松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

FX

トルコリラの展望パート2

 エルドアン大統領のアドバイザーのブルシット氏は17日、「足ものと金利は病的であり、利下げが必要。」と述べております。16日のトルコ国民投票でエルドアン大統領が勝利したことにより、大統領権限がより強化されることになります。これまでは、エルドアン大統領が利下げを望む半面、トルコ中央銀行が利上げを望むという対立がありました。トルコ中央銀行はトルコリラ安防止のための利上げを望み、エルドアン大統領は経済成長を促すための利下げを望むという対立でした。しかし、今回のトルコ国民投票での勝利で大統領権限がより強化されることになれば、今後のトルコの政策金利は、「度重なる利下げが実施される可能性が高まった」と考えるべきかもしれません。エルドアン大統領が望む利下げがこれから幾度となく実施されることになれば、経済刺激策となるものの、その反面、トルコリラが売られ続ける可能性も高まります。

トルコ統計局が17日に発表した2月までの3カ月間の失業率が13%となり、7年ぶりの高水準となりました。そして、3月の財政赤字が53億ドルのまで増加しました。エルドアン大統領は、経済発展に向けた改革を主張していることから、強化された大統領権限による利下げ実施への圧力が高まりそうです。今回の国民投票でエルドアン大統領が勝利したことを受けて、トルコが利下げ路線を明確とする可能性も高まり、トルコリラが更なる下落トレンドを続けると考えるべきかもしれません。
トルコリラ・円の月足

※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


トルコリラの展望

 16日に実施されたトルコのエルドアン大統領の権限強化を目指す憲法改正を問う国民投票は、賛成51.5%となり、エルドアン大統領が勝利宣言をしました。これにより、これまでの首相を頂点とした政治体制から大統領を頂点とした政治体制に移行し、エルドアン大統領の任期が2029年まで延長される公算となりました。そして、大統領権限がこれまで以上に強化されることになります。しかし、今回の選挙のあり方に対して欧州諸国からの否定的な意見多いようです。

トルコの国民投票に対して国際投票監視団は17日、「投票は不公平な状況下で行われ、欧州評議会の基準は満たしていなかった。」との見解を示しました。また、「国民投票に向けたキャンペーンでは肯定支持が大半を占め、ジャーナリストの逮捕やメディア機関の閉鎖などにより肯定以外の見解を表明する機会が奪われた。全般的に今回の国民投票は欧州評議会の基準を満たさなかった。トルコの法的枠組みは本当の意味での民主的なプロセスには不適切である。」と指摘しております。

欧州諸国の多くが、今回のトルコの国民投票に対して民主的でないことを指摘しているようです。それにより欧州諸国の多くは、エルドアン政権に対して信頼しない対応を続ける可能性もあります。トルコのマスコミ弾圧は以前より有名であり、数多くのメディアが潰され、数多くのメディア関係者が逮捕されてきました。昨年7月のクーデター未遂以降、兵士や判事、教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員がエルドアン大統領の命令により拘束され、停職や免職になりました。今回の国民投票を経てトルコは、欧州諸国からの信頼を以前に増して失ったと見るべきかもしれません。そうした非民主的と思われる国家に対する投資家離れにより、今後もトルコリラが売られ続ける可能性は高そうです。

トルコリラの行方「主明けの国民投票を受けて乱高下の可能性

下記の記事は、先週末に制作した過去記事です。

4月14日

トルコリラの行方「主明けの国民投票を受けて乱高下の可能性」

 トルコリラ・円は、1トルコリラ=29.475円付近まで下落し、史上最安値付近にまで迫ってきました。トルコリラ・ドルも史上最安値付近まで下落しており、来週16日のトルコ国民投票に向けてトルコリラ売りが進んでおります。16日の国民投票では、大統領に実権を集中させる憲法改正の是非が問われます。

 トルコの政治は、首相を頂点とした政治体制です。そして、首相就任は最長で3期(12年間)までと定められております。それにより3期目を終える直前に当時のエルドアン首相がそれまでトルコになかった大統領職に就任しました。エルドアン大統領は、今回の国民投票で、大統領を頂点とした制体制を目指しております。問題は、昨年7月のクーデター未遂以降、兵士や判事、教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員がエルドアン大統領の命令により拘束され、停職や免職になったことです。そして、多くのメディアも廃業に追い込まれました。国民投票の結果次第では、「エルドアン大統領の2029年までの任期延長」が正式決定することになります。そうなると、「長期独裁政権」の様相を呈する可能性もあり、トルコの政治的不透明感から「トルコからの投資家放れ」が進み、トルコリラ売りが更に進むことも考えられます。

 今月8~9日に10県・1400人を対象に行われた国民投票に対する世論調査では、賛成51.3%、反対48.7%でした。今月5~10日に26県・4000人を対象に行われた世論調査では、賛成52%、反対48%でした。この流れでは、週明けの国民投票では、賛成が過半数を占める可能性があります。ここは、トルコリラの更なる下落に警戒するところかもしれません。下記の2つの記事は、トルコリラに対して昨年12月13日と今年の1月11日に制作した過去記事です。参考にどうぞ。

トルコリラの月足
トルコリラの週足


下記のコメントは、私が昨年12月13日に制作した過去記事です。参考にどうぞ。

12月13日

トルコリラ「トルコリラの長期下落の可能性に注意」

トルコリア・円は、英国国民選挙の結果を受けて、6月24日に1トルコリラ=32.69まで下落して最安値を記録しました。その後、米大統領選の結果を受けて11月9日に1トルコリラ=30.36円の最安値を記録しました。英国国民選挙と米大統領選の時に日本円が大きく円高に進んだことを受けて、トルコリラ・円が最安値を更新することになりました。これらは、「強烈な円高進行」が原因でした。トルコリラ自体の値動きを見極めるためには、対ドルでのトルコリラの値動きを分析することも一考でしょう。

トルコリラ・ドルは、2008年ごろから下落基調を続けており、この9年間で1トルコリラ=0.86ドル付近から0.288ドル付近まで下落しており、対ドルでのトルコリラの価値が3分の1ほどにまで低下しました。トルコリラ・ドルは、9年前からかなり安定した下落基調を続けております。最近では、エルドアン大統領の圧政が嫌気され、8月頃からトルコリラ・ドルの下げ足が速まっております。トルコリラ・ドルの週足では、10月9日から8週連続で最安値を更新しました。そして、12月2日が最安値となり、現在も最安値付近で推移しております。トルコリラ・ドルほど安定した下落トレンドを9年間も続けている通貨はかなり珍しいと言えそうです。

 トルコでは、7月のクーデター未遂以降、兵士や判事から教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員が拘束されたり、停職や免職になったりしました。エルドアン大統領は、クーデター未遂を機に、あらゆる反対派の取り締まりへと舵を切ったとされております。ルクセンブルクのアッセルボルン外相は、「トルコ政府が7月のクーデター未遂以降に公務員を解雇した対処法が、ナチスドイツによる戦術を想起させるとし、EUは遅かれ早かれ、トルコに制裁を科さければならなくなるだろう。」と述べており、EUのトルコに対する評価が最近特に厳しいものとなっております。

 トルコの与党・公正発展党(AKP)は12月10日、大統領の権限拡大を目的とした憲法改正法案を国会に提出したことを明らかにしました。AKPは来年5月までに国民投票を実施し、エルドアン大統領の2029年までの任期延長を目指しております。エルドアン大統領は、これまで敵対する多くの勢力を弾圧してきたことから、エルドアン大統領の2029年までの任期延長は、かなりの確率で承認されそうです。しかし、エルドアン大統領の2029年までの任期延長が承認されれば、EUによるトルコバッシングが更に強まり、トルコリラの下落基調が長期にわたり続く可能性も高まりそうです。

 トルコの警察当局は今月12日、少数派民族クルド人の武装組織の「クルド労働者党(PKK)」との関連が疑われるとして、クルド系有力野党の国民民主主義党(HDP)の幹部ら118人を拘束しました。AKPによる圧政が続いており、エルドアン大統領の2029年までの任期延長を反対する勢力が見当たらなくなってきました。エルドアン大統領の独裁政権が今後も長期にわたり続く可能性もあることから、トルコリラは、これから長期にわたり下落基調を続けると考えるべきかもしれません。

 トルコ中銀は、11月24日に2年10カ月ぶりとなる利上げを発表しました。主要な政策金利である翌日物貸出金利を0.25%引き上げて8.5%、1週間物レポ金利を0.5%引き上げて8%としました。しかし、トルコリラ・ドルは、利上げ発表の翌日に安値更新となり、12月2日まで安値更新は続きました。2年10カ月ぶりの利上げを発表しても、トルコリラ売りが止まらないことからも、トルコリラの地合いの悪さが浮き彫りとなりました。9年前から安定した下落基調を続けている対ドルでのトルコリラは、スワップポイントの高さより、トルコリラの下落に警戒する必要もありそうです。そして、対円でのトルコリラに対しても、最近の強烈な円安基調でも上昇基調に転じることが出来ないほど、トルコリラの地合いが悪化していると考えるべきかもしれません。エルドアン政権の独裁国家的な姿勢がトルコリラ売りの要因の1つとなっているだけに、ここにきてエルドラン大統領の2029年までの任期延長が濃厚となってきたことに警戒する必要もありそうです。

 


下記の記事は、1月11日に私が製作した過去記事です、参考にどうぞ。

1月11日

トルコリラの分析

 トルコリラ・円は、本日12時半ごろに30.33円まで下落し、昨年11月9日の瞬間安値(30.36円)を割り込んで最安値を更新しました。昨年11月9日のトルコリラ・円は、米大統領選の結果を受けて瞬間的に30.36円まで下落したものの、すぐに33円付近まで戻しました。しかし、今回は、1月5日からの続落により、30.33円まで下落しました。

ドル・トルコリラは、5営業日連続で最高値を更新し、「ドル高&トルコリラ安」の流が続いております。また、ドル・メキシコペソも最高値を更新し、「ドル高&メキシコペソ安」の流れが続いております。一方、豪ドル・円や南アランド・円は、昨年秋ごろから上昇基調を続けております。

メキシコペソが急落している理由は、トランプ次期政権により、メキシコの貿易に対して規制が強化されるとの思惑からのようです。トヨタのメキシコ工場建設計画に対してトランプ次期大統領は、自身のツイートで、「トヨタ自動車が、アメリカ向けのカローラを生産するためメキシコに新しい工場を作ると言った。とんでもないことだ。アメリカ国内に工場を作らないのならば、高い関税を払うべきだ。」と書き込みを行い話題となりました。そうしたトランプ次期大統領の行動により、今後のメキシコ投資を避けるメーカーが増加する可能性も高まっております。そうしたことが、メキシコペソ売りに繋がっております。

一方、トルコの国会は10日、大統領の権限拡大を目的とした憲法改正を可決しました。憲法改正には、550議席中330議席以上の賛成が必要ですが、336議席の賛成により可決されました。今後は、春ごろに国民投票が行われ、その結果次第では、大統領の権限拡大を目的とした憲法改正が実施されます。

トルコの与党・公正発展党(AKP)は昨年12月10日、大統領の権限拡大を目的とした憲法改正法案を国会に提出しました。AKPは、憲法改正によりエルドアン大統領の2029年までの任期延長を目指しております。そして、10日のトルコ国会で憲法改正が可決しました。これで、春ごろに予定されている国民投票の結果次第では、「エルドアン大統領の2029年までの任期延長」が正式決定することになります。

トルコでは、昨年7月のクーデター未遂以降、兵士や判事から教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員が拘束されたり、停職や免職になったりしました。こうしたことにより、EUのトルコに対する評価が最近特に厳しいものとなっております。こうしたエルドアン大統領の弾圧的な政策は、これまでのトルコリラ下落の要因でもあったようです。10日の国会で大統領の権限拡大を目的とした憲法改正が可決されたことを受けて、トルコリラ売りが加速したことは当然の反応かもしれません。こうしたトルコの背景を十分理解する必要もありそうです。



※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


トルコリラの行方「ドル・トルコリラは、20年間で20分の1」

 トルコの与党・公正発展党(AKP)は昨年12月10日、大統領の権限拡大と任期延長を目的とした憲法改正法案を国会に提出しました。AKPは、憲法改正によりエルドアン大統領の2029年までの任期延長を目指しております。そして、1月10日のトルコ国会で憲法改正案が可決しました。ドル・トルコリラは、昨年11月頃から横ばいを続けていたものの、年初から急落し、1月12日に年初来安値を記録しました。「エルドアン大統領の独裁的な政権」への警戒で年初からトルコリラが急落しました。その後、トルコ国会は1月21日、憲法改正案を承認しました。それにより、憲法改正に対する国民投票が4月16日に行われることになりました。国民投票で憲法改正が承認されれば、トルコは実質的な大統領制政権となります。

実は、トルコは、首相を頂点とした政権体制なのです。首相の任期は3期までとされているので、3期(12年間)を終えたエルドアン首相が2014年に、「大統領」というそれまでのトルコになかったポストを作り、自ら大統領に就任しました。そして、4月16日の国民投票の結果次第では、トルコが大統領を頂点とした政権体制となり、以前にもましてエルドアン大統領の独裁色が強まりそうです。

トルコでは、昨年7月のクーデター未遂以降、兵士や判事から教師、政治家、記者に至るまで11万人以上の公務員が拘束されたり、停職や免職になったりしました。エルドアン大統領は、クーデター未遂を機に、あらゆる反対派の取り締まりへと舵を切ったとされております。ルクセンブルクのアッセルボルン外相は、「トルコ政府が7月のクーデター未遂以降に公務員を解雇した対処法が、ナチスドイツによる戦術を想起させるとし、EUは遅かれ早かれ、トルコに制裁を科さければならなくなるだろう。」と述べており、EUのトルコに対する評価が最近特に厳しいものとなり、それがトルコリラ売りにもつながりました。

トルコの警察当局は昨年12日、クルド労働者党(PKK)との関連が疑われるとして、クルド系有力野党の国民民主主義党(HDP)の幹部ら118人を拘束しました。そして今年の2月にも、PKKとの関連が疑われる計544人を拘束しました。その中には、クルド系有力野党議員が45人含まれていたそうです。エルドアン政権に敵対する勢力への容赦のない拘束が続いております。

トルコは、オランダとドイツとの関係が急速に悪化しております。トルコの国民投票の選挙権が外国在住のトルコ人にも適用されることから、AKPの有力議員がオランダやドイツ在住のトルコ人との集会に参加するためにトルコを出国しても、オランダやドイツが入国を拒否することが続いております。それに対してエルドアン大統領が、「オランダやドイツのやり方は、言論の自由と民主主義に反し、ナチスのやり方と酷似している。」と非難すると、ドイツのメルケル首相は、「ナチスと比較するとは受け入れられない。」と述べ、激しく怒りを表しました。EU諸国の多くは、トルコの4月16日の国民投票で、エルドアン大統領の権限拡大により独裁色を強めることを警戒しているようです。4月16日の国民投票でエルドアン大統領の権限が拡大すれば、投資家のトルコリラに対する失望売りが加速する可能性もあります。

ドル・トルコリラは、この20年間で1ドル=0.2リラ付近から4リラ付近まで20倍ほどにまで大幅上昇しました。それは、対ドルでのトルコリラの価値が、この20年間で「20分の1」程度にまで低下したことを意味します。そして、ドル・トルコリラは、この1年間で36%も上昇しました。なぜこれほどトルコリラ売りが長期間止まらないかを考える必要もありそうです。

ドル円の分析

 昨日のトランプ大統領による議会演説の影響は限定的でしたが、一部のFRB当局者発言を受け、早期利上げ観測が高まりました。FF金利による米国の利上げ確率は、2月5日時で9%まで低下していたものの、2月15日時点で42%、2月27日時点で50%にまで上昇し、昨夜の米国市場で80%まで上昇しました。これにより、3月15日のFOMCで利上げが実施されるとの見方が大勢を占めるようになってきました。

 米国の早期利上げ観測を背景にドル円は、今朝8時半ごろに1ドル=114.03円まで上昇し、11:20時点で113.98円です。

米国の利上げ確率
ドル円の15分足

※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


ドル円の展望

 FF金利による米国の3月利上げ確率は、昨年11月28日に97%まで高まり、その時のドル円が1ドル=118円台にまで円安に進みました。その後、今年の2月5日に9%まで低下し、ドル円が111円台にまで円高に進みました。そして2月27日時点で50%にまで高まっております。意外と思われるかもしれませんが、3月15日のFOMCで利上げが実施される確率が、50%にまで高まってきたのです。3月利上げ確率は、24日から27日にかけてだけでも10%も上昇しました。トランプ大統領の議会演説で、米景気加速の期待が高まれば、3月利上げ確率が更に上昇することも十分考えられます。

最近のFF金利による米国の3月利上げ確率の上昇基調を考えれば、これからドル高&円安が進むことも考えられます。しかし、トランプ大統領による議会演説後に米国株への利益確定の売りが加速すれば、ドル安&円高が進むことも考えられます。現時点では、「ドル高&円安」と「ドル安&円高」の両パターンが共に考えられることから、ドル円は、トランプ大統領の議会演説後に米国株が下落しても、それほど大きくは動かない可能性もあります。
米国の利上げ確率

ドル円の展望

 トランプ米大統領が9日に、「これから2~3週間で税金という面では驚異的な何かを発表するつもりだ。」と述べたことを受けて、NYダウが9日から3営業日連続で最高値を更新しました。それによりFF金利による米国の3月利上げ確率も、5日の9%から12日に18%まで上昇しました。

FF金利による米国の3月利上げ確率は、昨年12月11日に96%まで上昇しましたが、2月5日に9%まで低下しました。そうした米国の利上げ確率の低下を受けてドル安・円高トレンドが続きました。しかし、2月5日に9%まで低下したものの、2月12日に18%まで上昇し、それを受けて再びドル高・円安の流れに転じました。

IMM日本円におけるファンドポジションは、11カ月間ほど買い越しを続けましたが、昨年11月29日に売り越しに転じ、その4週間後に売り越し枚数が8万7009枚にまで膨らみました。さすがに売り越しに転じてたった4週間で9万枚近くにまで膨らんだのですから、ファンドの大量売り進みに対する警戒が高まりました。その後、6週間連続で売り越しに対する玉整理が進み、2月7日時点で売り越し枚数が5万5060枚まで減少しました。それにより、そろそろ売り方ファンドのポジション整理が一巡となる可能性も出てきました。

FF金利による米国の3月利上げ確率が一時9%まで低下したことで、ドル売りの流れも限界に達したのかもしれません。NYダウが3日連続で最高値を更新しており、3月15日のFOMCに向けて、米国の利上げ確率が更に上昇すると、ドル高・円安の流れが更に続くことになりそうです。現在の3月の米利上げ確率が18%とかなり低いことから、「上げ余地が大きい」と考えるべき気かもしれません。そうした米利上げ確率やファンドのポジションの変化を考えると、しばらくは、ドル高・円安の流れかもしれません。
米利上げ確率
日本円のファンドポジション

トランプ大統領とドル円

 ドル円は、今朝5時頃に1ドル=112.4円付近まで円高が進み、現在は、113.2円付近で推移しております。最近のドル円は、トランプ大統領発言に左右される割合が大きくなっているように感じられます。

トランプ政権の貿易不均等に関する矛先は、ドイツにまで飛び火してきたようです。トランプ大統領が新設した米国家通商会議のナバロ委員長は、「過小評価が著しいユーロはドイツ1国のための通貨であり、同国はユーロ安を利用して米国やその他の国々を食い物にしている。」と述べました。それに対してドイツのメルケル首相は31日、「ドイツ政府はECBに対して影響力を行使することはなく、従って現状を私は変更できないし、したくもない。」と述べ、「ドイツは競争力ある製品の貿易を世界の市場で公正に行うため奮闘している。」とも述べました。また、EUのトゥスク大統領は、「米新政権は過去70年の米外交政策を疑問視しているようにも見え、ワシントンの変化でEUは難しい状況に置かれている。」と指摘しております。一方、トランプ大統領が日本の為替政策を批判したことに対して管官房長官は1日、「日銀による金融緩和は、物価安定目標に向けられたもので、円安誘導を意図したものではない。」と述べ、「為替を含め経済・貿易に関し、日米間でこれから意思疎通を図っていきたい。」とも述べております。

2015年の米国の輸入先ランキングでは、1位が中国の18.2%、2位がカナダの11.9%、3位がメキシコの11.6%、4位が日本の5.9%、5位がドイツの5.7%です。カナダに関しては、米国の輸出先ランキング1位(2015年、15%)となっていることから、米国がカナダに対して貿易不均等を論じることはなさそうです。米国の輸入国ランキングを見れば、1位の中国と3位のメキシコ、4位の日本、5位のドイツに対してトランプ政権が貿易不均等の矛先を向けている理由が伺えます。

トランプ大統領は、中国やメキシコ、日本、EUなどに対して、「自国通貨を意図的に安値誘導している」との見方を示しており、ドル高けん制ともとれる発言を繰り返しております。そうしたことも最近のドル安&円高基調の要因の1つとなっているようです。この1年間で中国やメキシコ、日本、EUなどの通貨が大きく下落し、それらの国の貿易黒字が増加したことは事実です。そして、ドル高により米国の貿易赤字が拡大しました。しかし、この1年間のドル高の流れは、「米国の金融引き締め(利上げ)」が最大の要因となっております。日米金利差を考えれば、「ドル高・円安」の流れが妥当に思えますが、トランプ大統領は、米国の貿易黒字拡大のためにドル高を阻止したいように考えているようです。ドル円は、今後もトランプ大統領発言の影響を受けそうです。

みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事