松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

2017年12月

大納会

12月29日

大納会

 年明けの東京商品先物市場は、4日(木曜)からの取引開始となります。12月29日と1月2日、3日の3日分の外電が来週4日の東京商品先物取引市場に反映されることになります。それにより、来週4日の東京商品先物市場が大荒れとなる可能性もあります。

サクソバンクによる「2018年の大胆予想」は以下の通りです。この大胆予測は、実際には起こる可能性は低いものの、現実に起こった場合には、世界市場に多大な影響を及ぼす10大テーマを取り上げたものです。

1:FRBが独立性を失って米財務省が介入し、大幅に跳ね上がった米10年債利回りに2.5%の上限が導入される。

2:日銀が金融政策を制御できなくなり、足元で113円台のドル/円が150円まで急騰した後、100円まで急落する。

3:中国が人民元建て原油先物取引を開始し、それに関連して人民元相場が急騰。足元6.61元のドル/元相場は6元割れまで落ち込む。

4:ボラティリティの急上昇でS&P総合500種が突然「フラッシュ・クラッシュ(瞬間的な暴落)」に見舞われ、下落率が25%に達する。

5:米有権者からの財政拡大圧力が中間選挙においても続き、米国債利回りが跳ね上がって30年債(現在2.77%)は5%を超える。

6:EU内で結成時の中核国と新加入の諸国との対立が埋めがたいほどの溝を生み出す中で、独仏連合が主導権を失う。これに伴って足元は1.18ドルのユーロ/ドルが、1ドルちょうどに向かう。

7:各国政府がビットコイン規制に乗り出すとともに、ビットコインから投資家が逃げ出し、価格は現在の1万6500ドルから1000ドルに落ち込む。

8:南アフリカでズマ政権が崩壊して経済が上向き、ランドが他の新興国通貨に対して30%値上がりする。

9:中国の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)の株価が100%上昇し、米アップルに代わって時価総額世界第1位に躍り出る。

10:女性が企業経営を牛耳る。フォーチュン誌がまとめる世界上位500社のうち、今年末に女性が最高経営責任者(CEO)を務めているとみられるのは60社強だ。

上記のサクソバンクによる「2018年の大胆予想」の中でも、大幅上昇を続けてきた米国株やビットコインに対しては、「フラッシュ・クラッシュ(瞬間的な暴落)」に見舞われる可能性が高いと思われます。特に米国株に対しては、投資家の多くが税金を先送りさせるために年末の利益確定を避ける動きを強めてきただけに、年明けから「フラッシュ・クラッシュ(瞬間的な暴落)」が発生しても不思議ではありません。

原油市場

12月29日

原油市場

 NY原油は、26日に60.01ドルまで上昇しましたが、翌日から2日連続で60ドル手前での小動きとなっております。NY原油が60ドルの大台乗せとなったことで、6月頃からの上昇基調に対する達成感が高まってきたようです。

 北海フォーティーズ原油パイプラインの完全復旧が迫ってきたことに上値が圧迫され始めている反面、米東部に勢力の強い寒波が到来していることが下支え要因となっているようです。ウエザーニュースによるNYの週間予報では、12月31日の最高気温がマイナス6度、1月4日の最高気温がマイナス4度となっており、かなり勢力の強い寒波が到来しているようです。パイプラインのオイル漏れや寒波到来は一時的な強材料にすぎないので、時間経過と共にこれまでの上昇基調に対する反動安となる可能性があります。

 NY原油は、6月の安園から18ドルほど上昇しており、9月の安値から14ドルほど上昇しております。ここまで大幅上昇となると、年末の利益確定を避けて税金の再起送りを狙う投資家も増えそうです。それにより、年明けからの利益確定の売りに注意する必要があります。NYダウも昨年10月から8000ドルほど上昇しているので、年明けの利益確定の売りに要注意でしょう。

金市場

12月29日

金市場

 10:15時点での東京金が10円高となり、10営業日連続での上昇となっております。NYダウが4年連続で1月に下落しているので、株式投資家がリスクヘッジの金投資に注目しているように感じられます。

 NYダウは、8月頃から急上昇を続けてきましたが、12月18日から8営業日連続で高止まりとなり、上値の重い展開となってきました。昨日の米国株の売買高は、通常時の4割減となり、年末に積極的に動く投資家は少ないようです。

 NY金は、12月18日から40ドルほど上昇しており、NYダウが高止まりとなった事で上昇力を強めたようです。NYダウが5年連続で1月に下落すれば、「株式投資家によるリスクヘッジの金買い」が更に強まることも考えらえます。

NYダウの日足
NY金の日足

 

※チャートの情報提供元は(株)みんかぶです。チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社みんかぶは一切の責任を負いません。



天然ゴム市場

12月29日

天然ゴム市場

 本日の東京ゴムは、昨夜の上海ゴムの小幅高に反して大きく下落して寄り付きました。そうしたところにも東京ゴムの地合いの悪さが伺えます。

 昨日の上海ゴムの夜間取引は、序盤で一時0.8%高まで上昇しましたが、0.3%高まで失速して取引を終えました。その反面、昨夜の上海鉄筋は、小幅安で寄り付きましたが、1.3%高まで上昇して高値引けとなりました。そうした動きからも上海ゴムの地合いの悪さが伺えます。

 東京ゴムは、9:35時点で当限(1月限)が207.5円、中限(4月限)が208.5円、先限(6月限)が207.3円となり、「ひょっとこさや」を形成しており、地合いの悪さが伺えます。中限に対して先限と当限が安いのが「ひょっとこさや」、中限に対して当限と先限が高いのが「おかめさや」と呼ばれており、「おかめさや」を形成している時は、地合いが強まっているとされております。しかし、「ひょっとこさや」は、現物の不人気から当限が安くなり、投機人気の低下から先限が安くなる「地合いの悪いさや」とされております。

 今回決定した主要3カ国による天然ゴムの輸出削減策は、昨年2月に決定した輸出削減策の規模の半分程であり、実施期間も半分です。しかも、輸出削減策の反動で4月からの産地の天然ゴム輸出は急増することが予想されます。

 昨年10月の米大統領選後からNYダウが8000ドルほど一本調子な上昇を続けました。NY原油も6月頃から18ドルほど一本調子な上昇を続けました。NYダウとNY原油があまりにも大きく上昇してきたので、税金対策で年末の利益確定を避ける動きが強まっているように感じられます。それにより年明けからNYダウやNY原油への利益確定の動きが強まれば、東京ゴムも急落に巻き込まれる可能性もあります。ここは、東京ゴムの急落に警戒するところかもしれません。

ビットコイン

12月28日

ビットコイン

 本日のビットコインは、一時7%安の1万4102ドル付近まで下落し、再び下落基調を強めました。韓国政府の発表を嫌気して下げ足を速めたようです。

韓国の国務調整室は報道資料で、仮想通貨の取引を実名で行うよう義務付けるほか、銀行が仮想通貨取引所に仮想口座を提供するのを禁じると発表しました。更に同資料では、「仮想通貨の投機は韓国で非合理的に過熱している。政府は投機の異常事態をこれ以上放置できない。」と指摘しております。

韓国の仮想通貨取引所ユービットが先週に破産を申請しました。同取引では、今年に入って2度目のハッキングが行われ、総資産の17%を失ったことを発表しました。それにより、全顧客の仮想通貨資産の評価額が75%に引き下げられることになりました。また、ハッキングには、北朝鮮が関与しているともいわれております。先週の仮想通貨取引所ユービットの破産を受けて、韓国政府が本日、ビットコインの取引規制を強めたようです。

当初は米国を中心として流行したビットコインですが、今では、日本と韓国で投機熱が高まっているようです。しかし、韓国の仮想通貨取引所ユービットの破産に続いて韓国政府がイットコインの規制強化を示したので、ビットコインの韓国人投資家離れが進むことも予想されます。情報サイト「コインヒルズ」の試算によると、世界全体のビットコイン取引において、円と韓国ウォン建ての取引が51%を占めることを報告しております。ここで韓国人投資家離れが進むと、日本人投資家による投機熱の高まりだけでは、ビットコインの高値維持が難しくなりそうです。それによりビットコインが更に下落基調を強める可能性が高まってきました。

 

 

下記のコメントは、先週21日に制作した過去記事です。参考にどうぞ。

12月21日

ビットコイン

情報サイト「コインヒルズ」の試算によると、世界全体のビットコイン取引において、円と韓国ウォン建ての取引が51%を占めることを報告しております。ビットコインの最大顧客は日本人投資家となっているようです。

ビットコインは、この2カ月間で40万円付近から一時240万円付近まで上昇し、現在は195万円付近で推移しております。また、今年になって1556%上昇し、1万6522ドルを超えました。ビットコインを初期に1ドル分所有していたなら、現在の価値は円建てで1億5000万円ほどになっている計算です。ビットコインの取引規模は、約34兆円規模にまで膨らんでおります。韓国の取引所ビットサムは世界有数のプラットフォームで、1日あたりの取引高は50億ドル近くに達しているそうです。

12月10日にCBOEでビットコイン先物が上昇され、12月17日にCMEでビットコイン先物が上場されました。ビットコイン先物の取引開始に向けて、ビットコインがこの2カ月間で6倍にまで高騰しました。ビットコイン先物の上場によりビットコイン人気が更に高まるとの思惑があったようです。

韓国の仮想通貨取引所ユービットが今週になって破産を申請しました。同取引では、今年に入って2度目のハッキングが行われ、総資産の17%を失ったことを発表しました。それにより、全顧客の仮想通貨資産の評価額が75%に引き下げられることになりました。また、ハッキングには、北朝鮮が関与しているともいわれております。これで韓国でのビットコイン人気が沈静化すれば、今後の価格形成に大きな影響を与えることになります。今回のビットコイン投資の加熱は、主に日本人投資家と韓国人投資家によるものです。「世界全体のビットコイン取引において、円と韓国ウォン建ての取引が51%を占める」と伝えられており、こうした偏った地域での投機の加熱には、警戒する必要があります。

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金市場

12月28日

金市場

年明けからの金相場を予測する上で、米国株の値動きが重要となります。キャピタルゲインに対して米国では所得税、日本では雑所得税が発生します。今年は、NYダウが上昇を続けたので、年明けから利益確定の売りが活発化することも予想されます。今月利益確定すれば、来年の春に納税する必要があるので、年明けに利益確定させて税金を2019年に先延ばしさせることは、投資家の一般的な税金対策です。特にNYダウは、2013年から最高値を更新し続けており、それを受けて2013年以降では、1月に下落するパターンが続いております。

NYダウのチャートを見ると、2014年から4年連続で1月に下落していることが解ります。そして今年のNYダウは、2013年以降で最も大きく上昇した年ですから、これまで以上に税金を先送りさせる動きが強まっていると見ております。言い換えれば、今年のNYダウがあまりにも大きく上昇したことにより、投資家が秋ごろから利益確定を例年以上にためらっているとも言えるのかもしれません。そして、年明けに利益確定の売りで株式市場が下落すると、「リオスクヘッジの金投資」が注目されることになりそうです。

NY金のチャートを見ると、2014年から4年連続で1月に上昇していることが解ります。株式市場が上昇を続けた翌年の1月の金相場は、高確率で上昇する傾向があるようです。特に今年のNYダウが年初より5000ドル程上昇しているので、株式市場では、年明けの利益確定の動きがかなり活発化することも予想されるだけに、ここは、「リスクヘッジの金相場」に例年以上に注目するべきかもしれません。
NYダウの週足
NY金の週足)

 

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天然ゴム市場パート4「地合いが急速に悪化している上海ゴム」

12月27日

天然ゴム市場パート4「地合いが急速に悪化している上海ゴム」

 上海ゴムは、15:15時点で0.8%高でしたが、15:20ごろから下落に転じ、0.1%安の1万4170元で取引をおえました。先週末の国際三者協議会(ITRC)で天然ゴム35万トンの輸出削減策が決定しましたが、それに対して上海ゴムが先週末より1.2%しか上昇しておらず、強材料に対してほとんど反応出来ない上海ゴムの地合いの悪さが感じられます。一方、東京ゴムは先週末より11円ほど上昇しており、上海ゴムと東京ゴムの温度差が感じられます。

 中国国家統計局が本日発表した11月の工業部門企業利益は前年同月比14.9%増の7858憶元となり、伸び率が10月の25.1%増から大幅鈍化し、4月以来の低水準な伸び率となりました。それにより、中国経済成長の鈍化が懸念されます。

 輸出削減策が先週末に決定しましたが、それに対して週明けからの上海ゴムがほとんど反応していないこと考えると、上海ゴムの地合いの悪さは深刻です。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。
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