松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

経済全体

FOMCを睨んで

 今週14日には、FOMCから政策金利の発表が行われます。FF金利による6月の利上げ確率は、6月11日時点で初めて100%となりました。ちなみに3月15日のFOMCで利上げが発表されましたが、3月12日時点でのFF金利による利上げ確率は95%まで上昇しておりました。

 FF金利による利上げ確率が100%まで上昇していることから、今週14日のFOMCで利上げが発表されても織り込み済みとなりそうです。市場の注目は、14日のFOMC閉幕後の「イエレンFRB議長会見」となりそうです。。。。。。。。。。。。。。この続きは、会員の皆様に限定してメールにてお送りしております。
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利上げ確率

NYダウと恐怖指数

 昨夜のNYダウは、89ドル高の2万894ドルで取引を終え、3連騰となりました。NYダウは、ロシアゲート問題に圧迫され、17日に372ドル安を記録し、18日までの2日間で435ドル幅下落しました。それにより18日のシカゴVIX指数(恐怖指数)が16.3ポイントまで上昇しました。

 しかし、昨夜までの3連騰でNYダウが安値から341ドル幅の上昇となり、昨夜の恐怖指数が10.93ポイントまで低下しました。今年になって恐怖指数が10ポイント台を割り込んだのは6営業日しかないことから、投資家心理は、ロシアゲートから完全に立ち直ったと言えるのかもしれません。ロシアゲート問題に反して「NYダウの3連騰&恐怖指数の急低下」となり、再びリスクオンの流れが強まってきました。それにより、リスク志向の銘柄に注目するところかもしれません。

 NYダウの日足恐怖指数

 

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米国株を中心としたリスクオンの流れ

 昨夜のNYダウは、5ドル高の2万1012ドルで取引を終え、3月1日に記録した最高値まであと157ドル幅に迫りました。そして、S&P500種株価指数は、昨夜の取引で最高値を更新しました。また、シカゴVIX指数(恐怖指数)が9.69ポイントまで低下し、24年ぶりの低水準を記録しました。フランス大統領選でのマクロン氏の勝利や、最近の良好な米国企業決算を受けて米国株を中心としたリスクオンの流れが強まっているようです。そうしたリスクオンの流れを受けて円安の流れが強まり、ドル円が1ドル=113.3円付近まで円安が進みました。日経平均株価は、寄り付き直後に21円高の1万9917円まで上昇し、2万円の大台まであと83円幅に迫りました。

恐怖指数とは、S&P500を対象とするオプション取引のボラティリティを元に算出される指数であり、数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされております。恐怖指数は、1993年12月に4営業日連続で10ポイントを割り込み、9.31ポイントまで低下したことがあります。それ以来となる低水準な恐怖指数が昨夜のNY市場で記録されました。1993年でも恐怖指数が10ポイントを割り込んだのは4営業日だけでした。恐怖指数が10ポイントを割り込むこと自体が極めて稀であることから、米国株を中心としたリスクオンの流れがピークに達していることも考えられます。それにより、米国株や日本株、ドル円などに対する高値警戒も必要かもしれません。
VIX
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トランプ・ラリーの行方

  トランプ大統領から明日26日に税制改革に関する発表が行われる予定です。明日の発表では、法人税が現行の35%から15%への引き下げ、所得税率の上限を33%へ引き下げ、不動産税や代替えミニマム税の廃止などが発表される見通しです。ムニューシン米財務長官は、「税制改革などにより米経済は、3%超の経済成長が可能。」と指摘しております。しかし、減税ばかりの発表で、税制改革の発表とはならないとの見方も多いようです。

 オバマケア代替え案が頓挫して歳出削減がなかなか進まない間に、減税による歳入削減ばかりトランプ大統領が述べれば、「歳出削減の頓挫&減税による歳入削減=財政赤字の大幅増加」となり、米議会からの反発を買うことも予想されます。しかも、トランプ大統領に対するハネムーン期間が今週29日までとなることから、来週からトランプ・バッシングが強まりそうです。それにより、トランプ・ラリーで上昇を続けた銘柄への利益確定の動きが加速する可能性もあります。

トランプ・ラリーの行方

 昨夜公表されたFOMC議事録(3月14~15比開催分)によると、大部分の当局者は、4兆5000億ドル(約500兆円)のバランスシートの縮小開始につながる政策変更の年内実施を支持しておりました。更に議事録では「一部の参加者は株価に関して、標準的なバリュエーションの指標と比較して非常に高い水準と捉えた。」との認識も示していたことを受けて、昨夜のNYダウが高値から239ドル幅も下落して取引を終えました。これまでのトランプ・ラリーで大幅上昇してきた米国株に対してFRB委員の多くは、「非常に高い水準と捉えた」と指摘していただけに、しばらくは米国株の下落を中心としたリスクオフの流れが続くのかもしれません。そして、トランプ大統領に対するハネムーン期間の期限切れが迫ってきたことも警戒が必要となりそうです。

米国では、新大統領や新政権に対して、就任後100日間は、マスコミによるバッシングが紳士協定で禁止されております。それにより米国メディアは、ハネムーン期間中の新大統領や新政権に対して称賛する評価を与えることが一般的です。また、野党もハネムーン期間は新政権に対する批判や性急な評価を避けるという紳士協定があります。トランプ氏の大統領就任が1月20日ですから、ハネムーン期間は4月29日で終了します。

1933年にルーズベルト氏が大統領に就任すると、演説で「わたしの100日をよくみてほしい。」と述べ、後にニューディール政策と称される複数の重要法案をわずか100日程度で成立させたことから、「新大統領就任御100日間のハネムーン期間」という紳士協定が生まれました。そして、就任後100日を経過したら、「最初の100日間は成功であったのか?」ということが厳しく問われることになります。トランプ大統領のこれまでの39の公約のどれだけが4月29日までに実施できるかも注目でしょう。下記は、トランプ大統領による39の公約です。

公約1:メキシコ-米国間へのグレートウォール建設

公約2:不法移民への取り締まり強化

公約3:サンクチュアリ・シティの撤廃

公約4:移民の成功可能性に基づいた入国審査

公約5:生体認証ビザ追跡システム導入

公約6:テロ対象の国からの移民禁止

公約7:モスクの監視

公約8:シリア難民救済プログラム撤廃

公約9:オバマ大統領令キャンセル

公約10:ヒラリー・クリントンのメール漏洩問題の継続調査

公約11:オバマケア廃止

公約12:プランド・ペアレントフッドへの資金供給停止およびロー対ウェイド事件への判決変更

公約13:環境保護庁および教育省の役割削減

公約14:新たな教育プログラム導入

公約15:国内インフラの改善

公約16:国家による業界規制の撤廃

公約17:NAFTAへの姿勢を再定義

公約18:NAFTAによる関税緩和

公約19:TPPからの脱退

公約20:中国への45%の関税導入

公約21:2,500万人の新規雇用創出

公約22:安定した経済成長

公約23:大幅な減税

公約24:家族関連法制度整備

公約25:銃規制緩和および撤廃

公約26:銃購入のための権利

公約27:治安維持強化

公約28:サイバーセキュリティ強化

公約29:退役軍人省改革

公約30:アメリカ軍再構築

公約31:医師油掘削量増大

公約32:OPECからの独立

公約33:イラクの石油備蓄接収

公約34:拷問の認可

公約35:イスラム教委員会設置

公約36:ISISの殲滅

公約37:ロシアとの協力(特にISIS関連)

公約38:ISIS活動地域でのインターネットシャットダウン

公約39:アフガニスタンでの米軍維持

 

トランプ大統領に対するハネムーン期間が今月末に終了すれば、上記の39の公約のどれだけが実施されたかという厳しい追及が始まりそうです。特にトランプ政権の柱である税制改革やインフラ投資、オバマケア廃止などは、年内に実施できるかも疑問視され始めております。

最近のハネムーン期間といえば、2009年1月20にオバマ大統領が就任してからの100日間が印象的でした。その時の米国株は、リーマンショック後の急反発となり、ドル円も1カ月で15円ほど円安に進みました。そして、オバマ大統領の2度目のハネムーン期間(第2次オバマ政権が発足した2013年1月20日からの100日間)では、NYダウが2500ドルほど上昇し、ドル円が10円ほど円安に進みました。しかし、ハネムーン期間が終了する半月ほど前からリスクオフの流れが強まる傾向もあります。そうしたことを考えると、来週あたりから米国株の下落を中心としたリスクオフの流れが強まる可能性もあります。これからは、東京原油や東京ゴムなどリスク志向の銘柄に対する下ぶれ警戒が必要となりそうです。

トランプ・ラリーの展望

 NYダウの電子取引は、14時ごろから上昇に転じ、40ドル高付近まで上昇しました。それを受けてドル円も、今朝から25銭ほど円安に進みました。日経平均株価は73円高で取引を終えました。今朝からのマーケットは、「ややリスクオンの流れ」といったところでしょうか。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)の週間調査によると、3月29日までの1週間で米国市場から欧州株に15億ドルが流出し、1週間の流出量としては過去1年間で最高となったことを報告しております。BAMLによれば、「フランス大統領選で極右政党のルペン党首が勝利するとの見方が後退し、欧州の好感度が高まっていることに加え、オバマケアの代替え案が行き詰まり、トランプ大統領のイメージが悪化したことが原因。」と指摘しております。そしてBAMLは、インフラや素材株などから資金が流出したと指摘しております。

トランプ政権によるオバマケア代替え案や税制改革が遅れると、インフラ投資策も遅れることになります。そして、オバマケア代替え案や税制改革の規模が当初予想より縮小すると、当初1兆ドル規模とされていたインフラ投資に対する規模も縮小することになりそうです。ゴールドマン・サックスの調査レポートでは、「トランプ政権の税制改革による企業業績への押し上げ効果が当初見込みより小さく、後ずれすると投資家が気付くことで株価が反落する。」との見通しを示しております。

 

トランプ大統領の4月1日~2日のツイッターへの書き込みは、下記のとおりです。

・眠そうな目をしたチャック・トッド(NBCニュースの司会者)とNBCニュースは、いつになったらオバマ前大統領の監視スキャンダルを報じはじめ、偽のトランプ・ロシア関係報道をやめるんだ?

・「トランプの大統領選勝利はない」と報じた同じ偽ニュースメディアが、今はインチキなロシア話を報じている。まったくの詐欺だ!

・落ち目のNYタイムズがついにやった。「どの保険会社もプランを提供しなければ、オバマケアの顧客は保険プランを購入するための補助を受けられない」。言い換えれば、オバマケアは死んだということだ。共和党にも民主党にも良いことだ。

・オバマケア代替え案が死んだと思っている連中(特に偽ニュースメディア)は、共和党の愛と強さを知らない!

・オバマケアの代替え案の協議は続いており、願わくば合意されるまで続くだろう。

・本当の話は監視と情報漏洩であることがわかった!情報漏洩者を探せ。

 

上記の書き込みからは、米大統領としての品格に欠けると感じる方も多いのではないでしょうか。「たかがツイッターへの書き込み」といえど、米大統領としてのメッセージですから、「公文書扱い」されて米政府にすべての書き込みは保管されるようになっているそうです。それにしてもたった2日間だけでこれだけの書き込みをしているのですから、これまでの書き込みは相当な量となります。これまでの書き込みに対し、現在の「米大統領に対するハネムーン期間中」であれば、紳士協定によりメディアのトランプ大統領に対するバッシングも限定的となります。しかし、今月末でハネムーン期間が終了すると、メディアのトランプ大統領に対するバッシングが相当なものになることも予想されます。今月中旬ごろからは、トランプ大統領に対するハネムーン期間の期限切れを前にした利益確定の動きがマーケット全体で広がることも考えられます。そうしたことを見越して、株式市場や商品先物市場などこれまでのトランプ・ラリーで上昇を続けてきた銘柄に対しては、今月上旬ごろに売り場を探すことも一考かもしれません。

 

 

 

 

 

今月の国内市場展望

 ドル円やNYダウの電子取引は、今朝から小動きです。今朝からNY金の電子取引が3ドルほど上昇し、NY原油の電子取引が30セントほど下落しました。日経平均株価は50円高付近で推移しております。本日の国内市場は、全体的に小動きです。ドル円は、先週末のNY市場で一時112.1ドル付近まで上昇しましたが、その後111.4ドル付近まで下落しました。そして、今朝からのドル円は、111.4円付近で小動きです。

 トランプ大統領は3月31日、不公正貿易の調査を米商務省などに命じる大党令に署名しました。そして、トランプ大統領は先週、「米製造業復活の舞台を築く」と述べ、自身のツイッターでも「我々はこれ以上、巨額の貿易赤字と雇用喪失は容認できず、中国との会談は厳しいものになる。」と投稿しております。トランプ大統領は、4月6日~7日の米中首脳会談や4月18日から始まる日米経済対話に向けて、先週末に不公正貿易の調査を米商務省などに命じる大党令に署名したと考えるべきかもしれません。トランプ米大統領と習近平国家主席は、米フロリダ州パームビーチで4月6日~7日に米中首脳会談を行います。そして、ペンス米副大統領が4月18日に来日し、麻生副総理兼財務大臣との第1回日米経済対話を行います。

 今週の米中首脳会談でトランプ大統領が、中国の対米輸出に対して厳しい態度を示すことになれば、4月18日から始まる日米経済対話でも、日本の対米輸出に対する厳しい態度を示す可能性が高まります。日本株や円相場を占う意味でも、今週開催される米中首脳会談の行方が注目されそうです。

今月のマーケット展望「今月中旬からリスクオフの流れが強まる可能性」

 前週末のNYダウが65ドル安となり、今朝からのNYダウの電子取引が10ドルほど下落しました。NYダウは、8営業日連続で2万500~700ドル付近での小動きを続けております。トランプ大統領に対するハネムーン期間(大統領就任後の100日間)が今月末に終了することから、来月からトランプ大統領に対するメディアや野党のバッシングが高まりそうです。

 新大統領の就任後の100日間は、「ハネムーン期間」と呼ばれており、メディアや野党は、新大統領や新政権に対してバッシングしてはならないという紳士協定が米国にあります。その就任後100日間で新政権は、数々の政策を打ち出します。そうした政策が景気刺激策となって、ハネムーン期間中のマーケットは、リスクオンの流れを強める傾向もあります。最近のハネムーン期間といえば、2009年1月20にオバマ大統領が就任してからの100日間が印象的でした。その時の米国株は、リーマンショック後の急反発となり、ドル円も1カ月で15円ほど円安に進みました。そして、オバマ大統領の2度目のハネムーン期間(第2次オバマ政権が発足した2013年1月20日からの100日間)では、NYダウが2500ドルほど上昇し、ドル円が10円ほど円安に進みました。しかし、ハネムーン期間が終了する半月ほど前からリスクオフの流れが強まる傾向もあります。そうしたことを考えると、今月中旬ごろから米国株の下落を中心としたリスクオフの流れが強まる可能性に注目かもしれません。
NYダウの日足
NYダウの日足

ドル円の日足
ドル円の日足

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