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トルコリラパート2「1ドル=4トルコリラの大台乗せ待ちか?」

11月21日

トルコリラパート2「1ドル=4トルコリラの大台乗せ待ちか?」

トルコリラ・円が先ほど最安値を更新しました。一方、ドル・トルコリラは、1ドル=3.9478トルコリラまで上昇し、年初に記録した最高値(3.9427トルコリラ)を僅かに上回りました。対ユーロや対円でのトルコリラは、今週になって最安値を更新しております。そして、対ドルでの最安値も更新し、ドル・トルコリラは、年初の高値とのダブルトップが意識される水準となってきました。

ドル・トルコリラは、ここでダブルトップを形成する可能性もありますが、1ドル=4トルコリラの大台乗せとなる可能性もあります。1ドル=4トルコリラとなれば、トルコリラ・円が1トルコリラ=28.0円付近まで下落する計算となります。一方、1ドル=4トルコリラを上回って高値更新を続ける可能性もあります。しかし、「大台初乗せは売り」という相場格言もあることから、大台初乗せと同時に達成感が広がって利益確定の動きが強まることも考えられます。ドル・トルコリラが3ドルの大台に初めて乗せた時も、2か月間ほど下落に転じました。ドル・トルコリラが初めて4ドル台乗せとなれば、トルコリラ・円が1トルコリラ=28円を少し割り込む付近で買うことも一考かもしれません。

トルコリラ

11月21日

トルコリラ

 レザ・ザラブ氏に対する裁判が、11月27日から予定されておりましたが、12月4日からに変更となりました。レザ・ザラブ氏は、経済制裁下のイランのマネーロンダリングに深く関わったことで、トルコやイランによる口封じのための暗殺を恐れたレザ・ザッラブ氏は、アメリカに逃亡してマイアミで逮捕されました。レザ・ザラブ氏にとっては、「米国の留置所が一番安全」と判断したのかもしれません。レザ・ザラブ氏は、すでに経済制裁下のイランへのマネーロンダリングにエルドアン大統領関与していたことを供述しているのですが、逮捕から裁判まで1年9カ月もかかった理由を考える必要がありそうです。

 レザ・ザラブ氏の裁判を行えば、エルドアン大統領関与が明確となり、米国や西側諸国とトルコとの関係が悪化します。トルコとの関係悪化は、「IS掃討作戦の障害になる」との判断から、レザ・ザラブ氏の裁判を遅らせていた可能性は高そうです。

 トルコはシリアと約900㎞、イラクと約400㎞の長い国境で接する国です。イスラム国(IS)と闘うシリア人民兵の訓練や装備提供などをトルコ領内で強化しておりました。また、多国籍軍は、IS掃討作戦のための空爆や人員&武器輸送の多くをトルコ経由で行っておりました。そのために、IS掃討作戦において米国は、トルコと対立する訳にはいきませんでした。

 2014年時点のISの支配領域は8万8000平方キロを超え、地中海沿岸からイラク首都のバグダッドの南にまで及んでいました。しかし、ISの拠点とされるイラクのモスルが7月に制圧され、シリアのラッカも10月に制圧されました。そして、ラッカから逃れたIS最後の拠点となったイラクのワラも今月になって制圧され、3年間続いたIS掃討作戦が一応の終結を迎えました。IS掃討作戦が一応の終結を迎えたことで、米国がレザ・ザラブ氏の裁判を行うことを決定したと考えれば自然です。

トルコの国防相は11日、ロシアの地対空ミサイルS400の購入を完了させたことを明らかとしました。NATOに対立しているロシアから地対空ミサイルを購入したことを受けて、NATO加盟国の多くから批判が高まっております。その矢先にNATOと対立しているロシアとイランとの3国でトルコが「シリア平和協議」の合意に向けて動いているのですから、これは、「トルコの西側諸国からの決別」と受け止めるべきかもしれません。米国としては、IS掃討作戦も一応の終結を迎えたので、「トルコのエルドアン大統領に対してそろそろ引導を渡してもいい時期」と判断したのかもしれません。こうした背景を考えれば、レザ・ザラブ氏の裁判が進んでエルドアン大統領関与が明確となれば、米国や西側諸国からトルコへの投資も激減することになりそうです。それにより、しばらくはトルコリラに対する弱気な見方も一考かもしれません。

日本円

11月21日

日本円

 CFTCから先週末に発表された11月14日時点でのIMM日本円におけるファンドの売り越し枚数は、前週比8151枚増の13万5999枚となり、過去3年間での最大の売り越し枚数を4週連続で更新しました。

 IMM日本円におけるファンドポジションは、2015年6月に売り越し枚数が11.5万枚付近まで増加し、ドル円も125円付近まで円安に進みました。その後、2016年9月に買い越し枚数が6.8万枚付近まで増加し、ドル円も100円付近まで円高に進みました。そして、先週末の発表で売り越し枚数が13万5999枚に達しました。こうしてみても、過去3年間でファンドの売り越し枚数が11万枚を超えたのが今回を含めて2回だけですから、円安の流れが限界に達しているのかもしれません。しばらくは、膨れ上がったファンドの売り越しポジションの手仕舞いによる円高基調がしばらく続くと考えるべきかもしれません。
日本円のファンドポジション

メキシコペソ

11月20日

メキシコペソ

 先週15日から開催されている第5回北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉は、明日21日に最終日を迎えます。今回の再交渉に対して米国は、米国製の部材調達比率を50%以上にすることや、域内部材比率を現行の62.5%から85%に引き上げることを提案しております。そして、加盟3カ国が協定更新で合意しない限りNAFTAが5年後に自動的に失効することも提案しております。

 メキシコ政府関係者からは、今回の米国案に対して、「実行不可能であるばかりか、北米自動車産業にとって大きな打撃となる可能性が高い。」と指摘していることも伝えられております。そしてメキシコ政府側は、今回の米国案が実行不可能だとみているため、対案の用意も提示もしていないことが伝えられております。

 今回の再交渉で3カ国の閣僚が出席しないことからも、今3カ国の意気込みの低さが伺えます。現時点で3国の歩み寄りが全く感じられないことから、今回も再交渉が平行線をたどり、メキシコペソ売りが更に進むと考えるべきかもしれません。

トルコリラ

11月20日

トルコリラ

 トルコのエルドアン大統領は17日、「中央銀行の政策決定に政府が介入しないことがインフレを招き、投資を阻害しかねない状態を生み出している。このような高い金利で融資しようとすれば、当然ながら投資は阻害されストップする。我々は利下げしてインフレ率を一桁引き下げた。」と述べました。この発言を受けてトルコリラ売りが加速しました。

 一方、トルコ中銀が2017年末までに過去最大規模となる30億ドルの外貨売却入札を決定したことも伝わっております。トルコ中銀が30億ドルの外貨売却で自国通貨を買い戻す「自国通貨防衛」に動くようですが、それに対してトルコリラはほとんど反応しておりません。

 トルコ中銀は、2013年7月8日に当時の過去最高となる22億5000ドルの外貨売却入札を実施したことがあります。その時は、外貨売却入札後2カ月間でトルコリラ円が52円付近から42円付近まで大幅下落しました。当時のトルコ中銀は、「今日から強力な追加的金融引き締めが始まる。」との声明を発表しましたが、それに反してトルコリラが大幅下落となりました。2013年7月には、「22億5000ドルの外貨売却入札」をたった1日で実施しましたが、今回は、「30億ドルの外貨売却入札」を「年末までに実施する」ということですから、これでは即効性は望めそうもありません。

先週17日のエルドアン大統領発言を考えれば、「これでトルコ中銀の利上げの可能性はなくなった」と考えるべきかもしれません。トルコリラに対しては、しばらく弱気な見方を継続することも一考ではないでしょうか。

トルコリラの分析

11月17日

トルコリラの分析

 レザ・ザラブ氏が昨年3月に米国に亡命し、マイアミで逮捕されました。容疑は経済制裁下にあるイランにマネーロンダリングで外貨や金を流していたというものです。そして、10月30日にレザ・ザラブ氏がエルドアン大統領関与について供述したことも伝わっております。それによりエルドアン大統領が経済制裁下にあるイランのマネーロンダリングに関わっていたとの観測が高まり、トルコリラ売りが加速しました。

 レザ・ザラブ氏に対する裁判が、米国で今月27日から始まります。そして、マネーロンダリング疑惑をかけられているトルコのザーフェル・チャールヤン元経済相も裁判にかけられるそうです。また、マネーロンダリング疑惑でトルコのハルク・バンクの副頭取であるアッチラ氏もニューヨークの留置所に入れられております。レザ・ザラブ氏が裁判で有罪となり、エルドアン大統領のイランに関するマネーロンダリング疑惑がより明確となれば、トルコリラが更に下落する可能性もあります。

レザ・ザラブ氏は、イラン出身であり、トルコのエルドアン大統領との関係性を深めてトルコ国籍を得たビジネスマンです。トルコから金塊やドルをイランに送るビジネスで大儲けしたようですが、経済制裁下のイランのマネーロンダリングに深く関わったことで、トルコやイランによる口封じのための暗殺を恐れたレザ・ザッラブ氏は、アメリカに逃亡してマイアミで逮捕されました。レザ・ザラブ氏は、すでにエルドアン大統領関与について供述しているだけに、今月27日から開始される裁判は、すんなりと有罪が確定するものと思われます。しかし、レザ・ザラブ氏は、マネーロンダリング疑惑の詳細を白状する代わりに米国特有の「法取引」に持ち込むものと見られております。

ここで問題は、昨年3月に米国に亡命して逮捕されたレザ・ザラブ氏の裁判が、逮捕から1年8カ月も経過してから裁判を行うのかということでしょう。米国としては、「トルコのエルドアン大統領に対してそろそろ引導を渡してもいい時期」と判断したのかもしれません。そうしたことを考えると、NATO加盟国であるはずのトルコが、最近になってロシアやイランとの結びつきを深めている理由も頷けるのではないでしょうか。

今月13日に開催されたロシアとトルコの首脳会談後にロシアのプーチン大統領は、「シリアの長期的な正常化に向けた取り組みを拡大する必要性でトルコと一致した。」と述べました。それに対してトルコのエルドアン大統領は、「政治的解決に注力することで合意した。」と述べております。

トルコのアナトリア通信は今月17日、ロシアとイランとトルコの3国で今月22日にシリア平和協議を行うことを伝えております。22日の会合では、ロシアのプーチン大統領やトルコのエルドアン大統領、イランのロウハニ大統領がそれぞれ出席することも伝えられております。22日の会合でロシアとトルコ、イランの3国でシリア平和協議が合意に達すれば、トルコがこれまでよりもロシアやイラン寄りの立場を鮮明とすることになります。そうなれば、ロシアやイランに対立しているNATO加盟国や米国との対立が強まることになります。

トルコの国防相は11日、ロシアの地対空ミサイルS400の購入を完了させたことを明らかとしました。NATOに対立しているロシアから地対空ミサイルを購入したことを受けて、NATO加盟国の多くから批判が高まっております。その矢先にNATOと対立しているロシアとイランとの3国でトルコが「シリア平和協議」の合意に向けて動いているのですから、これは、「トルコの西側諸国からの決別」と受け止めるべきかもしれません。そしてトルコがロシアやイランとの首脳会談を最近になって頻繁に開催していることも「トルコの西側諸国からの決別」かもしれません。こうしたトルコを取り巻く最近の変化を考えれば、西側諸国の投資家からの信頼を失うことで、トルコリラ売りが大きく進む可能性もあります。

メキシコペソパート2

11月16日

メキシコペソパート2

 米通商大法部は15日、北米自由貿易協定(NAFTA)第5回再交渉に3カ国の閣僚が出席しないことを発表しました。米国とメキシコとカナダの閣僚が共に不参加となり、その代わりに各国の主席交渉官による交渉が行われております。3カ国が共に閣僚を参加させない時点で、今回のNAFTA第5回再交渉に対する意気込みの低さが伺えます。

 格付け会社のS&Pは10月24日、北米自由貿易協定NAFTAが実質的に撤廃されれば、現在「BBB+」のメキシコのソブリン格付けを見直す方針を表明しました。NAFTA再交渉を経てメキシコと米国間の通商・投資の流れが維持できなければ、格下げが実施されることになります。メキシコのソブリン格付けが「投資不適格」にまで引き下げられることになれば、メキシコペソの暴落を招く可能性もあります。メキシコのビデガライ外装は11月3日、「米国がNAFTAから離脱した場合のマクロ経済での対応策を政府と中央銀行が協議している。」と述べたことも注目でしょう。今回のAFTA第5回再交渉に対する各国に意気込みの低さを考えると、メキシコのソブリン格付けの引き下げは時間の問題かもしれません。

トルコリラ

11月16日

トルコリラ

トルコリラが今週14日に対ユーロでの最安値を記録しており、世界の投資家がトルコリラ売りを強める理由を考える必要もありそうです。

資産運用会社GAMの投資ディレクターは今週、「ロイター・グローバル・インベストメント・2018アウトルックサミット」において、「トルコは高いインフレと銀行の対外債務急増が原因で、来年にも危機になりかねない。」との警告を発しました。更に「新興国市場は全体的に対外収支赤字が縮小し、外貨準備高が増える中でトルコだけは例外だ。トルコは事故の勃発を待っている状態に見える。」と指摘しました。

昨日発表されたトルコの10月の財政収支は「33億リラの赤字」となり、前年同月の「1億400万リラの赤字」から大幅増加となりました。更に昨日発表されたトルコの9月の経常収支は「45億2700万ドルの赤字」となり、前年同月の「15億9300万ドルの赤字」から大幅増加となりました。この発表を受けてトロント・ドミニオン証券の新興国市場担当者は15日、「トルコリラが小高くなったら下落するだろう。これは長期的にはファンダメンタルズというより戦術的な機会を提供することを意味する。」と指摘し、長期的なトルコリラの下落見通しを述べております。

 レザ・ザラブ氏が昨年3月に米マイアミで逮捕されました。容疑は経済制裁下にあるイランにマネーロンダリングで外貨や金を流していたというものです。そして、10月30日にレザ・ザラブ氏がエルドアン大統領関与について供述したことも伝わっております。レザ・ザッラブ氏に対する裁判が、米国で今月27日から始まります。レザ・ザッラブ氏が裁判で有罪となり、エルドアン大統領のイランに関するマネーロンダリング疑惑がより明確となれば、トルコリラ売りが加速する可能性もあります。エルドアン大統領のマネーロンダリング疑惑に加えてトルコの急増する財政赤字や経常赤字、そして驚くほど高いインフレ率などを考えれば、トルコリラの下落が長期化する可能性は高そうです。

みんコモコラムアワード2015
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