メール情報会員に先週末配信しました週間レポートの一部をご紹介します。参考にどうぞ。
マーケット全体の総括
S&P500種総合株価指数が4営業日連続で最高値を更新しており、年初から27%の上昇となりました。米中通商協議における第1段階の合意が来月早々に正式調印される見通しとなり、米中貿易戦争の沈静化が好感されております。それを受けてS&P500種株価指数は、「2月頃から続く右肩上がりの上値抵抗線」を上回ってきました。
2018年のS&P500種総合株価指数は、12月24日に年初来安値を記録し、その後は4ヶ月ほど上昇し続けました。その反面、2017年のS&P500種総合株価指数は、8月中旬から上昇基調を続け、翌年の1月下旬まで上昇トレンドを続け、その後急落しました。今年の米国株は、2017年のパターンと似ているようです。米中通商協議における第1段階の合意が来月早々に正式調印される見通しとなってきたことが好感されているだけに、2017年のパターンと同様に米国株が「噂で買って、事実で売れ」というパターンとなって「1月天井」となる可能性も出てきました。
2018年のS&P500種総合株価指数は、米中貿易戦争の高まりを嫌気して10月上旬から急落し、「クリスマスイブに年初来安値を記録」となりました。2018年の年初来高値が9月21日であり、年初来安値が12月24日でしたので、昨年10~12月は、米中貿易戦争の高まりを受けて「リスクオフ一色」となりました。それから考えると、米中通商協議の第1段階の暫定合意となってことでここにきてS&P500種総合株価指数が4営業部連続で最高値を更新しており、今年の年末と昨年末のマーケットの雰囲気は正反対となっております。
今年のS&P500種総合株価指数は、10月上旬から上昇基調を続け、10月下旬以降は何度も史上最高値を更新しており、昨夜も史上最高値を更新しました。それを受けてリスク志向の原油価格も10月上旬から上昇基調を続けており、その反面、リスクオフ志向のNY金は下落基調を続けております。しかし、来年の1月早々に米中通商協議における第1段階の合意の正式調印が行われる見通しとなってきただけに、年内にリスク志向の銘柄に対する利益確定の動きを強めることも一考かもしれません。