松永総研

北浜の虎と呼ばれた男

経済全体

中間選挙を睨んで

11月6日

中間選挙を睨んで

今回の中間選挙では、下院の全議席(435議席)が選出されます。BBCニュースによる世論調査では、下院選における民主党の確実議席は182議席、優勢議席は10議席、激戦議席は3議席となっております。共和党の確実議席は150議席、優勢議席は52議席、激戦議席は38議席となっております。そして、過半数議席は218議席となっております。

今回の中間選挙では、上院100議席中の35議席が選出されます。BBCニュースによる世論調査では、民主党の確実議席は14議席、優勢議席は7議席、激戦議席は5議席となっております。共和党の確実議席は3議席、優勢議席は3議席、激戦議席は3議席となっております。共和党は、上院の35議席中9議席を獲得すれば、上院全体議席の過半数議席を確保することが出来ます。

南北戦争のあった1861~1865年以降の米中間選挙では、与党は下院で平均32議席、上院で平均2議席、それぞれ議席数を減らしているというデータもあります。そして、戦後の歴代米大統領のうち、1期目の中間選挙で議席数を減らさなかったのは2002年のブッシュ政権だけです。ただ、その時は、9.11テロの直後という特殊要因がありましたので例外と考えるべきかもしれません。そして、今回の中間選挙のテーマは、「トランプ政権がどこまで議席数を減らすか。」ということかもしれません。

中間選挙を睨んでパート2

11月5日

中間選挙を睨んでパート2

オバマ政権は、2008年の大統領で大勝利しましたが、2010年の中間選挙の下院選で大敗しました。また、オバマ大統領政権は、2012年の大統領選でも大勝利しましたが、2014年の中間選挙の上院選と下院選で大敗しました。こうしたように「大統領選で勝利した政党は、次の中間選挙で議席数を減らす。」というジンクスがあるようです。

多くの世論調査では、「上院は共和党有利、下院は民主党有利」となっておりますが、時間経過と共に下院選に対する世論調査がかなり接戦となり、「下院は僅差で民主党勝利」となる世論調査が増えてきました。

CBSニュースの委託でユーガブが10月30日~11月3日に66の激戦区の約6500人を対象に実施した世論調査では、「民主党は、下院の過半数議席(218議席)を7議席上回る225議席」という調査結果となりました。そして、「調査結果による誤差はプラスマイナス13議席」という見通しを発表しました。一方、民主党を支持しているワシントン・ポスト紙とABCニュースによる世論調査では、「民主党が7ポイントリード」となり、10月発表値の「民主党が11ポイントリード」や8月発表値の「民主党が14ポイントリード」からかなり低下しました。

トランプ大統領の共和党が上下両院で過半数議席を獲得することになれば、一時的に米国株が急伸する可能性も高まりそうです。しかし、先週末の好調な米雇用統計発表を受けて米10年債利回りが3.2%付近まで急上昇しているので、中間選挙を終えて米国株が急伸したとしても、米10年債利回りも更に上昇することになるので、急伸後に米国株に対する戻り売り圧力が高まることも予想されます。

大方の世論調査通りに共和党が上院で勝利し、下院選で民主党が勝利すれば、「ねじれ議会」が嫌気されて米国株が下落する可能性も高まりそうです。米10年債利回りがこの2年間で1.5%付近から3.2%付近まで大幅上昇しているだけに、ここにきて米国株の高値維持が難しくなってきたように感じられます。ねじれ議会を嫌気してNYダウが下落すれば、先月高値から15%(約4000ドル)程度の下落となって、調整安局面を迎える可能性もあります。

トランプ大統領の共和党が大方の予想に反して上下両院で過半数割れとなって敗退すれば、米国株が急落する可能性も高まりそうです。オバマ大統領も2012年の大統領選で大勝利しましたが、2014年の中間選挙において上下両院で過半数議席割れとなりましたので、今回の中間選挙でも共和党が上下両院で敗退する可能背はあります。しかも、2016年2月~2018年9月の2年7か月間でNYダウが1万200ドルほど上昇しましたが、先月高値から1650ドル程度しか下落しておりませんので、共和党が上下両院で敗退すれば、NYダウが先月高値から20%以上(約6000ドル以上)の下落となって弱気相場入りとなる可能性もあります。テクニカル分析では、高値から10%以上の下落を「調整安局面」とし、高値から20%以上の下落を「弱気相場入り」としております。

米中貿易摩擦

9月19日

米中貿易摩擦

 トランプ政権は7月11日、2000億ドル規模の中国製品に10%の関税を上乗せする対中制裁関税案を発表しました。その後、8月2日には、上乗せ関税を10%から25%にする事を表明しました。そしてし、9月18日早朝に2000億ドル規模の中国製品に10%の関税を上乗せする対中制裁関税を9月24日から実施することを発表しました。その上乗せ関税を来年から25%に引き上げることとしました。

 「2000億ドル規模の対中制裁関税」に関しては、7月11日から警戒され続けてきた事だけに、実際に発表されても9月18日のマーケットは、比較的冷静な反応でした。税率が25%から10%に引き下げられて発表されたことにより、少しリスクオンの流れとなったほどでした。そして、米国政府は、中国が報復関税に動けば更に2670億ドル規模の対中制裁関税を即座に発動させることを公表しております。それにより、今月24日には、米国政府が2000億ドル規模の対中制裁関税を発動させ、その直後に中国も600億ドル規模の対米報復関税を発動させることになり、その直後に米国が更に2670億ドル規模の対中制裁関税を発動させることになりそうです。今月24日のマーケットでは、米中貿易摩擦が急速に強まりそうですが、その日は秋分の日の振替休日で日本市場が休場となります。

 米国の輸出の約7%が中国向けであり、輸入の約18%が中国産です。一方、中国の輸出の約21%が米国であり、輸入の約8%から米国産です。こうした割合を比べても、中国から米国への輸出が最も目立ちます。米国による対中制裁関税の第1弾が340億ドル規模、第2弾が160億ドル規模、第3弾が2000億ドル規模、第4弾が2670億ドル規模となるので、対中制裁関税の第4弾までがすべて実施されることになれば、米国に輸出される中国製品のほぼすべてに制裁関税が課せられる計算となります。それにより中国の貿易黒字が減少し、米国の輸入物価が上昇することになりそうです。しかも、2000億ドルの対中制裁関税に関しては、あと3カ月半もすると、税率が当初の10%から25%に引き上げられるので、中国の輸出企業の多くは大きなダメージを受けることになりそうです。

対中制裁関税パート2

9月18日

対中制裁関税パート2

 トランプ政権は、本日早朝に2000億ドル規模の制裁関税を発表しました。10%の関税となり、24日から実施されます。それに対して中国当局は、今朝から対応策を協議していることが伝わっております。

 ドル円は、トランプ政権による対中制裁関税の第3弾の発表を受けて今朝7時ごろからの1時間で20銭ほど円高に進みましたが、8時頃からは30銭ほど円安に進みました。NYダウ先物は、早朝に一時111ドル安まで下落しましたが、12:15時点で25ドル安まで戻しております。12:15時点で上海総合株価指数が0.1%高、日経平均株価が338円高です。トランプ政権が対中制裁関税の第3弾に踏み切ったものの、マーケットは全体的にあまり反応しておりません。

対中制裁関税

9月18日

対中制裁関税

トランプ大統領は17日朝方に自身のツイッター投稿で、「関税により、何千億ドル相当もの収入や雇用創出が沸き起こり、米国は交渉有利な立場になった。追加関税による製品コストの上昇はほとんど気付かない程度だ。もしある国が公正な貿易をアメリカとしないなら、その国は関税をかけられるのだ。」とコメントしました。そして、米国株の取引終了後に何らかの発表を行うとコメントしました。それを受け昨夜のNYダウが92ドル安で取引を終えました。

そして、トランプ政権は今朝、2000億ドル規模の対中制裁関税を発表しました。税率は10%となり、9月24日より発動されることになり、来年には税率を20%に引き上げるという内容です。更に、中国が対米報復関税に動くことになれば、即座に2670億ドル規模の対中制裁関税を発動させるという内容でした。それを受けてNYダウの電子取引が9:30時点で90ドル安となっております。

 

米中貿易摩擦の見通し

9月12日

米中貿易摩擦の見通し

トランプ米大統領は9月7日、2000億ドル規模の対中制裁関税が近く発動される可能性があるとした上で、新たに2670億ドル相当の対中制裁関税を課す用意があることを明らかとしました。それに対して中国外務省は9月10日、米国が更なる関税を実施すれば、中国としても対米報復関税を発動すると述べております。そしてトランプ大統領は9月11日、「中国との貿易問題に対して米国は強硬な姿勢を崩さない」と表明しました。それに対して中国政府は9月11日、米国が世界貿易機関(WTO)の判断を順守していないとして、米国に報復するための許可を月内にWTOに求める方針を明らかにしました。

 米国は、先月に340億ドル規模と160億ドル規模の対中経済制裁を実施しており、更に2000億ドル相当と2670億ドル相当の対中制裁関税を課すことになれば、すべての中国製品に制裁関税を課す計算となります。一方、中国は、米国が2000億ドル相当の対中関税を実施すすれば、直ちに600億ドル相当の対米報復関税を実施すると公表しております.中国は、先月に340億ドル規模と160億ドル規模の対米報復関税を実施しており、更に600億ドル相当の対米報復関税を実施することになれば、米国製品の約85%に報復感性を課す計算となります。

 トランプ大統領が昨夜、「中国との貿易問題に対して米国は強硬な姿勢を崩さない」と表明しており、米中貿易摩擦が更に強まることは避けられないと考えるべきかもしれません。米国と中国が共に更なる関税引き上げに動けば、米国経済や中国経済をかなり圧迫することになります。そして、現在のS&P500種株価指数が最高値水準にあることから、米中貿易摩擦が更に強まれば、米国株安を中心としたリスクオフの流れが強まることも十分考えられます。そうなれば、原油などのリスク志向の銘柄が下落し、NY金や日本円などリスクヘッジ志向の銘柄が買われる可能性が高まります。ここは、リスクオフの流れに警戒する局面となりそうです。

トランプ相場の展望

9月7日

トランプ相場の展望

 米国の経済制裁を受けて多くの新興国の通貨と株式が急落しました。米国は、昨年8月よりベネズエラに経済制裁を実施しており、ベネズエラの原油生産が激減し、先月にはベネズエラが自国通貨を10万分の1にするデノミを行ったほどベネズエラ経済は荒廃しました、今年になって米国は、中国やロシア、北朝鮮に度重なる経済制裁を実施し、トルコやイランにまで経済制裁を実施しました。そして、米国とメキシコ&カナダとの貿易摩擦も高まりました

中国元が急落し、上海総合株価指数も5月頃から急落して5年ぶりの安値まであと2%弱に迫りました。ロシアのルーブルは2年ぶりの安値となり、トルコのリラは最安値を更新しました。イランの自国通貨も暴落し、イラン経済もかなり荒廃しております。ここにきて「新興国市場のリスクの伝染拡大」が騒がれておりますが、その引き金を引いたのは、米国政府による複数の新興国に対する経済制裁でしょう。

米国による経済制裁や米国との貿易摩擦により、中国やロシア、トルコ、イラン、ベネズエラなど多くの新興国の通貨と株式が急落し、その流れは、インドやインドネシアや南アフリカなど多くの新興国市場にも波及しました。トランプ政権が「アメリカ・ファースト」的な政策を強めており、2016年の米大統領選でトランプ政権が誕生して以来、S&P500種株価指数が5割ほど上昇して最高値を記録した半面、MSCI新興国株価指数が1月の高値から20%以上下落して弱気相場入りとなり、新興国市場のリスクの伝染拡大が深刻化しております。一方、米国とEUとの貿易摩擦を嫌気が嫌気され、ユーロストック50株価指数も年初の高値から10%ほど下落しました。その反面、S&P500種株価指数が最高値となり、ますます「米国株一強」的な展開となっております。こうした米国株1強の流れは、2016年11月の米大統領選後から始まった「トランプ相場」の集大成といったところでしょうか。トランプ大統領の共和党が2016年11月の米大統領選で上院と下院の過半数議席を取得したことにより、「トランプ大統領の掲げるマニフェストはスムーズに実行される」との観測が高まり、トランプ相場が始まりました。しかし、共和党の上院議席は、100議席中51議席ですから、11月6日の米中間選挙で共和党が上院議席を1議席失うことになれば、共和党の上院議席が「過半数割れ」となります。そうなると、トランプ政権のその後の政策進行は、これまでのようにスムーズにはいかなくなります。しかも、トランプ大統領へのロシア疑惑や選挙資金疑惑への追及がこれまでと比べ物にならないほど強まることになりそうです。2016年11月の米大統領選後から始まったトランプ相場は、米中間選挙が迫ってきたことを受けて、そろそろ終焉の時を迎えるのかもしれません。それにより、そろそろリスクオフの流れへの対応を進めることも必要かもしれません。

米中貿易摩擦の行方

8月1日

米中貿易摩擦の行方

米政府は7月初めに340億ドル相当の中国製品に対して25%の追加関税を発動し、その直後に中国も340億ドル相当の米国製品に対する報復関税を発動しました。そして、トランプ大統領は7月10日に2000億ドル相当の中国製品に対して10%の追加関税を適応する方針を明らかにしました。この2000億ドル相当の追加関税に対しては、今月20~23日に公聴会を開催し、同案のパブリック・コメント期間を8月30日までとしております。それにより、来月1日から2000億ドル相当の中国製品に対する10%の追加関税が発動される可能性もあります。

ここにきてブルーム・バーグは、「トランプ政権が2000億ドル相当の中国製品に対して25%の追加関税を提案することを計画している。」と伝えております。7月10日時点では「10%」だった追加関税が「25%」に変更される可能性も高まってきたようです。その一方で、ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相が貿易戦争回避の道を模索していることが伝えられております。追加関税を10%から25%に引き上げようとすることは、米中通商交渉を睨んだトランプ大統領流の駆け引きかもしれません。中国としては、同案のパブリック・コメント期間である8月30日までに米中通商交渉を開催し、米国による追加関税の第2弾の発動を避けたいところでしょう。

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