松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

2019年09月

金市場パート2

9月30日

金市場パート2

 先週末のNYダウは70ドル安となりましたが、本日のNYダウ先物が12時時点で116ドル高となり、良好な中国経済指標発表を受けてリスクオンの流れが強まりました。NY金の電子取引は、今朝7時半ごろに1506.95ドルまで上昇する場面もありましたが、11時頃から1500ドルの大台を割り込み、12時時点で1498ドルまで下落しております。金市場の目先の注目は、来週8日以降から始まる「閣僚級の米中通商協議」となりそうです。

 本日10時に中国国家統計局から発表された中国の9月の製造業PMIは、49.5ポイント予想に対して49.8ポイントとなり、前月の49.5ポイントを上回りました。本日10:45に財新&マークイットから発表された中国の9月の製造業PMIは、50.2ポイント予想に対して51.4ポイントとなり、前月の50.4ポイントを上回りました。中国国家統計局と財新&マークイットから発表された中国の9月の製造業PMIが共に市場予想を上回り、特に財新&マークイットからの発表値が昨年2月以来の高水準となりました。中国国家統計局からの発表値は大企業を中心とした調査内容であり、財新&マークイットからの発表値は、大・中・小企業の調査内容となります。

中国人民銀行は昨日、「周到な金融政策の実行とカウンターシクリカルな措置の増強を続ける。」と表明し、経済に十分な流動性を供給しながら景気減速への対応を強化する方針を示しました。また、銀行セクターへの資金供給手段を改善して実体経済に資金が流れ込むようにするとともに、利ざや縮小や不良債権増加で打撃を受けている中小銀行の資金調達を支援することも表明しました。

 明日1日は、中国建国70周年記念式典と大規模軍事パレードが行われます。今回の建国70周年記念式典は、建国50周年や建国60周年、抗日戦争勝利70周年の閲兵式などより大規模となり、30万人あまりを動員して記念式典のリハーサルが本番さながらに実施されたほどです。

中国政府は8月27日、「自動車購入に関する規制の緩和・撤廃を含む消費活性策」を検討していることを明らかにました。その2日後に中国政府は、10月1日に行われる記念式典の内容を公表しました。そして、中国人民銀行は昨日、経済に十分な流動性を供給しながら景気減速への対応を強化する方針を示しました、そうしたことを考慮すると、建国70周年記念式典を終えると中国政府や中国人民銀行から経済刺激策が投入される可能性は高まりそうです。

 中国は、明日1日から7日まで国慶節による7連休となります。7連休明けとなる10月8日に中国の李克強首相が訪米し、閣僚級の米中通商協議が行われます。一方、中国コンサルティング会社の上海JCインテリジェンスのチーフアナリストは9月26日、「10月上旬に予定される次回の米中通商協議が開始されるまでに中国は約2000万トンの米国産大豆の購入を完了する。善意のしるしとしてここ数週間に開始された今回の購入で600万トンが追加されることになるだろう。」と述べております。ここにきて中国政府が米国産大豆の購入拡大を表明しており、そうした中国政府の姿勢からは、10月上旬の閣僚級の米中通商協議での暫定合意を目指しているように感じられます。もし暫定合意に達することになれば、リスクヘッジ志向の金相場が急落する可能性も高まります。
中国の製造業PMI

天然ゴム市場

9月30日

天然ゴム市場

山東省など複数の都市の大気汚染が強まり、それらの都市から「緊急対策」として石炭などを多く使用する工場生産に対する生産制限が行われました。また、30万人あまりを動員した記念式典のリハーサルが北京で本番さながらに実施されたことによる交通規制により、北京周辺の工場稼働率が低下しました。そうしたことを受けて中国の資源銘柄全体が軟調地合いとなり、先週の上海ゴムが大きく下落しました。

 中国政府は2014年、自国で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力)会議に向けて、APEC会議の2週間前から工場生産を制限しました。それによりAPEC開催中の北京では、スモッグが消えて青空が広がりました。その青空の事が「APECブルー」と呼ばれることになりました。それにより中国政府は、北京など自国の大気汚染が進んだ都市で重要な行事が行われる前に工場生産制限を実施し、「APECブルー」の再現を試みることが過去5年間で何度が実施されてきました。これまでに北京での軍事パレードの際に工場生産制限が行われたことがありましたが、今回の北京での軍事パレード&記念式典は、これまでと比べ物にならないほど大規模となります。

中国では、10月1日に北京で建国70周年を祝う大規模な軍事パレードと建国70周年記念式典が予定されております。毛沢東氏は1949年10月1日、長く続いた内戦の末に中華人民共和国の建国を宣言しました。その70周年となる記念式典が10月1日に迫ってきただけに、それに向けて再び北京で「APECブルー」の再現を目指しているようです。

10月1日に行われる中国の建国70周年記念式典は、「建国50周年や60周年、抗日戦争勝利70周年の閲兵式と比べて規模は大きくなる。」と伝えられており、30万人あまりを動員して記念式典のリハーサルが本番さながらに実施されました。軍事パレードでは10万人の市民が参加するパレードも行われるそうです。そして、当日夜には、共産党や国家指導者の出席の下、ショーや花火の演出が行われ、夜のイベントだけでも北京各界から6万人以上が出席し、一般市民や農民工を含む労働者3万人余りが記念式典の観覧に招待されているそうです。

中国政府は8月27日、「自動車購入に関する規制の緩和・撤廃を含む消費活性策」を検討していることを明らかにました。その2日後に中国政府は、10月1日に行われる記念式典の内容を公表しました。今回の大規模な軍事パレードと建国70周年記念式典により習近平政権が国威発揚を図るとみられております。そうしたことを考えると、記念式典を終えると中国政府が経済刺激策を発表する可能性は高まりそうです。

中国の自動車販売台数は、米中貿易戦争の影響を受けて昨年8月より前年同月を13カ月連続で大幅に下回りました。天然ゴムの9割が自動車などのタイヤに加工され、中国市場が世界最大の自動車販売市場となっているだけに、ここで「自動車購入に関する規制の緩和・撤廃を含む消費活性策」が投入されることになれば、自動車関連銘柄である上海ゴムが大きく上昇する可能性も高まります。

金市場

9月30日

金市場

 先週末のNYダウは70ドル安となりましたが、本日のNYダウ先物は、10時時点で62ドル高です。先週末のNY金は、一時1485ドルまで下落し、1カ月半ほど前から続く下値抵抗線に触れる場面もありました。NY金は、1カ月ほど前から1485~1550ドル付近でのボックス圏相場を続けております。

 CFTCから先週末に発表されたNY金におけるファンドの買い越し枚数は、前週比2万9845枚増の31万2444枚となり、3年前に記録した31万5963枚に迫る買い越し枚数となりました。3年前のNY金市場では、ファンドの買い越し枚数が31万枚台まで増加したタイミングが天井となりました。それだけに、先週記録したNY金の15233ドル付近は天井圏と考えるべきかもしれません。

 東京金は、5月末より「右肩上がりの下値抵抗線」を形成しながら上昇トレンドを続けてきました。しかし、本日の下落を受けて5月末から続く「右肩上がりの下値抵抗線」を割り込み始めましたので、上昇トレンドの終焉となる可能性も高まってきました。これでNY金が1カ月ほど前から続けているボックス圏相場の下値抵抗線となっている1485ドルを割り込むことになれば、金相場が下落トレンド入りとなる可能性も高まります。

NY金の日足
東京金の日足


 

 

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白金市場

9月30日

白金市場

 先週末のNYパラジウムが再び史上最高値を更新し、過去6営業日中4営業日で最高値を更新しました。NYパラジウムは、2カ月前より「右肩上がりの上値抵抗線」と「右肩上がりの下値抵抗線」を形成しながら、安定した上昇基調を続けております。パラジウムやロジウムなどの白金族金属の上昇トレンドが続いておりますが、このような状況において南ア白金鉱山でストライキでも発生すれば、パラジウムやロジウムなどが更に高騰し、「自動車触媒用金属としてパラジウムやロジウムの代替銘柄としての白金」への注目が高まることになりそうです。

 NY白金は、9月5日に1000ドル80セントの高値を記録し、その後は、920~964ドル付近でのボックス圏相場を続けております。このボックス圏相場からの「保合い放れ待ち」といったところかもしれません。

 ジバニエ・スティルウォーター社が先週25日、マリカナ事業部で5270人のリストラ計画を発表しました。同社のロンミン事業部で1万2600人、マリカナ事業部で5270人のリストラ計画に対するAMCUの反発が予想されます。また、インパラ・プラチナ社でも1万3400人のリストラ計画がすでに発表されているだけに、今回の労使交渉は難航が予想されます。

NYパラジウムの日足
NY白金の日足


 

 

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天然ゴム市場の総括

下記のコメントは、本日配信しました週間レポートの一部です。参考にどうぞ。

天然ゴム市場の総括

 中国の天然ゴム需給は、6~7月が不需要期となり、9~10月が需要期となります。そうした季節要因を受けて上海ゴムは、6月から下落基調を強めましたが、8月下旬からは上昇力を強めました。しかし、ここにきて上海ゴムが4日続落となり、横ばいを続けていた7月上旬~8月下旬頃の安値水準まで再び下落しました。

 山東省など複数の都市の大気汚染が強まり、それらの都市から「緊急対策」として石炭などを多く使用する工場生産に対する生産制限が始まりました。それを受けて中国の資源銘柄全体が今週になって軟調地合いとなり、上海ゴムの下げ足が強まりました。中国の鉄鋼価格や銅価格などは小幅下落程度ですが、石炭価格は大きく下落しました。上海ゴムに関しては、中国市場の中でも投機性が高いとされる銘柄ですから、投機的な動きが下げ足を強めたようです。

 中国市場は、国慶節により10月1日~7日が休場となります。国慶節の大型連休による工場生産の低下が大気汚染を沈静化させることが予想されます。それは、以前のAPECブルーを連想させます。

 以前の北京は、スモッグにより遠くがあまり見渡せない状態でした。それに対して中国政府は2014年、自国で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力)会議に向けて、APEC会議の2週間前から工場生産を制限しました。それによりAPEC開催中の北京では、スモッグが消えて青空が広がりました。その青空の事が「APECブルー」と呼ばれることになりました。それにより中国政府は、自国の大気汚染が進んだ都市で重要な行事が行われる前に生産制限を実施し、「APECブルー」の再現を試みることが過去5年間で何度が実施されてきました。

 明日からの中国市場は、10日間中9日が休場となります。それによりこれから10日間ほどは中国の工場生産が大きく低下します。それに加えて今週明けより複数の都市で「緊急対策」による生産制限が行われたので、大型連休明けの中国では、スモッグ被害がひどかった都市でも「APECブルー」のような青空が広がりそうです。それを受けて今週下落基調を強めた中国の資源銘柄の多くが大型連休明けから上昇基調に転じる可能性も高まりそうです。

 


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白金市場パート2

9月25日

白金市場パート2

昨夜のNYパラジウムが一時1693ドルまで上昇し、3月に記録した史上最高値(1599ドル)を100ドルほど上回ってきました。NYパラジウムの週足では、3週連続で史上最高値を更新しております。そして、ロジウムも5200ドル付近まで上昇し、史上最高値を更新し続けております。特にロジウムは、2016年当時から10倍近くにまで高騰しております。パラジウムやロジウムの大半は自動車触媒などに加工されます。そして、パラジウムやロジウムなどの白金族金属は、白金鉱石の採掘の際の副産物として採掘されます。

2017年時点の世界のパラジウム生産量(約210トン)の38%(81トン)がロシア、37%(78トン)が南アフリカです。以前は、ロシアのパラジウム生産が圧倒的に多かったのですが、最近では南アフリカのパラジウム生産が急増しております。2017年の南アフリカでは、140トンの白金と78トンのパラジウムが生産されました。

大手労働組合のAMCUの全国大会による新指導部の選出が先週末に終了しましたので、これから南ア白金鉱山会社とAMCUとの労使交渉が過熱する可能性も高まってきました。現時点でもパラジウムやロジウムといった白金族金属が高騰を続けているだけに、労使交渉の難航を受けて南ア白金鉱山で大規模ストライキが発生することになれば、パラジウムやロジウムがこれまで以上に高騰し、それを受けて「自動車触媒用金属におけるパラジウムやロジウムの代替銘柄としての白金」に対する注目が高まり、白金価格まで高騰する可能性があります。自動車触媒用金属であるパラジウムとロジウムがここにきて史上最高値を連日のように更新しているだけに、同じ自動車触媒用金属である白金に注目するところかもしれません。

 

 

NYパラジウムの日足

 

 

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みんコモコラムアワード2015
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