松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

ゴム

天然ゴム市場パート3

11月10日

天然ゴム市場パート3

 本日の日中取引では、東京ゴムが4.5円安の198.6円で取引を終え上海ゴムは0.5%安の1万3855元で終えました。上海ゴム1月限から高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3985元-900元)÷1000kg×17.08円=約222.7円となります。それに対して東京ゴム1月限が193円ですから、両市場間のキロ当たりの価格差が約29.7円となります。ここまで価格差が拡大していることは、かなり異常な状態と考えるべきかもしれません。半年ほど前に東京ゴムが上海ゴムに対して大幅割高換算となっていたことが信じられないような価格差となっております。「行き過ぎも相場」という格言もありますが、東京ゴムが上昇トレンドに転じれば、大量売り越しを形成しているファンドの手仕舞いの買い戻しで「行き過ぎに対する反動高」となる可能性もあります。

今後の天然ゴム市場の注目は、週明けからの天然ゴム生産者の集会による抗議行動の行方と11~12月のタイ南部の天候かもしれません。気象庁が先ほど発表した「エルニーニョ監視速報」では、「ラニーニャ現象時の特徴が持続している。この特徴が冬の終わりまで持続せずにラニーニャ現象の発生に至らない可能性もある(40%)が、発生に至る可能性の方がより高い(60%)。」と指摘しております。ラニーニャ現象発生の定義は、「エルニーニョ監視海域の月平均海面水温の基準値との差の5カ月移動平均値が-0.5℃を下回ること」となっております。現時点でアジア周辺の西太平洋熱帯域の海面温度が昨年のピーク近くまで上昇しており、更に上昇する見通しですから、天然ゴムの主生産地であるタイ南部で11~12月に何度か洪水被害が発生する可能性も高そうです。

天然ゴム市場

11月10日

天然ゴム市場

タイのゴム農業グループのネットワーク・アドバイザーは10日、来週13日(月)にバンコクで天然ゴム農家の集会を開くことを公表しました。そして、「農業大臣は間違いの責任を負うべきだ。」と述べ、天然ゴムの価格下落に適切に対応出来ていない責任を農業大臣に問う姿勢を示しております。

タイ・ハジャイのRSS3号現物価格は、生産コストとされるキロ当たり50バーツを10月18日から割り込み続けており、11月8日時点で46.64バーツです。生産コストをここまで割り込み続けると、生産農家の怒りも相当なものと思われます。週明けの集会を受けてタイ政府が価格てこ入れに乗り出す可能性があります。

タイの天然ゴム現物価格が生産コストを割り込んだのは、昨年2月以来の事です。その時もタイの天然ゴム農家がバンコクで集会を開き、それにプラユット首相が応えて天然ゴムの価格テコ入れ策を発表した経緯もあります。プラユット首相は、天然ゴム政策委員会の委員長を務めているほどですから、生産コストを割り込む事態となった天然ゴム価格の打開策に積極的に動くことも予想されます。

国際天然ゴム協議会(ITRC)の運営組織である国際ゴム公社(IRCo)は、「2017年11月〜2018年1月にラニーナ現象が東南アジアを襲い、この地域の天然ゴム生産に影響を与える可能性がある。それにより世界市場への天然ゴム供給の減少に寄与することが期待されている。」との見通しを表明しました。

天然ゴム市場パート2

11月10日

天然ゴム市場パート2

天然ゴム生産国連合(ANRPC)が今週8日に発表しました「天然ゴムの動向と統計・2017年10月」では、今年1~10月の世界の天然ゴム供給が前年比5%増の1044万トンとなり、世界の天然ゴム需要が前年比1.1%増の1073万トンとなりました。それにより1~10月の世界需給が「29万トンの供給不足」となります。そして、国際ゴム公社(IRCo)メンバーであるタイとインドネシア、マレーシアの代表者からなる先週3日の理事会では、「天然ゴム価格は、市場のファンダメンタルズを反映していない」との見方を示しました。天然ゴムの世界需給を考えれば、現在のタイの現物価格が生産コストを先月18日から割り込み続けていることは、「行き過ぎ」と考える必要もありそうです。

タイの天然ゴム農家が来週13日(月)にバンコクで集会を開くことが伝えられております。その集会では、天然ゴムの価格下落に適切に対応出来ていない責任を農業大臣に問う姿勢を示しております。国際ゴム公社(IRCo)の3日の理事会での天然ゴム価格に対する見方を考えれば、週明けの集会を受けて、天然ゴム政策委員会の委員長を務めるタイのプラユット首相が価格テコ入れ策に動く可能性が高まってきたように感じられます。

タイのRSS3号現物価格が昨年2月に現水準付近まで下落したことがあります。その時も生産農家が会合を開き、それを受けてプラユット首相が価格テコ入れ策を講じました。それにより東京ゴムが2か月間で50円ほど上昇した経緯もあります。ここは、東京ゴムの強気な見方に注目ではないでしょうか。

天然ゴム市場パート3

11月8日

天然ゴム市場パート3

本日発表された中国の貿易収支(10月)では、鉄鋼輸入が前月より22.7%減の7949万トンとなり、石炭輸入が前月比21.4%減の2128万トンとなりました。輸入量減少を受けてひっ迫感が高まり、後場から鉄鋼関連銘柄と石炭関連銘柄が上昇に転じました。上海鉄筋は、後場からプラス転換となり、14:50時点で0.6%高付近まで上昇しております。大連鉄鉱石も後場からプラス転換して0.5%高付近まで上昇しております。大連コークスもプラス転換して2%高付近まで上昇しております。上海ゴムは、0.3%安の1万4000元付近まで戻しており、プラス転換寸前となってきました。午後から中国の資源銘柄全体が強含みとなってきたようです。

天然ゴム市場パート2

11月8日

天然ゴム市場パート2

 上海ゴムは、寄付き直後に1.4%安まで下落しましたが、0.5%安の1万3955元で前場を終えました。そして、前場の高値は1万4015元となっており、3営業日連続で1万4000元付近での大台攻防戦を続けているようです。中国の商品市場で最大の売買高を誇る上海鉄筋は、寄付き直後に0.9%安まで下落しましたが、0.1%高まで上昇して前場を終えました。本日の中国の資源銘柄は、朝方は全体的に小幅安となりましたが、前日とあまり変わらない水準まで戻して前場を終えました。上海総合株価指数は、0.2%安付近で寄り付きましたが、0.5%高の3431元まで上昇して前場を終え、年初来高値を更新しました。

 中国関税総署から中国市場の前場引け間際に発表された貿易収支(10月)では、ドルベースでの10月の輸出が前年比6.9%増、10月の輸入が17.2%増となり、10月の貿易黒字が381億7000万ドルとなりました。1~10月の輸入は、人民元建てで前年比21.5%増、1~10月の輸出は11.7%となりました。この発表では、10月の輸出の伸びの鈍化が気になります。それでも上海総合株価指数が年初来高値を更新して前場を終えたことは注目でしょう。

天然ゴム市場

11月8日

天然ゴム市場

 昨日の夜間取引では、上海ゴムが0.9%安となり、中国の資源銘柄が全体的に小幅安となりました。そして、本日の上海ゴムは、寄付き直後に1.4%安まで下落し、10:45時点で0.9%安です。本日は、中国の貿易収支の発表が予定されております(発表時間は未定です)。

天然ゴム生産国連合が昨日発表しました「天然ゴムの動向と統計・2017年10月」では、今年1~10月の世界の天然ゴム供給が前年比5%増の1044万トンとなり、世界の天然ゴム需要が前年比1.1%増の1073万トンとなりました。それにより1~10月の世界需給が「29万トンの供給不足」となります。そうした天然ゴムの世界需給を考えれば、現在のタイの現物価格が生産コストを割り込んでいることは、「行き過ぎ」と考える必要もありそうです。

ベトナム南部を襲った台風23号により49人が死亡し、8万棟近くの家屋が被害を受け、約3万5000人が避難しました。それにより天然ゴム生産も被害を受けました。また、インド南部で続く長雨の影響で、天然ゴムのタッピング障害も報告されております。世界の天然ゴム生産の16%を占めるインドとベトナムの天然ゴム生産が障害を受けていることは警戒が必要でしょう。そして、ラニーニャ現象の兆候により東南アジア側の西太平洋熱帯域の海面温度が2カ月前よりかなり上昇しており、それに伴い現在の西太平洋熱帯域で積乱雲が大量に発生しているので、今後も天然ゴム生産地の長雨や洪水に注意が必要となりそうです。

天然ゴム市場パート2

11月7日

天然ゴム市場パート2

 上海ゴムは、寄付き直後に一時1.5%高まで上昇しましたが、0.3%安の1万3960元で前場を終えました。上海鉄筋も寄り付き直後に一時1.4%高まで上昇し、0.4%高で前場を終えました。大連鉄鉱石は2.4%高、大連コークスは3%高、大連粘結炭は1.3%高で前場を終えました。上海総合株価指数は、0.6%高で前場を終え、年初来高値まであと0.4%に迫りました。

 本日の上海ゴムは、1カ月半ぶりの1万4000元台回復を更けて利食い先行となったようです。しかし、1か月半ほど続いた1万3900元付近の上値抵抗線を昨日突破したことにより、今後の下値抵抗線が1万3900元付近となる可能性もあります。上値抵抗線を突破すれば、それまでの上値抵抗線がその後の下値抵抗線に転じることはよくあることです。そして、東京ゴムにおけるファンドの売り越しポジションが値洗いマイナスに転じた事を受けて、これまでのようなファンドの売り崩しによる急落場面は難しいと考えるべきかもしれません。

 上海ゴム1月限(1万3960元)から高率関税を差し引いてキロ当たりの円換算にすると、(1万3960元-900元)÷1000kg×17.19円=約224.5円となります。そして、東京ゴム1月限との価格差は25円ほどです。ここにきて東京ゴムにおけるファンドの売り越しポジションが値洗いマイナスに転じたことを考えると、東京ゴムが上海ゴムの水準に歩み寄るもの時間の問題かもしれません。

天然ゴム市場

11月7日

天然ゴム市場

 ベトナム南部で洪水が発生し、天然ゴムやサトウキビ、米、コーヒーなどが被害を受けました。そして、インド南部のケララ州の長雨で、天然ゴムのタッピング障害も報告されております。ベトナムとインドの天然ゴム生産は、共に世界生産の8%を占めており、世界第3位の天然ゴム生産国です。天然ゴム生産地となるベトナム南部とインド南部への洪水や長雨被害を受けて、天然ゴム価格がしばらく強含みとなりそうです。東南アジア側の西太平洋熱帯域の海面温度が年末に向けて更に上昇する見通しですから、東南アジアにおける長雨や洪水被害がこれから本格化する可能性もあります。

東京ゴムにおけるファンド・ポジションは、東京ゴムが210円付近まで下落した9月21日から売り越しに転じ、11月1日時点で売り越し枚数が6624枚にまで膨らみました。しかし、11月2日に169枚の手仕舞いに動き、6日に580枚の手仕舞いに動きました。ファンドの売り越しポジションの平均売り値を上回ったことを受けて、昨日の取引でまとまった手仕舞いが出たようです。

 ファンド・ポジションは、東京ゴムの210円付近から191円付近までの下落で大量の売り越しポジションを構築しましたが、現在の東京ゴムは207円付近まで上昇しております。これでファンドの売り越しポジションの大半が「値洗いマイナス」に転じた計算となります。これからは、ファンドの大量の売り越しポジションの手仕舞いの買い戻しに注目ではないでしょうか。
ファンドポジション

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