松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

エネルギー

原油市場パート2

 昨年11月のOPEC総会では、2017年1月から日量120万バレルの協調減産を6カ月間実施することが決定しました。そして、今年5月のOPEC総会では、協調減産の来年3月までの9カ月延長が決定しました。それにより、OPEC加盟国が年初から協調減産を実施しました。しかし、OPECが6月13日に公表した月報では、OPEC加盟国による5月の原油生産が前月比で日量33.6万バレル増加したことが公表されました。それによりNY原油は、6月13日の終り値(46.46ドル)から6営業日で一時42.05ドルまで4ドル強の急落となりました。

 OPEC加盟国の5月の原油生産が日量33.6万バレル増加した内訳は、リビアが日量18万バレル増加、ナイジェリアが日量17万バレル増加、それ以外のOPEC加盟国で日量1万4000バレル減少となりました。リビアとナイジェリアは、内戦の影響でこの3年間ほどで原油生産が激減したことにより、OPECによる協調減産が除外されております。

 米エネルギー情報局(EIA)の6月12日付けレポートでは、7月の米国内シェールオイル生産が前月比12万7000バレル増の日量548万バレルとなり、2015年3月の日量546万バレルを超えて過去最高となる見通しを発表しました。現在の米原油生産全体におけるシェールオイル生産割合は、約56%です。

 昨年11月のOPEC総会で、OPEC加盟国による日量120万バレルの協調減産が合意されました。その時にリビアとナイジェリアは協調減産から除外されました。それによりリビアとナイジェリアは、それまで対立関係にあった反政府勢力との和解を進め、原油の増産体制を強化しました。それにより、昨年11月のOPEC総会後からリビアで日量約55万バレル、ナイジェリアで日量約80万バレルほどの増産を行いました。それによりこの2国だけで日量135万バレルほどの増産を行っており、それに対してリビアとナイジェリア以外のOPEC加盟国が日量120万バレルの協調減産を行っている状態です。

 一方、米国の原油生産は、2016年1月から同年7月にかけて日量70万バレルほど減少しました。しかし、昨年11月のOPEC総会後から日量80万バレルほど増加しました。協調減産合意を受けて原油価格の上昇期待が高まったことで、シェールオイル開発企業の多くが増産を進めたようです。

OPEC加盟国が年初から日量120万バレルの協調減産を行っても、リビアとナイジェリアと米国が昨年11月から日量約215万バレルも増産しているのですから、NY原油が昨年11月のOPEC総会前より5ドルほど安くなっていることも頷けます。

 リビアとナイジェリアは、3年程前からの内戦で原油生産が壊滅的になっていたことから、昨年11月からの大幅増産を遂げました。しかし、リビアとナイジェリアの増産が大幅に進み過ぎたので、増産余力がかなり少なくなってきたようです。一方、米国の原油生産も昨年11月からハイペースな増産を続けてきましたが、5月頃からNY原油が50ドル台を割り込み始めると、増産ペースがかなり大幅に鈍化しており、いつ減産に転じてもおかしくないほど弱い増産ペースとなってきました。これまでの原油市場は、リビアとナイジェリアと米国のハイペースな増産に圧迫されてきましたが、これからは、それらの国の増産ペースがかなり鈍化しそうです。

NY原油が42ドル台にまで下落したのですから、稼働停止に追い込まれるシェール油田が増えることも十分考えられます。昨年1~2月にNY原油が30ドル台にまで下落し、それを受けて米原油生産が大幅減少となりました。NY原油が2015年末に40ドル台を割り込み、2016年1月に発表された2015年10~12月期決算発表における「営業計画」で、生産規模縮小を発表するシェールオイル業者が相次ぎました。それを受けて米原油生産は、昨年前半で日量70万バレルも減少しました。

昨年11月のOPEC総会で協調減産が決定し、それにより原油価格上昇を見込んで増産を進めたシェールオイル開発業者としては、OPECの協調減産実施でも原油価格の下落が止まらないとなると、昨年11月からの増産体制が失敗したと判断し、次の決算発表における「営業計画」で、生産量減少を発表するシェールオイル業者が増えそうです。来月発表されるシェールオイル開発企業の4~6月期決算は特に注目でしょう。そこで公開される計業計画で、生産規模縮小を発表するシェールオイル開発企業が増えそうです。そうなれば、原油価格が上昇基調に転じる可能性もあるだけに、それまでに原油市場の安値拾いも一考ではないでしょうか。
米原油生産

原油市場「鬼より怖い一文新値となるのか?」

  昨夜のNY原油は、一時42.26ドルまで下落し、42.74ドルで取引を終えました。NY原油は、6月21日に一時42.05ドルまで下落し、昨年11月14日の安値(42.20ドル)を0.15ドル下回りました。これにより、昨年11月14日の安値(42.20ドル)と6月21日の安値(42.05ドル)でダブルボトムを形成する可能性もあります。

NY原油が6月21日に42.05ドルまで下落して、昨年11月の安値を0.15ドル下回り、翌22日に少し上昇に転じたことにより、「鬼より怖い一文新値」という相場格言のような展開となる可能性もあります。

「鬼より怖い一文新値」という相場格言は、以前の安値を僅かに下回ったことで、それまでの下落トレンドに対する達成感が高まり、その後、上昇に転じてダブルボトムを形成するというパターンのことです。このことは、以前の高値を僅かに上回ったところで下落に転じてダブルトップを形成する時にも使われます。ここは、NY原油の6月21日の安値(42.05ドル)が、「鬼より怖い一文新値」という相場格言のようなパターンとなるのかに注目ではないでしょうか。
NY原油の日足

 

 

※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


メール情報会員の皆様に配信しました週間レポートの一部をご紹介します。


メール情報会員の皆様に配信しました週間レポートの一部をご紹介します。

原油市場の総括

 NY原油は、5月25日のOPEC総会に向けて、3週間で9ドル幅ほど上昇しました。そして、大方の予想通りにOPEC総会で協調減産の9カ月延長が決定しましたが、サプライズがなかったことを受けて、短期筋の売り攻勢にNY原油が下落に転じました。その後、OPEC加盟国による協調減産から除外されたリビアとナイジェリアの増産圧力を受けてNY原油の下げ足が速まりました。また、米国の原油在庫やガソリン在庫が予想外に増加したことを受けて、NY原油が更に下落しました。それにより6月21日のNY原油が一時42.05ドルまで下落し、昨年11月の安値(42.20ドル)付近まで下落しました。テクニカル的には、昨年11月14日の安値(42.20ドル)と6月21日の安値(42.05ドル)でダブルボトムを形成する可能性もあります。

 米原油生産は、2016年1月から6月にかけて減少傾向を強めました。しかし、2016年11月のOPEC総会で協調減産が合意されると、原油価格の先高観が強まり、米シェールオイル開発業者の多くが増産に転じました。それにより、米原油生産がハイペースで増加を続けることになりましたが、今年の4月頃からNY原油が50ドル台を割り込み始めると、米原油生産の増産ペースが大きく鈍りました。NY原油の50ドル割れがこれ以上続くようでは、米原油生産が昨年前半のように減産傾向に転じる可能性もあります。こうした米原油生産の増産ペースの鈍化傾向により、NY原油が下値の限界に迫ってきたようにも感じられます。

 米原油在庫は、4月頃から安定した大幅減少傾向を続けてきましたが、先々週のEIA発表値で大幅増加となり、先週のEIA発表値で小幅減少に留まりました。それにより、NY原油の買い方投資家に動揺が広がり、NY原油の下げ足が速まりました。しかし、今週のEIA発表値で前週比250万バレル減となり、再び減少傾向を強め始めております。5~6月の米製油所稼働率が昨年のエネルギー需要のピーク時を上回っており、この時期としてはかなり異例ともいえる高さを示しております。米製油所稼働率は、エネルギー需要のピークとなる8月頃に向けて上昇を続ける傾向もあることから、8月頃に向けて米原油在庫が減少傾向を強めることは十分考えられます。

 6月21日のNY原油が一時42.05ドルまで下落し、昨年11月の安値(42.20ドル)とダブルボトムを形成する可能性が高まってきたことを受けて、ここは東京原油に対して値ごろ買いも一考ではないでしょうか。そして、昨年11月から続く米国のハイペースな増産基調が、5月頃からかなり大きく鈍化しており、米原油生産が減産に転じる可能性も出てきた。そして、ロイターが先月発表したアナリスト34人を対象とした調査結果による今年のWTI原油平均価格見通しが53.52ドルであり、6月21日のNY原油の引け値が42.53ドルですから、「NY原油の上げ余地は大きい」と考えるべきかもしれません。

11111
22222
33333
5555544444

66666
77777

無料メール情報会員の申し込みはココをクリックして申し込んでください。

 



※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。



原油市場

 昨夜のNY原油は、リビアやナイジェリアの増産観測に圧迫されて一時42.05ドルまで下落し、42.53ドルで取引を終えました。先月安値(43.76ドル)を割り込み、昨年11月の安値(42.20ドル)とダブルボトムを形成する可能性が出てきました。

ナイジェリアの8月の原油輸出量が日量202万バレルまで上昇し、1年5カ月ぶりの高水準となる見通しがロイター集計により発表されました。一方、リビアの原油生産が日量88万5000バレルにまで増加したことも伝えられております。OPEC加盟国であるリビアとナイジェリアは、OPECによる協調減産から除外されております。

昨夜発表されたEIA週間石油在庫統計は、原油250万バレル減、ガソリン60万バレル減、ディスティレート110万バレル増となり、製油所稼働率が0.3%上昇の94.4%でした。米原油生産は、1万2000バレル増の日量933万バレルでした。EIA週間石油在庫統計は、全体的に大方の予想通りの内容でした。米原油在庫が再び減少傾向を強めてきたことは注目でしょう。また、米国の増産ペースが鈍ってきたことも注目でしょう。

 昨夜のNY原油は、リビアやナイジェリアの増産観測に圧迫されて一時42.05ドルまで下落し、42.53ドルで取引を終えました。先月安値(43.76ドル)を割り込み、昨年11月の安値(42.20ドル)とダブルボトムを形成する可能性が出てきました。

ナイジェリアの8月の原油輸出量が日量202万バレルまで上昇し、1年5カ月ぶりの高水準となる見通しがロイター集計により発表されました。一方、リビアの原油生産が日量88万5000バレルにまで増加したことも伝えられております。OPEC加盟国であるリビアとナイジェリアは、OPECによる協調減産から除外されております。

昨夜発表されたEIA週間石油在庫統計は、原油250万バレル減、ガソリン60万バレル減、ディスティレート110万バレル増となり、製油所稼働率が0.3%上昇の94.4%でした。米原油生産は、1万2000バレル増の日量933万バレルでした。EIA週間石油在庫統計は、全体的に大方の予想通りの内容でした。米原油在庫が再び減少傾向を強めてきたことは注目でしょう。また、米国の増産ペースが鈍ってきたことも注目でしょう。

米原油在庫


米原油生産と製油所稼働率石油製品在庫


NY原油の日足

※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


原油市場

 今朝発表されたAPI週間石油在庫統計は、原油が270万バレル減予想に対して280万バレル増、ガソリンが50万バレル減予想に対して180万バレル増、ディスティレートが70万バレル増予想に対して150万バレル減となり、クッシング原油が83万バレル減でした。原油輸入は、78万8000バレル増の日量860万バレルでした。この発表を受けてNY原油の電子取引が50セントほど下落しました。

 先週の週間石油在庫統計発表では、API発表値に対してEIA発表値がかなり悪い内容であったことから、今週の週間石油在庫統計発表では、先週の発表値の違いの修正からAPI発表値が悪い内容となったのかもしれません。そう考えれば、今夜発表されるEIA発表値は、今朝発表されたAPI発表値ほど悪い内容とならない可能性もあります。

 OPECが13日に発表した月報では、5月のOPEC原油生産量が前月比33万6000バレル増(1.1%増)の日量3214万バレルと発表されました。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。
無料メール情報会員の申し込みはココをクリックして申し込んでください

原油市場

 昨夜のNY原油は、在庫減予想とサウジアラビアの輸出量削減を好感して上昇しましたが、米シェールオイルの増産見通しが上値を圧迫しました。

週間石油在庫統計に対する市場予想平均は、原油300万バレル減、ガソリン80万バレル減、ディスティレート50万バレル増となり、製油所稼働率が0.1%低下の94%です。

サウジアラビア国営石油会社のサウジアラコムが、7月のアジア向け原油供給を一部制限し、米国向け割当量を更に縮小する方針であることが伝えられております。それによると、7月のアジア向け削減量が日量約30万バレルとなり、7月の米国向け供給量を約35%削減し、7月の欧州向け供給量を約11%削減する見通しと伝えられております。

一方、米エネルギー情報局(EIA)の12日付けレポートでは、7月の米国内シェールオイル生産が前月比12万7000バレル増の日量548万バレルとなり、7カ月連続の増加となり、増加幅が2月以降で最大となる見通しを発表しました。米シェールオイル生産量は、統計を開始した2007年以降で最大となる見通しです。米原油生産は、6月2日時点で日量931万バレルです。その米原油生産の約57%となる日量約530万バレルが現在のシェールオイル生産です。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。
無料メール情報会員の申し込みはココをクリックして申し込んでください

原油市場

 先週末のNY原油は、45.8ドルで取引を終え、2日連続で小動きとなりました。そして、現在のNY原油の電子取引は、46.1ドル付近で推移しております。先週末のNY原油市場では、ナイジェリアのパイプラインの一部停止が材料視されたようです。また、複数のアラブ諸国によるカタールとの国交断絶を受けて、「OPEC諸国の協調体制の足並みが乱れる」との見方が後退したことも材料視されたようです。

 NY原油は、45ドル付近まで下落したことにより、5月上旬の安値とダブルボトムを形成する可能性も出てきました。昨年11月のOPEC総会で協調減産が決定してからの安値水準でもあるだけに、45ドル付近での下値抵抗が強まってきたようです。
NY原油の日足
NY原油の日足

 

※チャートの情報提供元は(株)エムサーフです。チャートの著作権は、(株)エムサーフに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社エムサーフは一切の責任を負いません。


原油市場

 昨夜のNY原油は、米原油在庫や米石油製品在庫が予想外に大幅増加となったことに圧迫され、EIA週間石油在庫統計の発表を受けて2ドルほど急落しました。

EIA週間石油在庫統計発表では、原油とガソリンが共に330万バレル増、ディスティレートが440万バレル増となりました。製油所稼働率は、0.9%低下の94.1%でした。米原油生産は、2万4000バレル減の日量931万8000バレルでした。ドライブシーズン入りしたにも関わらずガソリン在庫が大幅増加となったことは特に嫌気されました。米原油生産が減少したことは唯一好感されたようです。
米原油在庫
米原油生産と製油所稼働率
米石油製品在庫

みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事