松永総研

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天然ゴム市場パート3「NOAAがラニーニャ現象の発生を発表」

11月21日

天然ゴム市場パート3「NOAAがラニーニャ現象の発生を発表」

 米海洋大気局「NOAA」は今月13日、東太平洋の監視海域の海面温度が低下するラニーニャ現象の発生を発表しました。日本と米国では、「ラニーニャ現象発生の定義」が少し違います。日本の気象庁が今月発表した内容は、「エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より低いなど、ラニーニャ現象時の特徴が持続している。この特徴が冬の終わりまで持続せずにラニーニャ現象の発生に至らない可能性もある(40%)が、発生に至る可能性の方がより高い(60%)。」という内容でした。

 ラニーニャ現象が発生すれば、米国でハリケーンが多発し、東南アジア側で洪水被害が多発するとされております。そして、日本付近では西高東低の冬型の気圧配置が高まり、冬の間は気温が低くなる傾向があります。最近の日本の冷え込みも、ラニーニャ現象が影響しているのかもしれません。

東太平洋の監視海域の海面温度が低下し、西太平洋の監視海域の海面温度が上昇するラニーニャ現象の兆しは、7月頃から始まりました。ラニーニャ現象の兆しが強まると、カリブ海周辺から米国に向けて北上するハリケーンが増加するとされております。8月下旬から大型ハリケーンが数多く米国に向けて北上し、今年が「大型ハリケーンの当たり年」となった事は、ラニーニャ現象発生の予兆だったようです。

近年では、2011年と2016年秋~冬にラニーニャ現象が発生しました。2011年は、天然ゴムの主生産地となるタイ南部で記録的な洪水が発生しました。昨年12月上旬と年初にもタイ南部で大規模な洪水が発生しました。このようにラニーニャ現象が発生すれば、高確率で東南アジア周辺での洪水被害が多発します。米海洋大気局「NOAA」よりラニーニャ現象の発生が発表されただけに、天然ゴムの主生産地で洪水被害が多発する可能性も高まってきました。

天然ゴム市場パート1~2

11月21日

天然ゴム市場

 上海ゴムは、前日比変わらず付近で今朝から小動きを続けております。一方、11時時点で上海鉄筋1.7%高、大連鉄鉱石1.4%高、大連コークス2.8%高、大連粘結炭2%高となり、今朝から上昇基調を続けております。

 11時点での上海ゴムの取組高は、現取引中心限月の1月限が約26万枚、次期取引中心限月の5月限が18万枚となっており、来週中に取引中心限月が1月限から5月現に移動しそうです。

 現取引中心限月の1月限は、4~5カ月前の1万5000~1万6000元台付近で本格的に取り組まれた高値取組の限月ですから、現水準では値洗い的に売り方有利な内部要因となっております。そうした内部要因により、1月限が取引中心限月の間は、上値が重い展開は続きそうです。

 次期取引中心限月となる5月限は、1万3500~1万4500元付近で本格的に取り組まれた安値取組の限月ですから、5月限が取引中心限月になれば、上げ足が強まる可能性もあります。

 日本や米国の商品先物市場銘柄の大半は、取引中心限月が毎月移動します。それに対して上海ゴムは、「4カ月に1度」のサイクルで取引中心限月が移動します。それにより上海ゴムでは、売り方と買い方の根洗い的な内部要因の傾きが大きくなる傾向もあります。しかも、上海ゴムでは、取引中心限月となる1月限や5月限、9月限以外の限月は、ほとんど売買されないという特殊な要因もあります。上海ゴムは、これまでも「4カ月に1度の取引中心限月の移動のタイミング」でトレンドが変化する傾向があるだけに、来週からの上海ゴムの強気な見方に注目かもしれません。

11月21日

天然ゴム市場パート2

本日の上海総合株価指数は、0.5%安付近で寄り付きましたが、良好な中国経済指標発表を受けてプラス転換となり、0.4%高で前場を終えました。中国財政省が本日発表した1~10月の中国国有企業利益は、前年同期比24.6%増の2兆3900億元(約3600億ドル)となりました。1~10月の中国国有企業の売上高は、前年同期比15.4%増の43兆元となりました。

 上海ゴムは、0.3%安で前場を終え、今朝から小動きです、上海鉄筋は2.8%高、上海熱延鋼板は1.8%高、大連鉄鉱石は1.4%高、大連コークスは3.4%高、大連粘結炭は2.1%高で前場を終えました。

東京ゴムにおけるファンドなど外国商品先物取引会社経由の売り越し枚数は、15日からの4営業日で2076枚も増加し、年初来最高となる7660枚となりました。それによりファンドの売り越しポジションに対する平均売値が198円付近まで下落した計算となります。ファンドの売り越し枚数が2週連続で年初来最高を更新したことは注目でしょう。それにしても、先週15日からのファンドの大量売りには驚かされます。しかし、相場が上昇に転じれば、ここでのファンドの大量の突込み売りが「上昇の起爆剤」となる可能性も高まります。

東京ゴムにおけるファンドポジション

天然ゴム市場パート3

11月20日

天然ゴム市場パート3

 本日は、日経平均株価が140円安となり、NYダウの電子取引が50ドル安付近まで下落し、少しリスクオフの流れとなりました。先週末の米国株を中心としたリスクオフの流れを引き継いでいるようです。上海ゴムは、0.5%高で取引を終え、引け際で値を伸ばしました。中国の商品市場で最大の売買高を誇る上海鉄筋は、後場からプラス転換となり、1.1%高まで上昇して取引を終えました。大連鉄鉱石も午後からプラス転換となり、1.2%高付近まで上昇して取引を終えました。上海総合株価指数は、前場は1%安付近で小動きを続けましたが、後場から上昇に転じ、引け際でプラス転換となり、0.3%高で取引を終え、5営業日ぶりの上昇となりました。

 中国の資源銘柄や上海総合株価指数が全体的に引け際で値を伸ばしたので、ここは、更なる上昇に注目かもしれません。上海ゴムは、先週14日の夜間取引のラスト30分間でマイナス転換となって6%安まで大幅下落しましたが、翌15日から4営業日連続で小動きとなっております。14日の夜間取引では、原油価格の突然の大幅下落に上海ゴムが巻き込まれて大幅下落となっただけに、時間経過と共に上海ゴムが元の水準に戻ることも考えられます。

天然ゴム市場パート2

11月20日

天然ゴム市場パート2

 東京ゴムにおける商社など当業者による売り越し枚数は、東京ゴムが230円台まで上昇した9月13日時点で6287枚まで増加して年初来最高となりました。その後は減少を続け、11月17日時点で2510枚となりました。特に先週末までの2営業日で666枚も売り越し枚数が大きく減少したことは注目でしょう。産地現物価格が先月18日頃から生産コストを割り込んだので、商社がヘッジ売りを積極的に手仕舞っているようです。

 タイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、11月1日に年初来安値となる45.89バーツまで下落し、本日時点で47バーツです。それにより月初より1.11バーツ上昇していることになります。タイ・ハジャイのRSS現物価格は、10月18日に生産コストとされる50バーツを割り込みましたが、この1か月間で3バーツ程度しか下落していないことも注目でしょう。タイ・ハジャイのRSS3号現物価格が50バーツを割り込んだことは、昨年2月以来の事であり、過去8年間で今回を合わせて2回しかないことも注目でしょう。そして、東京ゴムが今年の6月に180円付近まで下落した時や、昨年6~7月に150円付近まで下落した時でさえタイ・ハジャイのRSS3号現物価格が50バーツを割り込むことがなかったことも注目でしょう(ドル円は、今年の6月時点で109円付近、昨年の6~7月時点で100円付近まで円高に進みました)。

 タイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、東京ゴムが360円台まで上昇した1月31日時点で年初来高値となる97.89バーツまで上昇しました。その後は安定した下落基調を続けておりましたが、今月になって下げ渋りを強めており、産地現物価格が下限に達したようにも感じられます。


東京ゴムにおける商社ポジション
タイの現物価格

天然ゴム市場

11月20日

天然ゴム市場

 上海ゴムは、0.2%高で前場を終えました。本日の中国の資源銘柄は、全体的に小幅高です。ドル円は、先週末15:15比で50銭の円高です。東京ゴムは一時2.3円安の188円まで下落し、12:30時点で1円安の189.3円です。

東京ゴムにおけるファンドの売り越し枚数は、11月17日時点で7145枚となり、2日連続で年初来最高の売り越し枚数を記録しました。東京ゴムが180円付近まで下落した6月19日に売り越し枚数が当時の年初来最高となる6722枚のまで膨らんだこともあります。それだけに、ここは、「ファンドの売り過ぎに注意」となるのかもしれません。

先週末のファンドポジションは、NY原油市場で過去最高の買い越し枚数を記録し、シカゴコーン市場で過去4年間での最高の売り越し枚数を記録しました。そして、東京ゴム市場で年初来最高の売り越し枚数を記録しました。また、IMM日本円市場で年初来最高の売り越し枚数を記録しました。ファンドの買い越し枚数のピークが天井圏となり、売り越し枚数のピークが底値圏となる傾向もあるだけに、「原油市場に対する高値警戒」と「トウモロコシ市場とゴム市場に対する安値警戒」が必要かもしれません。

東京ゴムのファンドポジション

天然ゴム市場パート2「タイ南部で洪水が発生」

11月16日

天然ゴム市場パート2「タイ南部で洪水が発生」

 クラビ県やスラタニ県、ソンクラ県、パタルン県、ヤラタイ県などタイ南部5県で11月15日からの激しい降雨により洪水が発生し、数千人が影響を受けたことも伝えられております。天然ゴムの主生産地となるスラスタ県やソンクラ県では、鉄砲水が発生したために複数の道路が冠水し、多くの商店が休業を余儀なくされていることも伝えられております。天然ゴムの主生産地であるタイ南部で洪水被害が発生したことを受けて、産地現物価格が強含みに転じる可能性が高まってきました。

 現時点でアジア周辺の西太平洋熱帯域の海面温度が昨年のピークを上回っており、2011年のピーク時付近まで上昇しております。タイ南部の洪水被害で近年最も深刻だったのが2011年11月の大洪水であり、446人が死亡しました。アジア周辺の西太平洋熱帯域の海面温度が大きく上昇しているので、これから年末にかけてタイ南部での洪水被害が多発する可能性もあります。そして、タイ南部で昨日から発生している洪水被害の行方も注目でしょう。

天然ゴム市場パート3

11月10日

天然ゴム市場パート3

 本日の日中取引では、東京ゴムが4.5円安の198.6円で取引を終え上海ゴムは0.5%安の1万3855元で終えました。上海ゴム1月限から高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3985元-900元)÷1000kg×17.08円=約222.7円となります。それに対して東京ゴム1月限が193円ですから、両市場間のキロ当たりの価格差が約29.7円となります。ここまで価格差が拡大していることは、かなり異常な状態と考えるべきかもしれません。半年ほど前に東京ゴムが上海ゴムに対して大幅割高換算となっていたことが信じられないような価格差となっております。「行き過ぎも相場」という格言もありますが、東京ゴムが上昇トレンドに転じれば、大量売り越しを形成しているファンドの手仕舞いの買い戻しで「行き過ぎに対する反動高」となる可能性もあります。

今後の天然ゴム市場の注目は、週明けからの天然ゴム生産者の集会による抗議行動の行方と11~12月のタイ南部の天候かもしれません。気象庁が先ほど発表した「エルニーニョ監視速報」では、「ラニーニャ現象時の特徴が持続している。この特徴が冬の終わりまで持続せずにラニーニャ現象の発生に至らない可能性もある(40%)が、発生に至る可能性の方がより高い(60%)。」と指摘しております。ラニーニャ現象発生の定義は、「エルニーニョ監視海域の月平均海面水温の基準値との差の5カ月移動平均値が-0.5℃を下回ること」となっております。現時点でアジア周辺の西太平洋熱帯域の海面温度が昨年のピーク近くまで上昇しており、更に上昇する見通しですから、天然ゴムの主生産地であるタイ南部で11~12月に何度か洪水被害が発生する可能性も高そうです。

天然ゴム市場

11月10日

天然ゴム市場

タイのゴム農業グループのネットワーク・アドバイザーは10日、来週13日(月)にバンコクで天然ゴム農家の集会を開くことを公表しました。そして、「農業大臣は間違いの責任を負うべきだ。」と述べ、天然ゴムの価格下落に適切に対応出来ていない責任を農業大臣に問う姿勢を示しております。

タイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、生産コストとされるキロ当たり50バーツを10月18日から割り込み続けており、11月8日時点で46.64バーツです。生産コストをここまで割り込み続けると、生産農家の怒りも相当なものと思われます。週明けの集会を受けてタイ政府が価格てこ入れに乗り出す可能性があります。

タイの天然ゴム現物価格が生産コストを割り込んだのは、昨年2月以来の事です。その時もタイの天然ゴム農家がバンコクで集会を開き、それにプラユット首相が応えて天然ゴムの価格テコ入れ策を発表した経緯もあります。プラユット首相は、天然ゴム政策委員会の委員長を務めているほどですから、生産コストを割り込む事態となった天然ゴム価格の打開策に積極的に動くことも予想されます。

国際天然ゴム協議会(ITRC)の運営組織である国際ゴム公社(IRCo)は、「2017年11月〜2018年1月にラニーナ現象が東南アジアを襲い、この地域の天然ゴム生産に影響を与える可能性がある。それにより世界市場への天然ゴム供給の減少に寄与することが期待されている。」との見通しを表明しました。

みんコモコラムアワード2015
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