松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

穀物

トウモロコシ市場パート2

9月11日

トウモロコシ市場パート2

新華社通信は先ほど、「中国政府は米国製品に対する関税免除対象拡大を検討しており、米国製品の関税免除リストを公表し、関税免除は17日から適応される。報復関税適応製品は関税免除に適応されない。関税免除対象は、食品や潤滑油などが含まれる。」と伝えております。

中国政府系新聞である環球時報の編集長は本日、「中国は、貿易戦争の悪影響緩和に向けた措置を導入する見通しだ。この措置は米中両国の一部企業に恩恵をもたらす。」とのコメントを投稿しております。

香港紙のサウスチャイナ・モーニング・ポストは昨日、「中国は米中貿易協議を優位に進めるために、米国産の農産物輸入を増やす見通しだ。」との関係者からのコメントを伝えております。

ワシントンで10月上旬に開催される閣僚級の米中通商協議を優位に進めるために、中国政府が米国産農産物の輸入拡大を行う可能性が高まってきました。それに反応して本日の東京トウモロコシが15:10時点で410円高です。これによりトウモロコシ市場や大豆市場が底打ちしとなった可能性も出てきました。

トウモロコシ市場&天然ゴム市場

9月11日

トウモロコシ市場

 昨夜の米国市場では、中国政府が米国農産物を購入する方針であることが伝えられ、シカゴコーンとシカゴ大豆、シカゴ小麦がそろって上昇しました。中国通信機器最大手のファーウェイは昨夜、米政府に対する訴訟の一部を取り下げたことを発表しました。そして、香港メディアのサウスチャイナ・モーニング・ポストは昨夜、ファーウェイへの制裁緩和などを条件に中国政府が米国の農産物を購入する方針であることを伝えております。それを受けて中国の米国農産物の購入量が増加するとの観測が高まったようです。

 シカゴコーンは、一昨日まで7営業日中6営業日で下落していましたが、昨夜の上昇で底入れとなった可能性も出てきました。シカゴコーンの電子取引は、昨日23時頃からじり高基調を続け、本日9時時点で362ドルまで上昇し、6営業日ぶりの360セント台となりました。本日の東京トウモロコシは、9時時点で200円高です。

 今月6日に発表された「9月の需給報告発表に対するロイター調査」では、2019~2020年度の米国産トウモロコシの期末在庫見通しは20億200万ブッシェルとなり、米農務省による前月発表値(21億8100万ブッシェ)を下回りました。今年の米国産トウモロコシの生産高見通しは136億7200万ブッシェルとなり、米農務省による前月発表値(139億100万ブッシェル)を下回りました。単収見通しは1エーカーあたり167.2ブッシェルとなり、米農務省による前月発表値(169.5ブッシェル)を下回りました。

米農務省より今週12日に発表される「9月の需給報告」に対する市場予想は、米国産トウモロコシの期末在庫見通しも生産高見通しも単収見通しも共に強材料になるとの市場予想となっております。「9月の需給報告」が米国産トウモロコシにとって強材料となれば、シカゴコーンが底入れ完了となる可能性も高まります。一方、「9月の需給報告」の発表を受けてシカゴ穀物市場が天候相場から需給相場へと移行することが予想されるだけに、「9月の需給報告」がシカゴコーンに対して弱材料となったとしても、シカゴコーンが小幅下落に留まって底入れとなる可能性があります。

米国産トウモロコシは、昨年まで5年連続で豊作となりましたが、それと共にシカゴコーンが昨年まで5年連続で「8月下旬~9月上旬」に底入れしていることに注目でしょう。豊作の年は、8月下旬の「クロップツアーによる生産高見通し」か「9月上旬の米農務省による生産高見通し」の発表を受けてシカゴコーンが底入れする傾向もあります。今年は、「8月下旬のクロップツアーによる生産高見通し」の発表後もシカゴコーンが下落していることから、米農務省より今週12日に発表される「9月の需給報告」を受けてシカゴコーンが底入れとなる可能性は高そうです。しかも、ファーウェイへの制裁緩和などを条件に中国政府が米国の農産物を購入する方針であることが昨夜伝わってきただけに、シカゴコーンの昨夜の上昇で、トウモロコシ市場が底入れとなった可能性も出てきました。それにより、豊作時特有の「秋の現物呼び出し相場」を睨んで、東京トウモロコシへの買い出動も一考かもしれません。

9月11日

天然ゴム市場

 東京ゴムRSS3における昨日時点でのファンドの売り越し枚数は、前日比63枚増の4455枚となり、10営業日連続で今年最大の売り越し枚数を更新し続けております。昨日の日中取引の引け際で東京ゴムRSS3が急伸しましたが、それでもファンドによる手仕舞いの買い戻しは限定的だったようです。ファンドポジションは東京ゴムRSS3が166円付近まで下落した8月5日から売り越しに転じ、155円まで売り下がりました。しかし、現在の東京ゴムRSS3が170円台にまで上昇しているので、「ファンドの売り越しポジション」の値洗いマイナスがかなり大きくなってきましたので、「ファンドによる手仕舞いの買戻し」が本格化するのも時間の問題かもしれません。

 1~5月の世界の天然ゴム需給が干ばつの影響で「85万9000トンの供給不足」となり、その後も干ばつ被害が続きました。それに反してタイ・バンコクのRSS3現物価格が生産コストをキロ当たり9円ほど下回っております。更に、タイ・バンコクのRSS3現物価格による輸入採算価格を東京ゴムRSS3がキロ当たり8円ほど下回っております。そして、東京ゴムRSS3は、上海ゴムをキロ当たり13円ほど下回っております。このように東京ゴムRSS3が輸入採算価格や上海ゴムに対して大幅割安市場となっている最大の要因は、「ファンドによる大量売り進み」であることが考えられます。これほどファンドが大量売り越しとなったのは、東京ゴムRSS3が150円付近まで下落した昨年12月下旬以来であり、昨年12月下旬からの3カ月間で東京ゴムRSS3は50円幅ほど上昇しました。それだけに、今回のファンドの大量売り進みは、今後の東京ゴムRSS3の大幅上昇に繋がる可能性もあります。

 東京ゴムRSS3における昨日時点での当業者の買い越し枚数が2926枚となり、先月下旬より「今年最大の買い越し枚数」を更新し続けております。当業者ポジションがここまで大量の買い越し枚数となったのは昨年12月中旬以来であり、昨年12月中旬からの3ヶ月強で東京ゴムが50円ほど上昇しました。それだけに、今回の当業者の大量買い進みは、今後の東京ゴムRSS3の大幅上昇に繋がる可能性もあります。


原油市場&トウモロコシ市場

下記のコメントは、メール情報会員の皆様に本日配信しましたコメントです。参考にどうぞ。



9月10日

原油市場

 昨夜のブレント原油は、一時62.99ドルまで上昇し、62.66ドルで取引を終えました。そして、本日のブレント原油は、一時63.12ドルまで上昇し、13時半時点で62.7ドルです。ブレント原油は、1カ月前より57.5ドル~61.5ドル付近でのボックス圏相場を続けていましたが、昨夜の上昇でボックス圏相場の上値抵抗線を少し突破してきました。

サウジアラビアの新石油相となったアブドルアジズ・ビン・サルマン王子が昨夜、「原油市場の均等達成に向けて、サウジアラビアが他の産油国と引き続き協調していく。」と発言し、それに反応して原油価格が上昇しました。また、NYダウの続伸も原油価格を押し上げる要因となりました。

 NYダウとNY原油は、共に昨年10月3日に年初来高値を記録し、共に12月24日に年初来安値を記録しており、NY原油のNYダウに対する追随性は高いものがあります。そのNYダウが1か月間続いたボックス圏相場から上放れとなったが原油価格を押し上げました。

 米中間石油在庫統計に対する市場予想は、原油260万バレル減、ガソリン90万バレル減、ディスティレート160万バレル増です。製油所稼働率は、0.5%低下の94.3%です。

 ブレント原油は、1か月前から続くボックス圏相場による上値抵抗線を少し突破してきました。しかし、現在のブレント原油が、「4月下旬から続く右肩下がりの上値抵抗線」付近まで上昇してきましたので、この上値抵抗線による上値の重さが続きそうです。

サウジアラビアの石油相とサウジアラムコの会長職を共に長らく務めてきたハリファ石油相兼会長が解任されたことは驚きました。しかし、それでもサウジアラはしばらく「現在のOPECプラスによる協調減産を維持」というスタイルには変化なく、サプライズがあるとも思えません。

サウジアラビアのサルマン国王は、同国のハリファ石油相を解任し、新石油相にサルマン王子を任命しました。サルマン王子は、サルマン国王の息子です。ここでハリファ氏が石油相とサウジアラコムの会長から解任された最大の要因は、「世界最大のIPOとなるサウジアラムコのIPO」を見据えた判断とされております。サウジアラビア国営石油会社のサウジアラムコは、2020~2021年までに最大5%の株式を売却する準備が進められており、世界最大のIPO(新規株式公開)が行われる見通しとなっております。昨夜の原油市場は、新石油相となったサルマン王子のリップサービスに反応したようですが、今年前半の世界の石油需給が「日量90万バレルの供給過剰」となり、今年後半も供給過剰が更に続く見通しに変化はありませんので、原油市場の上値は限定的と考えるべきかもしれません。

ブレント原油の日足

9月10日

トウモロコシ市場

 米農務省が昨日発表した週間作柄・育成進展では、9月8日時点での米国産トウモロコシの優と良の占める割合は、前週比3%低下の55%となり、前年同期の68%を大きく下回りました。ドゥ率は、前週比8%上昇の89%となり、過去5年平均の97%を下回りました。デント率は、前週比14%上昇の77%となり、過去5年平均の84%を少し下回りました。成熟率は、前週比5%上昇の11%となり、過去5年平均の33%を下回りました。一方米国産大豆の優と良の占める割合は、前週比変わらずの55%となり、前年同期の68%を下回りました。

 米国産トウモロコシの作柄がかなり悪化しましたが、それでも昨夜のシカゴコーンが下落したことからも、シカゴコーンの地合いの悪さを感じます。シカゴコーンは、過去7営業日中6営業日で下落しており、8月29日から下落基調を続けております。米農務省による9月の需給報告の発表が今週12日に控えており、それに向けてシカゴコーンが下落基調を強めているようです。春の長雨や洪水の影響で作柄が遅れているために、米国産トウモロコシの生産高見通しに対する見方が少し難しくなっております。現在の作柄が平年を大幅に下回っていることで、生産高も大きく下回るとの見方がある反面、作柄遅れに対しては、収穫作業を遅らせれば解決するので、今年は豊作となるとの見方もあります。米農務省のこれまでの米国産トウモロコシに対する生産高見通しが市場予想を上回り続けており、米農務省が「作柄遅れに対しては、収穫作業を遅らせれば解決するので、今年は豊作となる」との見方をしている可能性が高いだけに、12日の需給報告発表に向けてシカゴコーンが下落基調を続けているようです。シカゴコーンが8月29日から下落基調を続けていることを考えれば、今回の米農務省による需給報告発表前日に東京トウモロコシを買うことも一考かもしれません。

  先月下旬のクロップツアーによる米国産トウモロコシの単収見通しが1エーカーあたり163.3ブッシェルでしたので、1エーカーあたりの維持コストを683.88ドルで計算すれば、1ブッシェル当たりの生産コストが約418セントとなります。今年は、収穫を終えた農家が売り渋りを強めることも予想されることから、豊作相場特有の「秋の現物呼び出し相場」に発展して、シカゴコーンが10月頃に生産コストを少し上回る430~440セント付近まで上昇する可能性もあります。シカゴコーンが現在の340セント付近から430セント付近まで約26%上昇すれば、東京トウモロコシも5900円(約26%)程度上昇する可能性もあります。米農務省による9月の需給報告発表直前となる今週11~12日頃に東京トウモロコシへの買い参入も一考かもしれません。

シカゴコーンの日足

 

 

※チャートの情報提供元は(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドです。チャートの著作権は、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)ミンカブ・ジ・インフォノイドは一切の責任を負いません。








トウモロコシ市場

8月16日

トウモロコシ市場

シカゴ連銀が昨日公表した報告書では、シカゴ連銀が管轄する米中西部穀倉地帯の銀行157行を対象にした調査では、農家が返済にかなり苦しんでいるローンの割合が6.2%となり、その割合が20年ぶりの高水準となった事が報告されました。

米国の農家は昨年、35年ぶりに米国産トウモロコシの作付面積を上回るほどにまで米国産大豆の作付面積を増やしました。しかし、中国政府が昨年4月、米国産大豆に対する25%の関税を発表し、それを受けてシカゴ大豆が暴落しました。2017年の米国産大豆生産量の「3分の1」を中国が輸入していただけに、中国政府による米国産大豆への報復関税の実施は、大豆農家を苦しめました。それを受けて今年の米国産大豆の作付面積は、前年を13%ほど大幅に下回る見通しとなりました。

ローンの返済に苦しむ農家の割合が20年ぶりの水準まで上昇しているという事は、売り急ぐ農家が増加することを意味しております。そうした金策に苦しむ農家の売り急ぎにより、シカゴ穀物市場が思わぬ安値まで下落する可能性もあります。

トウモロコシ市場

8月14日

トウモロコシ市場

米農務省により12日に発表された需給報告では、今年の米国産トウモロコシの作付面積見通しが前年比1%減予想に反して前年比1%増となりました。そして、単収見通しが164.0ブッシェル予想に対して169.8ブッシェルとなり、前回発表値(166ブッシェル)から上方修正されました。

多くの投資家の予想に反して作付面積見通しが増加し、単収見通しも上方修正されました。特に今回の作付面積見通しの発表に関しては、前回発表値に対して批判的な意見が多かったことを受けて米農務省が作付面積の再調査を行い、通常では10月の需給報告から反映する「米農務省・農家サービス局」の統計を、今回の需給報告に反映させてより正確性の高い作付面積見通しが発表されました。それでも作付面積見通しが市場予想に反して増加したことにより、買い方の失望売りが加速しました。また、投資家の多くが米国産トウモロコシの作柄悪化に注目していたものの、それに反して単収見通しが上方修正発表されたことも、買い方の失望売りを誘い、12日のシカゴコーンがストップ安に陥る事態となりました。

次のトウモロコシ市場の注目は、「8月下旬の民間企業によるクロップツアーの結果」と「9月12日の米農務省による需給報告」となりそうです。10月になると米国産トウモロコシの収穫が始まるので、「収穫期直前の生産高見通し」として、「8月下旬の民間企業によるクロップツアーの結果」と「9月12日の米農務省による需給報告」が重要視されます。豊作の年は8月下旬~9月上旬に底入れする確率が高いのは、「8月下旬の民間企業によるクロップツアーの結果」や「9月12日の米農務省による需給報告」による生産高見通しを見て豊作を確認し、それを受けて天候相場から需給相場に移行するからとされております。その様子は、添付しているチャートが参考になります。天候相場の期間中は、「豊作観測=売り」という考え方となりますが、これが需給相場に転じると、「豊作観測による安値=農家の売り渋り&消費者の買い意欲の高まり」という状況に変化する傾向があり、豊作の年ほど「秋の現物呼び出し相場」に発展する可能性が高まります。いくら豊作となっても、それが生産コストを大きく割り込んでいれば、農家が売り渋りを強め、それにより現物市場で品薄が強まります。今年の米国産トウモロコシの単収見通しが169.8ブッシェルとなりましたので、このままいけば「過去5番目の高水準な単収」となります。

一方、不作の年は8月下旬~9月上旬以降で急落する確率が高いのは、「8月下旬の民間企業によるクロップツアーの結果」や「9月12日の米農務省による需給報告」による生産高見通しを見て不作を確認し、それを受けて天候相場から需給相場に移行するからとされております。その様子は、添付しているチャートが参考になります。天候相場の期間中は、「不作観測=買い」という考え方となりますが、これが需給相場に転じると、「不作観測による高値=農家の売り急ぎ&消費者の買い控え」という状況に変化する傾向があり、不作の年ほど8月下旬~9月上旬から急落します。

今週12日に発表された需給報告では、今年の米国産トウモロコシの生産高見通しは、131億9300万ブッシェル見通しに対して139億100万ブッシュエルとなり、前回発表値(138億7500万ブッシェル)を上回りました。このままいけば、生産高が過去5番目の多さとなる見通しです。こうした豊作見通しを考慮すると、例年の豊作のパターン通りに8月下旬~9月上旬で底入れとなる可能性も高そうです。それにより、8月下順位向けて東京トウモロコシに対して弱気な見方を継続させ、「8月下旬の民間企業によるクロップツアーの結果」を見て強気に転じることも一考かもしれません。




シカゴコーンの週足
シカゴコーンの週足(2010~2014年)

 

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トウモロコシ市場パート1~2

メール情報会員の皆様に本日配信しましたコメントの一部を紹介します。参考にどうぞ。


8月13日

トウモロコシ市場

 昨夜のシカゴコーンは、ストップ安(25セント安)となり、米農務省による需給報告発表を受けて値幅制限いっぱいまで下落しました。シカゴコーンの電子取引は、385セントまで下落して昨夜の取引を終え、現在は374セント付近で小動きです。それを受けて東京トウモロコシは、9時半時点で1400円安の2万2400円まで下落し、1月7日以来の安値を記録しました。

昨夜発表された需給報告では、米国産トウモロコシの作付面積見通しが8799万8000万エーカー(前年比1%減)予想に対して9000万エーカー(前年比1%増)となり、前回発表値の9170万エーカー(前年比3%増)からは下方修正されました。単収見通しは、164.0ブッシェル予想に対して169.8ブッシェルとなり、前回発表値(166ブッシェル)から上方修正されました。生産高見通しは、131億9300万ブッシェル見通しに対して139億100万ブッシュエルとなり、前回発表値(138億7500万ブッシェル)を上回りました。

 米国産大豆の作付面積見通しは、8100万6000エーカー予想に対して7670万エーカーとなり、前回発表値の8000万エーカーからは下方修正されました。単収見通しは、48.5ブッシェルとなり、前回発表値(47.6ブッシェル)から上方修正されました。それにより生産高見通しは、38億ブッシェル予想に対して36億8000万ブッシュエルとなり、前回発表値(38億4500万ブッシェル)から下方修正されました。

 米国産大豆の作付面積が前年比13.7%減見通しとなり、米国産大豆の作付面積の大幅減少分の一部が米国産トウモロコシに回ったようです。4月下旬~5月中旬頃の長雨がなければ、更に多くの作面積が米国産大豆から米国産トウモロコシに回っていたことになります。今年のトウモロコシ市場の買い方の多くは、米国産大豆の作付面積が大幅減少する影響を認識していなかったのかもしれません。



7月13日

トウモロコシ市場パート2

 米農務省が昨夜発表した週間作柄・育成進展状況では、8月11日時点での米国産トウモロコシのシルキング率は、前週比12%上昇の90%となり、平年の97%を少し下回りました。ドウ率は、前週比16%上昇の39%となり、平年の61%を下回りました。デント率は7%となり、平年の16%を下回りました。優と良の占める割合は、前週比変わらずの57%となり、前年同期の70%を下回りました。

 今年の米国産トウモロコシの作柄は、平年(過去5年平均)値と比べると、かなり下回ります。単収が1エーカーあたり170ブッシェル台まで上昇したことが過去に4回ありましたが、それら4回が共に過去5年以内の事です。しかも、過去5年間で単収が最も悪かった2015年でさえ168.4ブッシェルなので、過去5年間の平均単収が173.4ブッシェルという豊作値となっております。それから比べると今年の単収見通し(169.8ブッシェル)は平年値(過去5年平均値)を下回りますが、それでも豊作にかなり近い単収見通しとなっていることは注目でしょう。

 8月11日時点でシルキング率が90%となりましたので、今週で米国産トウモロコシの開花期も終了となります。すでに草丈もかなり高くなっており、天候変化に対する耐性もかなり高まっているので、開花期を無事終了することで、「天候期待の買い方」の失望売りが更に進むことも考えられます。

 CFTCから先週末発表されたシカゴコーンにおけるファンドの買い越し枚数は、先週比2万39枚減の22万1620枚となりました。今年のファンドポジションは、5月21日から買い越しに転じ、7月16日時点で31万8221枚まで増加しました。その後は3週連続で買い越し枚数が減少し、8月6日時点で22万1620枚まで減少しました。3週連続でファンドの手仕舞い売りが続いておりますが、それでもまだかなり高水準な買い越し枚数を誇っているだけに、今度もファンドの手仕舞い売りは続きそうです。


シカゴコーンにおけるファンドポジション









トウモロコシ市場パート2&原油市場パート2

8月5日

トウモロコシ市場パート2&原油市場パート2

 ブルームバーグの記者は本日、中国政府が国営企業に対して、米国産の農産物の輸入を停止するよう要請する見通しであることを伝えております。トランプ大統領が先週発表した「対中制裁関税の第4弾」に対する対抗策だそうです。中国が米国産農産物の輸入を更に減少させることになれば、シカゴコーンやシカゴ大豆が更に下落する可能性も高まります。

トランプ大統領は8月1日、3000億ドルの「対中制裁関税の第4弾」を発表しました。それに対して中国外務省高官は2日、「米国からの圧力によって妥協するつもりは全くない。米国がこうした関税導入を実行するのであれば、中国は自国の中核的かつ根本的な利益を守るために必要な対抗措置を取らざるを得ない。われわれはいかなる最大限の圧力、威嚇や脅迫も受け入れない。原則的な問題については、われわれは一歩も譲歩しない。米国が錯覚から覚め、相互間の敬意と平等の精神に基づいた交渉の正しい道筋に戻るよう望んでいる。」と述べ、報復措置に出る可能性を警告しました。こうした中国側の態度を考えると、中国政府が米国産農産物の輸入停止を同国国営企業に呼び掛ける可能性は高そうで

中国が米国産農産物の購入拡大を表明すれば、9月1日から実施される「対中制裁関税の第4弾」が避けられる可能性もありました。しかし、中国側が「対中制裁関税の第4弾」への報復行動に動く可能性が高まってきた事により、米中貿易戦戦争が更に激化し、両国の経済成長が更に鈍化する可能背芋高まってきました。米国と中国は「世界最大のエネルギー消費国」ですから、米中貿易戦争の激化が原油価格を更に下落させる可能性も高まってきました。

トウモロコシ市場

8月5日

トウモロコシ市場

 シカゴコーンにおけるファンドポジションは、5月21日から買い越しに転じ、7月16日時点で31万8221枚まで増加し、1年2カ月ぶりの大幅買い越し枚数を記録しました。しかし、7月23日時点で28万7036枚まで減少し、7月30日時点で24万1659枚まで減少しました。買い越し枚数が7月2日より3週連続で30~31万枚台で伸び悩みしましたので、6月17日の高値(464セント)と7月15日の高値(460セント)でダブルトップを形成した可能性も高まってきました。すでに現在のシカゴコーンが400セント台を割り込んできたので、ダブルトップの可能性がより高まってきました。しかも、ファンドの買い越し枚数がピーク時より7万枚ほど減少しているだけに、更なるファンドの手仕舞い売りに警戒が必要でしょう。

 先週末のシカゴコーンは、前日までの3日続落に対する反動高となりましたが、上値は「400セントの大台」に抑えられて小幅上昇となりました。現在のドル円は、先週末15:15比で80銭ほど円高となっており、それを受けて東京トウモロコシも10:50円時点で200安です。

 トウモロコシ市場の目先的な注目ファクターは、「今夜発表の米農務省による週間育成・進展状況」と、「来週12日発表の米農務省による需給報告」となります。特に「農務省による需給報告」での米国産トウモロコシの作付面積見通しは注目されております。「8月12日の米農務省による需給報告」では、今回実施した作付面積の再調査の結果が反映されます。そして、通常では10月の需給報告から反映する「米農務省・農家サービス局」の統計を、8月の需給報告に反映されることになりました。それは、米農務省が6月下旬と7月上旬に発表した「今年の米国産トウモロコシの作付面積見通し」に対する批判が多かったことによる特別措置です。5月前半の記録的な作付け遅れを受けて、「米国産トウモロコシの作付面積が大幅に減少する」と予想した投資家が多かったようです。それだけに、「8月12日の米農務省による需給報告」での作付面積見通しの発表は特別な意味があります。12日の発表でも米国産トウモロコシの作付面積見通しが7月上旬や6月下旬の発表値である「前年比3%増」であれば、買い方の失望売りが加速する可能性も高まります。

昨年の米国産大豆の作付面積が36年ぶりに米国産トウモロコシを上回りましたが、そのタイミングで中国が米国産大豆に対する25%の関税を発表し、昨年4~5月にシカゴ大豆が大幅下落となりました。それにより今年の米国産大豆の作付面積見通しが「前年比10%減」となりました。しかも、シカゴ小麦が今年の2月中旬~3月上旬に急落しましたので、米国産大豆の作付面積を10%も減少させたことにより、今年の米国産トウモロコシの作付面積見通しが米農務省発表値の「前年比3%増」を上回る可能性は高そうです。

世界の大豆輸出量の65%が中国向け輸出であり、アフリカ豚コレラの感染拡大を受けて中国全土の豚の約20%が処分されました。しかも、アフリカ豚コレラは、アジア大陸全体の8割ほどにまで感染拡大しており、パンデミック状態となっております。それに伴う豚の家畜頭数のアジア圏全体での減少は、世界の家畜用飼料需要の減少に繋がります。大豆やトウモロコシの大部分が家畜用飼料用に加工されるので、今年の秋ごろには、シカゴ大豆やシカゴトウモロコシが思わぬ安値を記録する可能性も高そうです。

 

シカゴコーンの日足

 

 

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