松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

市況

前場市況1

4月7日

前場市況1

 昨夜のNYダウが1627ドル高となり,本日のNYダウ先物が11:10時点で45ドル安です。欧米で新型ウイルスによる感染拡大ペースが鈍化した事を好感して昨夜のNYダウが大幅高となりました。

 投資家心理の変化を示すとされるシカゴVIX指数は、3月18日時点で一時85.47ポイントまで上昇しましたが、昨日時点で45.24ポイントまで低下し、3月4日以来の低水準を記録しました。こうしたシカゴVIX指数の低下を見ても、投資家の不安心理がかなり沈静化してきたことが伺えます。

 シカゴVIX指数の最高値は、リーマンショック時の2008年10月24日に記録した89.53ポイントであり、それに次ぐ高値が先月18日に記録した85.47ポイントです。そして、現在の水準が45.24ポイントまで低下しているので、それを反映して米国株が上昇に転じております。NYダウは、3月23日に一時1万8213ドルまで下落しましたが、昨日の引け値が2万2679ドルまで上昇しており、先月下旬の安値から4466ドル(24%)も上昇しております。新型ウイルスの脅威を世界経済が乗り越えるにはまだかなりの時間が必要であり、今後の世界経済がかなり悪化することも予想されます。その反面、各国が強力な緩和政策を実施しており、ようやくマーケットでは、「新型ウイルスによる悪影響」と「世界的な緩和政策の投入」がバランスを取り始めたのかもしれません。
VIX1
VIX2

前場市況2

4月1日

前場市況2

日本での新型コロナウイルスの感染者数の増加が1日あたり200人を超えたことで、国内でも危機感がかなり高まってきました。2008年のリーマンショックの時は「100年に1度の金融危機」と言われましたが、今回は、状況が全く違います。ロックダウンする都市が世界的に増加したことで、世界経済が停滞するというこれまで経験したことのないパターンの景気後退に直面しております。

 3月9日より開始されたイタリアでの外出禁止令は、4月3日に解除される予定ですが、イタリア当局は、「当局は延長する可能性がある」と指摘しております。新型コロナウイルスによる死者数が1万2000人を超えたイタリアでは、死者数の増加ペースは3月27日の「前日比919人増」がピークとなり、29日時点で756人増、30日時点で837人増となりました。死者数の増加ペースが頭打ちとなってきましたが、まだ増加ペースが大幅鈍化した訳ではないので、外出禁止令の解除はしばらく難しそうです。それでも3月9日から続く外出禁止令の効果がこれから現れるものと思われます。

トランプ大統領は昨夜、「非常に厳しい2週間に直面している。痛みを伴う2週間になるだろう。われわれの力と忍耐が試される。」と述べました。そして、昨日になって新型コロナ対策調整官のバークス氏が、「最大限に厳しい公衆衛生規制を30日間延長したとしても最大20万人の死者が出ると予想される.」と述べていたことが明らかとなりました。バークス氏は、「今後数カ月間で死者数が10万~24万人に増える。すぐに効く薬もワクチンも治療法もない。効果があるのは行動のみだ。各人の行動により、今後30日間でこのパンデミックの状況を変えることができる。」と述べ、今後2週間で死者数がピークに達するとの見通しを発表しておりました。このバークス氏の「今後2週間で死者数がピークに達する」との見通しを受けてトランプ大統領胃が昨夜、「非常に厳しい2週間に直面している。痛みを伴う2週間になるだろう。われわれの力と忍耐が試される。」と述べたようです。

イタリアでの新型コロナウイルスによる死者数の増加ペースが頭打ちとなってきましたが、それでも米国での新型コロナウイルスによる死者数がこれから2週間ほど増加を続ける可能性が高いことにより、マーケット全体でリスクオフの流れがより強まる可能性もあります。米疾病対策センターは昨夜、「新型コロナウイルスによる米国内の死者数が前日比455人増の2860人」と発表しましたが、これがこの先2週間ほど更なる増加ペースを続けることを想像すると、マーケット全体がかなりショッキングな反応を示す可能性もあるだけに、これまで以上に警戒する必要がありそうです。

前場市況1

4月1日

前場市況1

米疾病対策センターは昨夜、新型コロナウイルスによる米国内の感染者が前日比2万2635人増の16万3539人、死者数が前日比455人増の2860人となった事を発表しました。トランプ政権の専門家メンバーの1人である、ファウチ博士は3月30日の政治インタビュー番組に出演し、「新型コロナウイルスによる米国での死者は10万人から20万人単位となる。10万人から20万人というのは、ベストケースのシナリオだ。ワーストケースとしては、全米での死物100万人となる。」と述べて話題となりました。一方、米疾病予防管理センター(CDC)では、2週間前に「全米の死者数は20万人から170万人の間」という見通しを公表しておりました。そして、ホワイトハウスの新型コロナ対策顧問を務めるバークス氏は今週、「今後数カ月間で死者数が10万~24万人に増える。」との見通しを発表しました。更に、「すぐに効く薬もワクチンも治療法もない。効果があるのは行動のみだ。各人の行動により、今後30日間でこのパンデミックの状況を変えることができる。」と述べ、今後2週間で死者数がピークに達するとの見通しも発表しました。

イタリアで外出禁止令が発令されてから4週目に突入しました。それにより、イタリアなど欧州では、そろそろ新型コロナウイルスによる死者数の増加ペースがピークを迎えそうです。一方、ニューヨークでの外出禁止令は3月22日夜から実施されており、発令後10日間が過ぎましたので、ホワイトハウスの見お通しを参考にすれば死者数の増加ペースが2週間後となりそうです。しかし、米国での新型コロナウイルスによる死者数が10万~20万人ほどにまで増加する可能性もあるだけに、「しばらくはリスクオフの流れが続く」と考えるべきかもしれません。それにより、原油市場や天然ゴム市場などの工業品銘柄への投資は、まだしばらく警戒が必要かもしれません。

前場市況1

3月31日

前場市況1

 イタリアでの新型ウイルスによる死者数が前日比756人増の1万1591人となり、感染者数が前日比4050人増の10万1739人となりました。これでも感染者数の増加が過去約2週間で最少となり、4週目に突入したロックダウンの効果が期待されております。

 スペインでの新型ウイルスによる死者数が前日比812人増の7340人となり、感染者数が8万5195人となりました。これでも感染者の増加率が少し鈍化しています。フランスでの新型ウイルスによる死者数が前日比418人増の3024人となりました。米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、世界の新型コロナ感染者は76万6000人を突破、死者は3万6000人に達しました。

 13億人強の人口を誇るインドでは、4月15日まで21日間の国内封鎖措置が実施されております。そして、欧米諸国の多くの地域で外出禁止令が発令されるなど、積極的な感染拡大への対抗策が実施されております。それにより、感染拡大を食い止められる可能性が出てきたことは、投資家の不安心理を少し沈静化させ始めたようです。投資家心理の変化を示すとされるシカゴVIX指数は、3月16日時点で83.56ポイント、17日時点で84.83ポイント、18日時点で85.47ポイントまで上昇しましたが、昨日時点で57.08ポイントまで低下して取引を終えており、投資家の不安心理がかなり沈静化してきたように感じられます。S&P500種株価指数は、3月23日の安値(2191ポイント)から昨日の引け値(2626ポイント)まで435ポイント(19.8%)の上昇となっており、「新型ウイルスへの脅威」と「世界的な緩和策投入による期待感」がバランスを取り始めたようです。

VIX

前場市況1

3月24日

前場市況1

 本日10時半時点で、NYダウ先物が440ドル高、日経平均株価が840円高となり、東京金が354円高、東京白金が187円高、東京パラジウムが686円高、東京ドバイ原油が1610円高、東京ゴムRSS3が2.4円高となり、リスクオンの流れが強まっております。

 投資家の不安心理の変化を示すとされるシカゴVIX指数が先週16~18日に80ポイント台を記録し、「引け値ベースでリーマンショックを上回る最高値」を記録しましたが、昨日の米国市場での引け値が61.59ポイントまで低下しており、投資家の不安心理が急速に低下してきたようです。そうした投資家心理の変化を受けてリスクオンの流れが強まったようです。

 ドイツの公衆衛生当局は昨夜、「国内の新規感染者数が急激な伸びから横ばいに移行したかどうか25日までに確認できる.」と表明しました。イタリア保健当局は23日、新型コロナウイルス感染症による死者が前日比602人増の6077人になったと発表しており、1日の死者数としては先週19日以降で最小となりました。欧州で猛威を振るった新型コロナウイルスの感染拡大が少しペースダウンし始めたようです。欧米諸国の多くの地域で外出禁止などの措置がとられたので、そうした感染拡大阻止策の効果が表れ始めているようです。また、FRBが支援策第2弾を発表したことも、投資家の不安心理を沈静化させる要因となりました。

後場市況1

3月18日

後場市況1

 16日のNYダウが2997ドル安(12.93%安)となり、17日の日本市場取引時間でNYダウ先物が5%高付近まで上昇しました。そして、昨夜のNYダウが1048ドル高となり、本日15時時点でNYダウ先物が833ドル安(4%安)です。NYダウは、3月9日が大幅下落、10日が大幅上昇、11日が大幅下落、12日が大幅下落、13日が大幅上昇、16日が大幅下となり、急落や急騰を繰り返しながら2週間で7000ドル近く下落しました。

新型ウイルスによる累積感染者数は、17日時点で中国が8万881人、イタリアが3万1506人、イランが1万6169人、スペインが1万1409人、ドイツが8604人、韓国が8320人、米国が5600人となりました。ドイツでの新型ウイルスによる感染者数が、ここ数日間で一日約1000人ずつ増えております。イタリアの感染者数は、12.6%増の3万1506人となり、1日あたり4000人ほど増加しました。米国では、これから2週間ほどで新型ウイルスの感染チェックが大きく進むので、それを受けて感染者数が急増する見通しです。一方、韓国の感染者数の増加ペースは、4日連続で100人増を下回っており、外出禁止などの感染拡大防止への政策が効果を示し始めております。新型ウイルスの感染拡大に関する注目は、「中国・武漢市→日本の横浜港→韓国→イタリア・ドイツ・米国などの欧米諸国」へと移りました。

ドイツでは、医療施設が充実しているので、新型ウイルスによる致死率が他国より低めです。その反面、イタリアでは、財政難を理由に過去5年間で病院など758か所の医療機関が閉鎖されたので、医療施設&医師の不足により、新型ウイルスによる致死率が7%台にまで上昇しております。一方、米国では、保険未加入者が多いことや、風邪程度で病院に行く習慣がないこと、治療費の高さなどが原因となって感染拡大を加速させる可能性もあります。米国に限らず欧州でも風邪程度で病院に行く人は少ないそうです。また、欧米では、「マスクをつけるのは重病人だけ」と考えている人が多いことも、感染拡大要因となりそうです。マスク着用で新型コロナウイルスは防げないとの見方もありますが、発病者がマスク着用でウイルスの飛散を削減することは出来ます。中国や日本、韓国で感染拡大がかなり沈静化してきましたので、あとは欧米諸国での感染拡大ペースがどこで沈静化に向かうかに注目でしょう。

前場市況2

3月17日

前場市況2

 昨夜のNYダウが2997ドル安(12.93%安)の2万188ドルとなりました。しかし、本日のNYダウ先物は、10時半時点で800ドル高です。本日の日経平均株価は、9時頃に一時650円安の1万6353円まで下落しましたが、10時半時点で430円高です。ドル円は、今朝から1円ほど円安に進みました。NY金の電子取引は、今朝から小動きです。NY原油の電子取引は、今朝から1ドル40セントほど上昇しました。

 新型ウイルスの世界的な感染拡大を受けて昨夜のシカゴVIX指数が引け値ベースで最高値を更新しました。昨夜のNYダウが2997ドル安となるほど投資家の俯瞰心理が高まっております。しかし、トランプ大統領は昨夜、10人以上の集会や不要不急の旅行、レストランやバーでの飲食を避けるよう促しました。そして、欧州でもレストランやバーでの飲食を避けて感染拡大を阻止しようとする動きが強まってきました。こうした世界的な感染拡大防止の流れが強まってきたことにより、「新型ウイルスの感染拡大はいずれ阻止できる」との観測も高まってきました。

 韓国疾病予防管理局の16日の発表によると、韓国国内の新型ウイルスの新たな感染者は、15日時点で前日比74人となりました。韓国では、2月29日時点で最多の前日比909人を記録しましたが、それが、14日時点で前日比76人増、15日時点で前日比74人増にまで感染拡大ペースが大幅に鈍化しております。一方、中国では、感染者数の増加が一時は前日比2000人増を超える日々が続いておりましたが、今では1日の増加幅が1桁となる日も続出しております。日本でも感染者数の増加ペースがかなり鈍化しております。中国や韓国や日本での感染拡大防止措置の効果が表れております。ここにきて米国や欧州でも感染拡大防止措置がかなり強化されてきたので、欧米諸国でも時間経過と共に感染拡大防止措置の効果が表れるものと思われます。

前場市況

3月17日

前場市況

 昨夜のNYダウは、寄付き直後に2250ドル安(9.7%安)となってサーキットブレーカーが発動して取引が15分間停止となりました。そして、2997ドル安(12.93%安)の2万188ドルで取引を終えました。それを受けて昨夜のシカゴVIX指数(恐怖指数)が一時83.56ポイントまで上昇し、82.69ポイントで引けました。それによりリーマンショック時の最高値(2008年10月24日の89.53ポイント)に迫り、リーマンショック時の引け値ベースでの最高値(2008年10月27日の80.06ポイント)を上回りました。

 トランプ大統領は昨夜、「指針を一段と強化し、直ちに感染を抑制することを決定した。後手に回るより、先手を打つほうがはるかに好ましい。集中的な措置を数週間講じれば、早期に難局を切り抜けて改善に向かうことが可能だ。」と述べ、10人以上の集会や不要不急の旅行、レストランやバーでの飲食を避けるよう促しました。そして、新型コロナの米国での最悪期が7月もしくは8月、さらにそれよりも遅い時期になる可能性があるとの見方を示しました。更に、米国経済がリセッションに陥る恐れがあるとの見通しを述べました。

 本日の日経平均株価は、9:15時点で414円安(2.14%安)となり、昨夜のNYダウの12.93%安から比べると、日本株に対する下値抵抗が強まってきたように感じられます。そして、ドル円は、昨日15:15比で20銭の円高となっており、昨夜のNYダウが12.93%安となった割に円高がほとんど進んでおりません。しかも、FRBが15日に1%の利下げを行った割にドル安がほとんど進んでおりません。そして、現在の米10年債価格は、昨日夕方時点より下落しております。米国株の暴落を中心にリスクオフの流れが強まりましたが、下げ幅があまりにも大きすぎたので、リスクヘッジ志向の銘柄である米国債やNY金などに対して換金売りする流れが強まったようです。それを受けて現在のNY金の電子取引は、昨日15:15比で35ドル安です。

 昨夜のシカゴVIX指数が、リーマンショック時の最高値とほぼ同水準まで急上昇したので、「投資家心理が最も恐怖心を感じているタイミング」といえそうです。トランプ大統領は昨夜、10人超の集まりや通学、通勤、外食の自粛を求めました。それによる米国経済の影響は過去に例が無いだけに予想は難しく、投資家の恐怖心が急上昇したようです。

 シカゴVIX指数が2008年10月24日に89.53ポイントまで上昇して最高値を記録し、その時のNYダウが7882ドルまで下落しました。その5カ月後にNYダウが6469ドルの安値を記録しております。そして、NYダウは、2008年11月の安値が前月安値を433ドルだけ更新したものの、2008年12月と2009年1月の安値は、2008年10月の安値を下回ることが出来ませんでした。そうした動きを参考にすれば、昨夜のシカゴVIX指数が引け値ベースで最高値を更新したので、米国株の下値抵抗が強まることも考えられます。

みんコモコラムアワード2015
ColumnAward 2015特別賞

「特別賞」を受賞しました

詳細はこちら
重要事項
通常取引を始めるにあたって
スマートCXを始めるにあたって
重要事項説明
取引開始基準
契約締結前交付書面
金融商品取引法に基づく開示
勧誘方針
個人情報保護法
反社会勢力へ対する基本方針
免責事項
*掲載される情報はサンワード貿易株式会社(以下弊社)が信頼できると判断した情報源をもとに弊社が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、弊社は保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
*弊社が提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
*本ブログに掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
*本ブログは、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本ブログに基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの損害が発生した場合でも、弊社は、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
*投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください
最新記事