松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

ゴム

原油市場パート2&天然ゴム市場

3月17日

原油市場パート2&天然ゴム市場

モルガン・スタンレーの13日付けのレポートでは、「底を打った、あるいはリスク資産が底値を付けたというわけではないが、厳しい急激な弱気相場の最終段階に入ったとは言える。これまでの3週間よりは、回復の初期段階に近いところにある。」と指摘しております。

モルガン・スタンレーの15日付けのレポートでは、「米株に対する慎重なポジションを終了したほか、米クレジット商品に対しても徐々に同じことを行っている。」と指摘しております。そして、モルガン・スタンレーのクロスアセット責任者であるシーツ氏は、「あらゆる資産の魅力が高まっているように見える。価格が重要だ。われわれは懸命に押し目買いを避けようとしていたが、米金融当局から追加支援を受けたことで、現在はたとえ一時的ではあってもリスクリワードが改善したと思われる水準になっている。高騰していた株価が史上最速の相場調整によって現実的な水準に下がった。」と述べております。

S&P500種株価指数は、2月19日の高値(3393ポイント)から昨夜の安値(2380ポイント)まで30%も下落しました、「3割高下に向かえ」という相場格言もあるだけに、米国株の3割安に向かう姿勢も一考かもしれません。

昨日のNYダウが2997ドル安(12.93%安)となり、シカゴVIX指数が引け値ベースで最高値を記録しましたが、それに対して本日の東京商品先物市場で「小幅高となっている東京ゴムRSS3」や「小幅安に留まっている東京ドバイ原油」に注目ではないでしょうか。東京ゴムRSS3や東京ドバイ原油の地合いが弱ければ、今朝から大幅下落となっていてもおかしくない状況でした。

東京ゴムRSS3は、1月17日の高値(208.7円)から3月10日の安値(155.2円)まで約26%下落しましたが、3月10日以降は安値更新しておりません。そして、東京ドバイ原油は、1月8日の高値(4万5320円)から3月9日の安値(2万940円)まで約54%も下落しましたが、3月9日以降から下値更新しておりません。この1週間で米国株があまりにも大きく下落しましたが、それでも1週間ほど前から東京ゴムRSS3と東京ドバイ原油が共に下値をじりじりと切り上げており、そうした動きからも底堅さを感じます。

 

 

東京ゴムRSS3の日足
東京ドバイ原油の日足
 

 

 

※チャートの情報提供元は(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドです。チャートの著作権は、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドは一切の責任を負いません。

 

天然ゴム市場

3月11日

天然ゴム市場

 昨日のNYダウは1167ドル高となり、リスクオンの流れが強まりました。トランプ米大統領は昨日、給与税減税に対して、「年末までの時限措置か恒久化の2案を検討中」と表明しました。また、習近平国家主席は昨日、「ウイルスのまん延、拡散の勢いは基本的に抑え込んだ。防疫の情勢は次第に良くなっている」と述べました。そうしたことがリスクオンの流れを強めました。中国全土での新型ウイルスによる感染者数は、一時は前日比2000人増を上回る日々が続いておりましたが、3月9日時点で19人増にまで激減しました。前日のS&P500種株価指数が年初来高値から19%下落したことで、「弱気相場入りまであと1%」に迫っていましたが、昨夜のS&P500種株価指数が4.94%高となり、弱気相場入りを回避しました。それにより、リスク志向の銘柄への注目が高まってきました。

 昨日の習近平国家主席の発言を受けて、本日の中国商品先物市場の工業品銘柄が全面高で始まりました。昨日の習近平国家主席の発言は、中国企業の操業再開を加速させることになりそうです。そして、昨日の習近平国家主席の発言を受けて、「新型ウイルスの脅威への勝利」と受け止める中国人が増加し、中国市場が活性化することも考えられます。

 東京ゴムRSS3によるファンドポジションは、2月27日時点で「1442枚の買い越し」でしたが、昨日時点で「1819枚の売り越し」となり、「大幅買い越し」からたった8営業日で「大幅売り越し」へと劇的にポジションが変化しました。

 東京ゴムRSS3における当業者ポジションは、2月27日時点は「1401枚の売り越し」でしたが、昨日時点で「302枚の買い越し」となり、こちらもポジションが劇的に変化しました。

 東京ゴムRSS3における投資家ポジションは、3月4日時点は「7枚の売り越し」でしたが、昨日時点で「1006枚の買い越し」となり、こちらもポジションが劇的に変化しました。

 東京ゴムRSS3におけるファンドや当業者、投資家などのポジションが短期間で劇的に変化したことにより、「今年最大の内部要因の変化」となってきたようです。ここまで内部要因が劇的に変化したことで、東京ゴムRSS3のトレンドが大きく変化する可能性も高まってきたように感じられます。
東京ゴムRSS3における当業者などのポジション

天然ゴム市場パート3

3月10日

天然ゴム市場パート3

本日の中国商品先所の市場は、上海ゴム4.1%高、上海螺子鋼2.3%高、上海亜鉛3.7%高、上海熱延鋼板1.4%高、大連鉄鉱石4.9%高で取引を終え、大幅高となる銘柄が続出しました。上海総合株価指数も1.8%高まで上昇しました。

 中国本土での新型ウイルスによる感染者は、8日が前日比40人増、9日が19人増です。そして、中国本土での湖北省以外の地域での感染者は、8日が4人増、9日が2人増です。中国本土での感染者は、一時は1日あたり2000人~2500人増でしたが、3月9日時点で19人増にまで減少したことは注目でしょう。これを受けて中国関連銘柄に注目することも一考でしょう。

 韓国の新型ウイルスによる感染者は、9日時点で前日比131人増となり、2週間ぶりの「100人台」にまで増加ペースが大幅鈍化しました。

 一方、イタリアの新型ウイルスによる感染者数は、9日時点で前日比1797人増の9172人となり、感染拡大ペースが加速しました。イタリアの4州14県が事実上の隔離となり、その隔離地域が一時の湖北省・武漢市での感染者拡大の様相を呈してきたように感じられます。しかし、湖北省の感染拡大ペースが「ピーク時の100分の1以下」にまで沈静化してきただけに、イタリアも中国のように感染拡大ペースを劇的に沈静化させる可能性はあります。

天然ゴム市場パート1~2

3月10日

天然ゴム市場

 本日10:20時点で、上海ゴムが2.3%高、上海螺子鋼が1.3%高、上海銅が1.1%高、上海亜鉛が2.3%高、上海熱延鋼板が1.1%高、大連鉄鉱石が2.5%高となり、中国商品先物市場の工業品銘柄が全面高となっております。それを受けて、10:20時点で、東京ゴムRSS3が2.8%高、東京ドバイ原油が2960円高です。ドル円が今朝から25銭ほど円安に進んでおり、10:20時点で、NYダウ先物が580ドル高です。

天然ゴム生産国協会(ANRPC)は、2020年1~2月統計を発表しました。それによると、2019年の世界の天然ゴム需給は、供給が前日比0.4%減の1380万4000トン、2需要が前年比1.4%減の1366万1000トンとなり、「14万3000トンの供給過剰」となりました。2020年1~2月の世界需給は、供給が前年比5.2%減、需要が前年比18.6%減となりました。そして、2020年の天然ゴムの世界消費見通しは、「1.2%増の1382万4000トン」です。

ブレント原油が1月8日の高値(71.75ドル)から昨日の安値(31.02ドル)まで40ドル73セントもの暴落となり、それを受けて東京ゴムRSS3も大幅下落となりました。ここまでの原油価格の暴落を受けて、「東京ゴムRSS3が下限近くまで売られた」と考えるべきかもしれません。

3月10日

天然ゴム市場パート2

 東京ゴムRSS3におけるファンドポジションは、2月4日時点で「1887枚の買い越し」でしたが、2月14日時点で1日だけ売り越しに転じました。しかし、2月27日時点で「1442枚の買い越し」となり、3月5日時点で再び売り越しに転じ、昨日時点で「1494枚の売り越し」にまで急激に売り越し枚数を増加させました。ファンドの多くが3月6日と9日で大量の売りを仕掛けましたが、その大量の売りが因果玉となる可能性もあります。

 東京ゴムRSS3における当業者ポジションは、2月25日時点で「1735枚の売り越し」となりましたが、先週末時点で買い越しに転じ、昨日時点で「962枚の買い越し」にまで急変しました。ヘッジャーの立場にある商社などの当業者が、昨日の急落場面で大量買いを実施したことは注目でしょう。ここにきて、大手売り方で居座り続けてきた当業者ポジションが買い越しに転じ、大手買い方で居座り続けてきたファンドポジションが売り越しに転じるなど、今年になって最も大きな内部要因の変化を示してきました。こうした内部要因の大きな変化を受けて東京ゴムRSS3のトレンドが大きく変化する可能性も高まってきました。
東京ゴムにおける当業者などのポジション


天然ゴム市場パート1~4

3月2日

天然ゴム市場

 本日の東京ゴムRSS3は、寄付き直後に一時12.1円安の160.1円まで下落し、9:45時点で7.3円安です。それにより昨年10月の安値(154.3円)まであと5.8円にまで迫る場面もありました。

 先週27~28日のタイ・バンコクのRSS3現物価格が年初来高値となる51.65バーツ(約176.1円)まで上昇し、「昨年7月以来の高値」を記録しました。キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格が約184.1円となります。それに対して東京ゴムRSS3の先限が19円ほど下回っております。タイ・バンコクのRSS3現物価格が年初来高値を記録する反面、東京ゴムRSS3が年初来安値を記録するなど、「干ばつ&天然ゴムの減産期により堅調な産地現物価格」と、「新型ウイルス問題による軟調な東京ゴムRSS3」が正反対の動きとなっております。

3月2日

天然ゴム市場パート2

 本日の東京ゴムRSS3は、寄付き直後に一時12.1円安の160.1円まで暴落する場面もありました。それに対して上海ゴムは、10:20時点で0.9%高まで上昇しております。タイ・バンコクのRSS3現物価格が昨年7月以来の高値まで上昇していることや、タイの天然ゴムの減産期、新型ウイルスによる医療用ゴム手袋特需などが産地現物価格や上海ゴムを引き上げているようです。また、中国の天然ゴム生産が再開するのは4月下旬からであり、それまで中国の天然ゴム需要が輸入に依存することになるので、産地現物価格の上昇に上海ゴムも反応しているようです。ラテックス1トンあたり約3万個の医療用ゴム手袋が生産されます。

 本日の東京ゴムRSS3は、寄付き直後に12.1円安まで下落しましたが、10:20時点で1.4円安まで戻しており、安値から1時間ほどで11円ほど戻しました。それにより、本日の日足が10:20時点で「10円ほどの長い下ひげ」となっております。東京ゴムRSS3が2月4日に165円付近まで下落した時も「7円ほどの長い下ひげ」を付けて年初来安値を記録しただけに、今朝の安値が新たな年初来安値となる可能性も出てきました。


3月2日

天然ゴム市場パート3

 本日の東京ゴムRSS3が寄付き直後に一時12.1円安の160.1円まで暴落する場面もありましたが、それに反して上海ゴムが2%高まで急騰して前場を終えました。それを受けて東京ゴムRSS3も12:30時点で0.5円安まで大きく戻しました。

 タイ・バンコクのRSS3現物価格は、2月4日時点に46.5バーツまで下落して年初来安値を記録しましたが、その後は安定したじり高基調を続け、先週27~28日に51.65バーツまで上昇して年初来高値を記録し、昨年7月以来の高値となりました。タイの干ばつや天然ゴムの減産期を受けて、産地現物価格が1カ月ほど前から安定したじり高基調を続け、昨年7月以来の高値を記録しました。また、新型ウイルス問題による医療用ゴム手袋特需も産地現物価格の支援材料となっております。タイの4分の1の県ですでに干ばつ宣言が発令されており、干ばつ被害が5月頃にかけてさらに拡大する見通しとなっているだけに、今年のタイの天然ゴム生産の大幅削減は避けられそうもありません。

 産地現物価格が先週末に年初来高値を記録した反面、東京ゴムRSS3が今朝の寄り付き直後に年初来安値を記録するなど、産地現物価格と東京ゴムRSS3との価格の乖離が拡大しました。東京ゴムRSS3が輸入採算価格を19円ほど下回っただけに、東京ゴムRSS3は、今朝の安値から12円幅近く戻しております。新型ウイルス問題を受けて株式市場や原油市場、非鉄金属銘柄などの多くが先月より大幅下落を続けておりますが、それに反して天然ゴムの産地現物価格が1カ月前から安定したじり高基調を続けていることは注目でしょう。


3月2日

天然ゴム市場パート4

イタリアでの新型ウイルスによる感染者数は、2月28日時点で888人でしたが翌3月1日時点で1694人まで倍増しました。韓国での感染者数は、476人増の計4212人となりました。

中国の当局者は2月28日、「1~3月期は大きな影響を受けるだろうが、3~6月期以降は経済秩序が戻り、状況が大きく改善すると期待している。状況が悪化しない限り、中国経済は非常に速いペースで回復するだろう。」との見方を示しました。新型ウイルスによる1~3月期の中国経済成長の鈍化は避けられませんが、その後は、複数の経済刺激策の効果が表れ始めるとの見方が高まってきたようです。

本日の中国のCSI300指数が前週末比3%高となり、昨年6月以来の上げ幅を記録しました。「2月29日時点での中国本土における湖北省以外での新型ウイルスによる感染者数」が「前日比3人増」に留まっただけに、これまで新型ウイルス問題で下落してきた中国関連銘柄の反発局面となってきたようです。15時時点で、上海ゴム2.1%高、上海螺子鋼2.2%高、上海タール4%高、上海銅1%高、上海亜鉛1.1%高、上海熱延鋼板2.7%高、大連鉄鉱石5%高となり、中国の工業品銘柄が全面高となってきました。


タイ・バンコクのRSS3現物価格



天然ゴム市場パート1~3

2月27日

天然ゴム市場

昨日時点での中国タイヤ製造企業の稼働率が38%まで上昇し、大手タイヤメーカーの稼働再開の流れが始まっております。現在の上海天然ゴム倉庫在庫が近年最低水準付近まで減少しているだけに、これから中国タイヤメーカーの買い付けが活発化することになりそうです。

 タイ・バンコクのRSS3現物価格は、先週末に50.4バーツまで上昇し、今週25日と26日が共に年初来高値となる51.2バーツとなりました。今週になって東京ゴムや上海ゴムが大きく下落しましたが、それに反して産地現物価格が「昨年7月以来の高値水準」にまで上昇していることは注目でしょう。タイの天然ゴム生産が今月より「減産期入り」となった事を受けて、産地があまり安売りしなくなりました。特にタイでは、4分の1の県がすでに干ばつ宣言を発令しており、5月に向けて干ばつ被害が更に拡大する見通しなだけに、今後も安売りは望めそうにありません。

 現在のタイ・バンコクのRSS3現物価格がキロ当たり51.2バーツ(約177円)であり、キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すれば、輸入採算価格が約185円となります。東京ゴムRSS3の先限は、少し前まで輸入採算価格を15円ほど上回るほど投機プレミアムが上昇しておりましたが、今では輸入採算価格を5円ほど下回るほど売り込まれている状態です。じり高基調を続けている産地現物価格に反して急落した東京ゴムRSS3に対して、買い出動も一考かも入れません。

中国本土における中国湖北省以外での新型コロナウイルスによる感染者数は、23日が11人増、24日が9人増、25日が5人増となり、湖北省以外の地域での感染者数の増加傾向が沈静化しましたので、これから中国タイヤメーカーの多くが稼働再開を本格化します。それにより中国タイヤメーカーによる天然ゴムの買い付けがこれから1カ月半ぶりに本格化することも予想されますので、今後も産地現物価格が堅調地合いを続けそうです。特に「中国産天然ゴム」の出回りが5月以降となるだけに、それまでの中国タイヤメーカーは、「外国産天然ゴム」に依存することになります。タイの気象庁は、「過去10年間で最悪の干ばつとなる可能性がある」と指摘しているだけに、昨年より続くインド洋ダイポールモード現象による東南アジア周辺地域での干ばつ懸念に再び注目する必要もありそうです。


2月27日

天然ゴム市場パート2

イタリアでの新型ウイルスによる死者数が前日比4人増の11人となり、リスクオフの流れが強まりました。26日に確認された死者4名の内、80歳代が3名、76才が1名です。CDC国立予防接種・呼吸器疾患センターのメソニエ所長は、「他国での感染拡大に関する過去の週間データを受け、われわれの懸念は深まり、米国で地域感染が発生するという観測が高まった。」と述べております。

一方、中国における湖北省以外の地域での感染者数は、23日が11人増、24日が9人増、25日が5人増、26日が24人増となっており、中国における湖北省以外の地域での感染拡大傾向はかなり沈静化しております。

本日の上海総合株価指数は0.6%高で前場を終えました。上海総合株価指数は、2月3日に大幅下落となりましたが、その後はじり高基調を2月21日まで続けました。そして、2月24日から2日連続で小幅安となりましたが、2月26日から2日連続で小幅高となっております。

中国政府は25日、中小企業と民間セクターに的を絞った減税と低利貸し付けを含む一連の対策を発表しました。中小企業と農業セクター向け融資を促す目的で、再貸付・再割引資金5000億元(約7兆8500億円)を市中銀行に供給することになりました。そうした景気テコ入れ策を受けて上海総合株価指数が昨日より小幅高となっております。

タイ・バンコクのRSS3現物価格は、2月25日と26日が51.2バーツとなり、年初来高値を更新すると共に昨年7月以来の高値水準となりました。そして、本日は更に上昇して51.65バーツとなりました。今月からタイの天然ゴム生産が減産期入りしたことや、タイの4分の1の県がすでに干ばつ宣言を発令しており、干ばつ被害が5月頃に向けて更に拡大するとの観測が産地現物価格の上昇力となっているようです。そして、中国タイヤメーカーの多くがこれから本格的に稼働再開となることを受けて、「中国タイヤメーカーの天然ゴム買い付けが1カ月半ぶりに活発化する」との観測も産地現物価格の上昇力となっております。今週になってNYダウやNY原油、東京ゴム、上海ゴムなどが大きく下落しましたが、それでも上値追いが止まらない天然ゴムの産地現物価格の堅調さには注目でしょう。


2月27日

天然ゴム市場パート3

タイ・バンコクのRSS3現物価格は、2月4日時点で46.5バーツまで下落して年初来安値を記録しましたが、その後はじり高基調を続けており、本日は、前日比0.45バーツ高(約1.6円高)の51.65バーツ(約179円)となり、年初来高値を更新すると共に昨年7月以来の高値水準まで上昇しました。 キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格が約187円となります。それに対して東京ゴム先限が7円ほど下回っております。東京ゴムRSS3は、少し前まで輸入採算価格を15円ほど上回っておりましたが、今では輸入採算価格を7円ほど下回っている状態ですから、東京ゴムRSS3かなり投機的に売り込まれている状態となっているようです。

今週になって東京ゴムRSS3が10円ほど下落しましたが、それに反してタイ・バンコクのRSS3現物価格が今週になって1.25バーツ(約4.3円)も上昇して年初来高値を更新したことは特に注目でしょう。添付しているタイ・バンコクのRSS3現物価格のグラフを見ると、いかに産地現物価格が堅調地合いを続けているかがよく解ります。


タイ・バンコクのRSS3現物価格








天然ゴム市場パート1~2

2月26日

天然ゴム市場

 昨夜のNYダウが879ドル安となり、昨日まで2日間で1910ドルの下落となりました。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて工業品銘柄全体の下落が続いております。ドル円は、昨日15:15日で60銭の円高です。東京ゴムRSS3は、10時時点で2円安です。円高と原油価格の大幅下落の割に東京ゴムRSS3の下げ幅が限定的となっているように感じられます。

 昨年の中国自動車販売台数は前年を大きく下回りましたが、それでも昨年の中国タイヤ生産は前年を上回り、中国タイヤ輸出も前年を上回りました。そして、昨年の中国天然ゴム生産が干ばつの影響を受けて減少しました。それにより上海天然ゴム指定倉庫在庫が1月23日時点で23万6160トンとなり、「近年最低水準」となっております。また、青島指定倉庫在庫もこの1年間で大幅に減少しました。そうした低水準の中国天然ゴム在庫が上海ゴムの下支え要因の1つとなっております。

 今週になって東京ゴムRSS3や上海ゴムが大きく下落しましたが、それに反して昨日のタイ・バンコクのRSS3現物価格が51.2バーツまで上昇して年初来高値を更新し、昨年7月以来の高値水準まで上昇しました。それにより東京ゴムRSS3は、全限月が輸入採算価格を下回る状態となりました。

アユタヤ銀行の調査会社であるクルンシーリサーチは昨日、今年のタイのGDP伸び率見通しを1.5%とし、前回見通しの2.5%から1%も大きく引き下げました。それによると、新型コロナウイルスの影響で0.4%引き下げ、2020年の干ばつ見通しで0.3%引き下げたそうです。タイの4分の1の県がすでに干ばつ宣言を発令しており、干ばつ被害が5月に向けてさらに拡大する見通しです。それにより東南アジア周辺での天然ゴム生産が「2年連続の干ばつ」の影響を受ける可能性が出てきました。タイの商工会議所も、「干ばつの影響で今年のタイの天然ゴム生産が5%減少する。」との見通しを発表しているだけに、干ばつへの警戒も必要です。特に中国の天然ゴム在庫が近年最低水準まで減少していることや、今月からタイの天然ゴム生産が減産期に突入したこと、中国の天然ゴム生産が開始されるのは4月下旬からであることなどを考えると、天然ゴム産地現物価格は今後も堅調地合いを続けそうです。

 

2月26日

天然ゴム市場パート2

中国での新型コロナウイルスの感染者数は、23日が408人増、24日が508人増、25日が406人増となりました。そして、中国本土における中国湖北省以外での感染者数は、23日が11人増、24日が9人増、25日が5人増となり、湖北省以外の地域での感染者数の増加傾向が沈静化しました。また、湖北省内でも感染者数の増加ペースが大幅に鈍化しました。「中国本土における湖北省以外での感染者数が、人口13億人に対して5日は5人増」となったのですから、春節の連休明けも稼働停止を続けてきた中国企業の多くがこれから本格的な稼働再開となります。それに伴って中国のサブプライムチェーンが急回復することも予想されます。そして、中国タイヤメーカーの多くが1月中旬から天然ゴムの買い付けを休止していただけに、これから中国タイヤメーカーの天然ゴム買い付けが活発化することになりそうです。

上海天然ゴム指定倉庫在庫が1月23日時点で23万6160トンとなり、「近年最低水準」となっておりますので、これから中国タイヤメーカーの買い付けが活発化することで、上海ゴムの地合いが強まりそうです。イタリアやイランでの新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気されているものの、「中国の天然ゴム消費は、世界全体の4割」であることを考えると、天然ゴム市場に対して強気な見方をするべきかもしれません。しかも、今週になって上海ゴムや東京ゴムRSS3が大きく下落しましたが、それに反してタイ・バンコクのRSS3現物価格が年初来高値を更新し、昨年7月の高値水準まで上昇しております。NYダウの2日連続の大幅下落に反して天然ゴムの産地現物価格が上昇力を強めてきましただけに、東京ゴムRSS3に対する強気な見方も一考かもしれません。ちなみに現在の東京ゴムRSS3は、タイ・バンコクのRSS3現物価格による輸入採算価格を下回っております。

 


天然ゴム市場パート1~3

2月25日

天然ゴム市場 

 昨夜のNYダウは、新型コロナウイルスの中国以外での感染拡大を受けてリスクオフの流れが強まり、1031ドル安となりました。ドル円は、先週末15:15日で98銭の円高です。昨夜の上海ゴムは2.98%安の1万1400元となり、本日の上海ゴムは、1.75%安の1万1250元で寄り付きました。それを受けて本日の東京ゴムRSS3は、7月限が9.4円安の180.1円となり、本日新補の8月限が180.4円です。

 全国乗用車市場情報連合会は21日、「中国の乗用車販売は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2月の最初の2週間で92%減少した。」と発表しました。2月第1週の中国全土の販売台数は1日平均811台となり、前年同期から96%減少したそうです。それにより2月の自動車販売台数が前年同月比70%減となる可能性があるそうです。一方、中国商務省は20日、「自動車販売の安定化と新型コロナウイルスの影響軽減に向けた一段の措置を講じるため、政府のさまざまな部門と協力する。」と発表しております。

 NYダウが新型コロナウイルスの感染拡大をよそに2月12日時点で2万9568ドルまで上昇して最高値を更新していたことも行き過ぎだったのかもしれません。米疾病対策センターによると、米国内の新型ウイルス感染確認数は14人です。これとは別に、中国・武漢市から帰国した人やクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の退避者で感染が確認されたのは39人に上るそうです。それにより、イタリアやイランでの新型コロナウイルスによる感染拡大を受けて「米国株に対する利食い売りのタイミングが提供された」といったところかもしれません。

 中国のセミスチールタイヤ企業の稼働率は、2月7日時点で9.4%まで低下しましたが、2月14日時点で35.6%まで上昇しました。オールスチールタイヤ企業の稼働率は、2月7日時点で10.1%まで低下しましたが、2月14日時点で14.45%まで上昇しました。しかし、タイヤ企業の平均的な稼働率が70%前後ですので、まだかなり低い稼働率となっております。これが本格上昇するまでは、上海ゴムも上値追いも難しいのかもしれません。しかし、今週から中国企業の多くが稼働再開となるので、これからの中国タイヤ企業の稼働率の上昇は注目でしょう。

2月25日

天然ゴム市場パート2

日本や韓国、イタリア、イランなどで新型コロナウイルスの感染者数が増加しております。イタリアでは、新型コロナウイルスによる死者数が4人増の7人となり、感染者数が220人となりました。イランでは、感染者数が61人となり、韓国での感染者数も231人増の833人となりました。そうした中国以外での新型コロナウイルスの感染拡大が嫌気されて昨夜のNYダウが大幅下落となりました。

 中国での新型コロナウイルスの感染者数は、23日が408人増、24日が508人増となり、少し前まで感染者数が「前日比2000人増」を上回る日々が続いていたことを考えると、感染拡大ペースが大幅に鈍化した事になります。中国での新型コロナウイルスによる死者数は、23日が150人増、24日が71人増です。

一方、中国本土における中国湖北省以外での感染者数は、23日が11人増、24日が9人増となっており、増加ペースが大幅に鈍化しております。中国本土における中国湖北省以外での死者数は、23日が1人、24日が3人となり、こちらも増加ペースが大幅に鈍化しております。中国本土における中国湖北省以外での感染者や死者数の増加ペースがここまで大幅に鈍化すれば、今週から中国企業の多くが稼働再開となりそうです。それを受けて中国本土での新型コロナウイルスによるリスクオフの流れは急激に沈静化する可能性があります。それにより、このタイミングで中国関連銘柄の買い場探しも一考かもしれません。そうした意味では、天然ゴム市場での買い場探しも一考かもしれません。



2月25日

天然ゴム市場パート3

 昨日の上海ゴムが大きく下落したことを受けて本日の東京ゴムRSS3が大きく下落しました。本日の東京ゴムRSS3は、朝方に7月限が一時11.5円安まで下落しましたが、15:05時点で5.5円安です。

 一方、タイ・バンコクのRSS3現物価格は、2月22日が前日比変わらず、24日が0.4バーツ高、25日が0.4バーツ高となり、2日連続で上昇しました。しかも、本日値段が年初来高値となっており、昨年7月以来の高値となっております。上海ゴムや東京ゴムRSS3の大幅下落に反してここで産地現物価格が2日続伸となっていることに注目でしょう。

本日のタイ・バンコクのRSS3現物価格がキロ当たり51.2バーツ(約178.6円)であり、キロ当たりの輸入諸経費を8円で計算すると、輸入採算価格が約186.6円となります。それにより現在の東京ゴムRSS3は、全限月が輸入採算価格を下回っている計算です。ここは、上海ゴムや東京ゴムが急落しても、それに反して2日続伸している産地現物価格の地合いの強さに注目でしょう。

タイ・バンコクのRSS3現物価格


みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事