松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

穀物

トウモロコシ市場

2月6日

トウモロコシ市場

 中国国有企業の中糧集団と中国儲備糧管理が合計で100万トンの米国産大豆を購入したこと伝わり、昨日のシカゴコーンとシカゴ大豆が共に小幅高となりました。中糧集団と中国儲備糧管理は、米中通商協議後となる今月2日にも合計で200トンの米国産大豆を購入しただけに、更に200トンの購入を行ったようです。それでもシカゴ大豆は、2カ月前から825セント付近が上値抵抗線となり続けております。一方、シカゴコーンも年初から生産コストとされる800セント付近が上値抵抗線となり続けております。

 米国政府の中国製品に対する制裁関税を受けて中国政府は、米国産大豆に対して25%の報復関税を課しました。中国は、2017年度の米国産大豆の3分の1を購入していただけに、中国の輸入企業の多くが制裁関税を避けるために、米国産大豆から南米産大豆に購入先を変更しました。それにより中国による米国産大豆の購入割合は、過去10年間平均の約60%から昨年秋時点で17%にまで低下しました。それを受けてシカゴ大豆が昨年9月に10年ぶりとなる810セント付近まで下落することになりました。そして、現在は、923ドル付近まで上昇しております。

しかし、南米産大豆に対して米国産大豆がかなり割安となった事により、メキシコやパキスタン、タイ、バングラディッシュなどが南米産大豆から米国産大豆に購入先を切り替えました。それを受けて昨年9月の米国産大豆の買い付け量が前年比127%増の800万トンに達したほどです。昨年9月には、米国産大豆と南米産大豆の1ブッシェル当たりの価格差が最大1.5ドルにまで拡大することもありました。

米中貿易摩擦の影響で中国企業の多くが大豆の輸入先を米国産から南米産に切り替えたとしても、中国以外の大豆輸入国の多くが輸入先を南米産から米国産に切り替えるだけです。それにより、米中貿易戦争とシカゴ大豆との関連性にそれほど神経質になる必要もないのかもしれません。

一方、シカゴコーンは、生産コストとされる800セント付近まで上昇すれば、生産農家により売りつなぎ圧力が高まるので、800セント付近が上値抵抗線となり続けているようです。シカゴコーンの需給相場となるこの時期にシカゴコーンが農家のつなぎ売り圧力をはねのけ、800セントを突破して上昇トレンドを形成することは、かなり難しそうに感じられます。円安の影響を受けて東京トウモロコシが2営業日で600円ほど上昇してきたので、そろそろ東京トウモロコシに対して高値警戒感を強める必要もありそうです。


シカゴ大豆の日足
シカゴコーンの日足
東京トウモロコシの日足

 

※チャートの情報提供元は(株)みんかぶです。チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、株式会社みんかぶは一切の責任を負いません。


トウモロコシ市場

12月14日

トウモロコシ市場

今回の米農務省の需給統計の発表では、米国産大豆と米国産トウモロコシの生産高予想が前月から据え置きとなり、作付面積予想まで先月発表値から据え置きとなりました。そうした米農務からのノーサプライズを受けて東京トウモロコシは方向性のない展開となっております。

今週になって中国向けに113万トンの米国産大豆を販売する民間取引が報告され、それにより中国が米国産大豆の買い付けを再開したことが確認されました。それに対してセンスキー米農務副長官は13日、「100万トン、150万トンの購入は素晴らしい、非常に大きな進展だ。ただ、通常の年は3000万~3500万トンを中国に販売していることを考えると、さらに増える必要がある。」と述べております。中国による米国産大豆の購入が再開されましたが、あまりにも少量であることから、シカゴ穀物市場への影響はほとんどないようです。

米国政府による2000億ドル規模の中国製品に対する関税を10%から25%に引き上げる計画は、開始時期が1月1日から3月1日に延長されました。それにより、2月になれば、米中貿易摩擦が高まることが予想されます。それにより、中国としても米国産大豆の購入をそれまでに大幅に拡大させる必要があります。それにより来年の1~2月に中国が米国産大豆の購入量を増やす可能性は高そうですが、その時期には、過去最高の豊作が予想されている南米産大豆が市場に出回り始めます。今年の米国産大豆と米国産トウモロコシが大豊作となり、米国の裏作となる南米産の大豆やトウモロコシまで大豊作が予想されているだけに、穀物市場に対する買い妙味は少なそうです。

トウモロコシ市場

12月3日

トウモロコシ市場

 シカゴ大豆の電子取引は、米中首脳会談の結果を受けて今朝から大幅高となり、シカゴコーンの電子取引も今朝から上昇しております。

1日に開催された米中首脳会談では、新たな関税を一時的に見送り、貿易戦争を悪化させないことで合意しました。それにより米国は、1月1日から実施予定だった2000憶ドル規模の中国製品に対する制裁関税を現行の10%から25%に引き上げることを見送りました。中国政府は、相当量の農産物やエネルギー、工業製品などを米国から輸入することで合意し、農産物の購入は直ちに行うことになりました。

中国が米国に対する報復関税として米国産大豆と一部の米国産トウモロコシ製品に対する報復関税を課したことで、米国産大豆がこれまで大きく下落してきました。しかし、今回の米中首会談で貿易戦争を悪化させないことで合意され、中国が米国の農産物の購入を直ちに開始することを発表したことで、今朝からシカゴ大豆の電子取引が大幅高となってきました。それにシカゴコーンの電子取引もつれ高となっております。

中国が米国に対する報復関税として「米国産大豆と一部の米国産トウモロコシ製品に対する報復関税」を課したことで、来年の米穀倉地帯では、「米国産大豆の作付面積が大幅に削減され、米国産トウモロコシの作付面性が大幅に拡大される」との観測がこれまで続いておりました。しかし、中国政府が米国産大豆の購入を開始したことで、来年の米国産トウモロコシの作付面積が増加する可能性も低くなりました。それによりシカゴコーンは、しばらく堅調地合いを続けそうです。

トウモロコシ市場

11月13日

トウモロコシ市場

気象庁は先週9日、「エルニーニョ現象が発生したとみられる。今後春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(70%)。」と発表し、エルニーニョ現象が発生したことを明らかとしました。エルニーニョ現象の発生により、来年の春ごろにかけて南米やオーストラリア、南アフリカでホット&ドライとなる可能性が高まりました。南米やオーストラリア、南アフリカなどの南半球の穀物生産は、秋ごろに作付けして翌年の春頃に収穫しますので、エルニーニョ現象の発生を受けて南半球のこれからの穀物生産において、ホット&ドライの影響が発生する可能性が高まりました。

米国の対中経済制裁に対して中国政府が米国産大豆に対する25%の報復関税を課したことにより、中国の穀物輸入商社の多くが大豆の買い付け先を米国産から南米産にスイッチしたので、南米での大豆の作付面積が大幅増加となる見通しとなってきました。そして、米国農家の多くは、来年春の作付けにおいて、大豆を減らしてトウモロコシを増やすことが予想されます。来年の米穀倉地帯の作付け時期が迫れば、「米国産トウモロコシの作付面積が大幅増加」との観測がトウモロコシ市場を圧迫する可能性があります。

「来年の米国産トウモロコシの作付面積が大幅増加となる可能性」を考えれば、東京トウモロコシ市場に対して弱気したいところですが、「エルニーニョ現象により南半球の穀物生産への被害」を考えれば、東京トウモロコシ市場に対して強気したいところでしょうか。

米農務省が今月発表した需給統計では、米国産トウモロコシの単収見通しが1エーカーあたり180.7ブッシェルでした。今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷180.3ブッシェル=約379セントとなります。シカゴコーンが生産コストを大きく下回る水準では、「エルニーニョ現象により南半球の穀物生産への被害」を考えて東京トウモロコシに対して強気し、シカゴコーンが生産コストを大きく上回る水準では、「来年の米国産トウモロコシの作付面積が大幅増加となる可能性」を考えて東京トウモロコシに対して弱気することも一考かもしれません。

トウモロコシ市場

11月1日

トウモロコシ市場

 シカゴコーンは、10月15日に378.5セントまで上昇しましたが、その後は下落基調を続けております。中国が米国産大豆に対する報復関税を課したことにより、南米で大豆の作付面積が大幅増加する見通しとなり、来年春の米国でトウモロコシの作付面積が増加する見通しとなってきました。

 中国は、昨年の米国大豆生産量の「3分の1」を輸入しました。しかし、米国の対中経済制裁に対して中国政府が米国産大豆に対する報復関税を課したことによる波紋が広がっております。中国の穀物輸入商社の多くが大豆の買い付け先を米国産から南米産にスイッチしたので、南米での大豆の作付面積が大幅増加となる見通しとなってきました。そして、米国農家の多くは、来年春の作付けにおいて、大豆を減らしてトウモロコシを増やすことが予想されます。

 世界のトウモロコシ輸出量の約65%が米国産であり、約25%が南米産です。そして、世界の大豆輸出量の約40%が米国産であり、約48%が南米産です。米国がトウモロコシの作付面積を増やすとの観測により、来年春の作付け時期に向けてシカゴコーンが下落基調を続ける可能性も高そうです。しかも、南米が大豆の作付面積を増やすことで、穀物市場全体の価格下落に繋がる可能性も高そうです。

 米農務省が今月発表した需給統計では、米国産トウモロコシの単収見通しが1エーカーあたり180.7ブッシェルでした。今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷180.3ブッシェル=約379セントとなります。一方、シカゴコーンが10月15日に378.5セントまで上昇しましたが、その水準が生産コストでもあることから、シカゴコーンがすでに高値形成を終えたと考えるべきかもしれません。値動き的には地味かもしれませんが、来年春の作付け時期に向けて東京トウモロコシに対する弱気な見方も一考かもしれません。

原油市場パート3

10月15日

原油市場パート3

サウジアラビアの主催により今月23日からサウジアラビアの首都リアドで開催される「砂漠のダボス会談」と称される経済フォーラムに対して、参加取りやめの動きが広がっており、こうしたところにもカショギ氏失踪事件の影響が感じられます。

フォード社のフォード会長やJPモルガン・チェースのダイモンCEOが出席を取りやめており、CNNやファイナンシャル・タイムズ、NYタイムズ、CNBC,ブルームバーグなどの米主要メディアも参加を取りやめました。

 トランプ大統領は、サウジアラビア側が殺害に関与した可能性があると述べた上で、「サウジアラビア当局によるカショギ氏殺害が事実なら厳しい処罰を加える」と述べました。そして、民主党の大統領候補者のひとりであったサンダース米上院議員は、「カショギ氏の命の方が兵器会社の利益よりも重要だ。」と述べました。共和党も民主党もカショギ氏失踪事件に関してサウジアラビアを批判しておりますが、これらは米中間選挙を意識した行動と考える必要もありそうです。

 しかし、トランプ大統領は、カショギ氏失踪事件に関してサウジアラビアへの武器売却の凍結は検討していないことを明らかとしました。トランプ大統領が5月にサウジアラビアを訪問した際に総額1100億ドルの武器売却で合意しており、それを凍結する気はないようです。もしこれを凍結すれば、米中間選挙で軍事産業票を失うことになりかねません。また、サウジアラビアに制裁を加えれば、米ガソリン価格の更なる高騰により米中間選挙においてトランプ政権が不利になります。そして、クロドー米国家経済会議委員長は14日、「ムニューシン米財務長官が砂漠のダボス会談と称される経済フォーラムに出席を依然として計画している。」と述べました。トランプ大統領は、建前上ではサウジアラビアを批判しても、サウジアラビアへの武器販売の凍結もせず、ムニューシン米財務長官が砂漠のダボス会議へ出席する予定なので、トランプ大統領がサウジアラビアに制裁を加える可能性はかなり低そうです。しかし、米主要メディアの多くが砂漠のダボス会談への不参加を表明しているので、米主要メディアとトランプ大統領との対立は更に強まりそうです。それにより11月6日の米中間選挙に向けた不透明感が更に強まり、米国株安を中心としたリスクオフの流れが続く可能性も高そうです。そうしたリスクオフの流れに原油価格が圧迫される可能性もあるだけに、原油市場はしばらく軟調地合いを続けるのかもしれません。

トウモロコシ市場

10月12日

トウモロコシ市場

 米農務省から昨夜発表された10月の需給報告を受けて昨夜のシカゴコーンとシカゴ大豆が上昇し、シカゴ小麦が下落しました。今年の米国産トウモロコシの単収見通しは1エーカーあたり180.7ブッシェルとなり、前月発表値(181.3ブッシェル)から少し引き下げられました。それにより生産高見通しが147億7800万ブッシェルとなり、前月発表値(148億7200万ブッシェル)から引き下げられました。しかし、期末在庫見通しが18億1300万ブッシェルとなり、前月発表値(19億1900万ブッシェル)から引き下げ更田ことを好感し、昨夜のシカゴコーンが上昇しました。一方、米国産大豆の単見通しは53.1ブッシェルとなり、前月発表値(52.8ブッシェル)から引き上げられ、期末在庫見通しも引き上げられました。

 今年の米国産トウモロコシの1エーカー当たりの維持コストを683.88ドルで計算すると、米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストは、683.88ドル÷180.7ブッシェル(今月の需給報告の発表値)=約378セントとなります。それに対して現在のシカゴコーンの電子取引が370セント付近で推移しておりますので、あと20~30セント程度上昇して生産コストを少し上回れば、生産農家の売りつなぎが急増することも考えられます。

 気象庁が昨日発表しましたエルニーニョ監視速報では、今年の秋にエルニーニョ現象が発生する確率を70%と指摘しており、先月発表値より発生確率が10%引き上げられました。気象庁によるエルニーニョ現象発生の定義は、「エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値(前年までの30年間の各月の平均値)との差の5か月移動平均値が+0.5℃以上となった場合」です。「5か月移動平均値が+0.5℃以上」という条件があるので、ペルー沖のエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より一時的に1~2℃上昇しても、「5か月移動平均値が+0.5℃以上」という条件が満たされなければ、気象庁はエルニーニョ現象の発生は宣言しません。このあたりの発生条件は、その国の気象庁によって微妙に違います。日本の気象庁よりオーストラリアの気象庁の方が早めにエルニーニョ現象の発生を宣言することも何度かありました。そして、今月中に監視海域の海面温度が基準値を0.7℃ほど上回る見通しですので、エルニーニョ現象特有の気候変動がこれから作付けを始めるブラジルやペルーなど南半球の農産物生産に悪影響を与える可能性もあり、今後の農産物銘柄の取引で注意する必要があります。

トウモロコシ市場

10月2日

トウモロコシ市場 

 先週末のシカゴコーンとシカゴ大豆は、四半期在庫の発表を受けて下落しました。しかし、昨夜のシカゴコーンとシカゴ大豆は、NAFTA再交渉妥結を受けて上昇しました。それにより、昨夜のシカゴコーンとシカゴ大豆は、先週の高値水準付近まで戻しました。また、米中西部の降雨予想で収穫が遅れるとの観測も支援材料となったようです。

米農務省が昨夜発表した週間作柄・育成進展状況では、優と良の占める割合が米国産トウモロコシと米国産大豆で共に「前週と変わらず」となりました。収穫率は、米国産トウモロコシで26%(過去5年平均は17%)、米国産大豆で23%(過去5年平均は20%)となりました。

現在のシカゴコーンの電子取引が364ドル付近で推移しておりますが、今年の米国産トウモロコシの1ブッシェル当たりの生産コストが377セント付近ですので、生産コストを少し上回る水準で生産農家からの現物を市場に呼び寄せる必要があるのかもしれません。米国産トウモロコシが5年連続の豊作となる見通ですが、昨年まで4年間続いた「秋高の現物呼び出し相場」を意識した値動きとなるのかもしれません。

みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事