇はほとんどありませんでした。さすがに生産コスト付近まで上昇すれば、生産農家の売りつなぎが活発化するようです。そして、豊作による秋高相場となっても農家の売りつなぎが一巡すると、その後は下落基調に転じるパターンがほとんどです。それにより豊作時の需給相場(10月~翌年の3月頃)では、「農家の売り渋りによる秋高の現物呼び出し相場による上昇トレンド」と、その後の「農家の売りつなぎ一巡後のハーベスト・プレッシャーによる下落トレンド」に注目することも一考かもしれません。

春~秋の天候相場中であれば、天候変化に反応して大きな値動きが見込めます。その反面、秋~翌年の春先の需給相場では、あまり大きな値動きを望めないことも多いようです。しかし、仮に秋高の上昇トレンド3000円幅+売りつなぎ一巡後の下落トレンド3000円幅の計6000円幅の値動きがあれば、東京トウモロコシ1枚3万円の証拠金に対して、60000円×50倍=30万円分の値洗いが動く計算となります。天候相場に比べて需給相場中の値動きは地味ですが、「豊作相場のアノマリー」に注目する価値はあるのかもしれません。



10月26日

トウモロコシ市場パート2「天候相場と需給相場」

「8月下旬の民間企業によるクロップ・ツアー」や「9月10日前後の米農務省による需給報告」の発表までは、天候変化や作柄変化を重点的に分析する必要があります。しかし、それらの発表が終われば、トウモロコシ相場に対する考え方を「天候相場的な発想」から「需給相場的な発想」に切り替える必要もあります。今週明けに米農務省から発表されたクロップ・プログレスでは、米国産トウモロコシの作柄が市場予想に反して改善しましたが、その後の東京トウモロコシは3日間で500円ほど上昇しております。9月中旬ごろからは、「天候や作柄の変化」ではなく、「収穫を終えた生産農家の動向は?」や「現在の水準で消費者の消費意欲はどうなるのか?」などを予測することが重要となります。天候相場では天候相場的な発想が重要であり、需給相場は需給相場的発想が重要となります。

 春~秋の天候相場では、「天候悪化で急騰」となったり、「天候改善で急落」となることも多くなります。今年7月には、「ホット&ドライ観測による受粉率低下」が警戒され、東京トウモロコシが10日間で2000円近く急騰し、その後の2週間で1700円ほど急落しました。それにより2万3000円以上での売り場が2日間ほどしかありませんでした。昨年の天候相場では、5月上旬からの1か月間で3000円ほど上昇し、その後の2週間で3000円ほど急落しました。天候相場では、天候変化で「急騰後に急落」となることも多いことから、売り場探しが難しい傾向もあります。それでも天候相場の値動きの大きさは魅力です、

 一方、秋~翌年の春先の需給相場では、値動きは天候相場より小さくなる傾向があります。しかし、豊作により生産コストを大きく割り込んでいれば、農家の売り渋りによる秋高の現物呼び出し出し相場に発展する可能性も高まります。現物呼び出し相場では、高値で生産農家による十分な売りつなぎを誘う必要もあるので、天井形成にある程度の時間がかかる傾向もあります。それにより、生産コスト付近まで上昇して1~3週間ほど高止まりとなれば、農家の売りつなぎが一巡した可能性も高まります。そして、生産農家から十分な売りつなぎを誘うことが出来れば、その水準が需給相場中の高値となり、その後は、ハーベスト・プレッシャーにより2~3カ月ほどじり安基調を続ける傾向もあります。需給相場は値動きが地味だと敬遠する投資家も多いようですが、需給相場は、天候相場にない魅力もあります。そして、需給相場の魅力を見つけるためには、「需給相場的な発想」も必要となります。

原油市場パート2

10月25日

原油市場パート2

 イラクのクルド自治政府は本日、イラク政府軍との衝突を終結するために、9月25日に実施したイラクからの独立を問う住民投票の結果を保留し、イラク中央政府との対話による解決を目指す方針を示しました。クルド自治政府は、声明で「クルド自治政府とイラク中央政府との衝突は双方に勝利をもたらすものではなく、国全体の破壊に繋がる。」と指摘し、イラク中央政府軍の即時停戦や住民投票の凍結、イラク中央政府との開かれた対話の開始を提案しました。これにより中東の地政学的リスクが急速に沈静化に向かう可能性が高まってきました。テクニカル的にもNY原油は、過去7営業日中5営業日で52ドル台が高値一杯となっております。先月下旬も52ドル台が高値一杯となっていたので、ここでダブルトップを形成する可能性も高まってきました。ここは原油市場の売りの急所となるのかもしれません。


NY原油の日足

 

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